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『かしゃぐら通信』  和平復興関連No03 


2002‐11‐11
スリランカの復興に各国五億ドルを支援
 -日本は資金援助の中心に-

スリランカ大使館発行の「スリランカ・ニュース・ダイジェスト」(2002・11月)から和平に関する記事を抜粋。読みやすくするためにサブタイトルを挿入。                   (かしゃぐら通信)

10月31日から11月3日までタイで開かれた第2回和平会談では、タミル・イーラム解放の虎(LTTE)とスリランカ政府とが和平交渉を続けたならば双方の衝突を避け得るという合意が得られました。
 交渉の中で双方は日程にしたがい基本事項を協議に乗せる合意をした上で、紛争地域の再建と再興、紛争によって災害を被った人々に対する人道的支援、および安全と保護に関する話し合いをしました。

復興資金は五億ドルに

 報道に寄れば、次回の会議までに災害を受けた人々に対する援助に関し、双方が協力する合意がなされました。タイのサッタヒップにあるナワル海軍基地で開かれた会談の初日、LTTEは分離独立を棚上げし議題としないことを明確にしました。国際社会、特にスリランカへの助力を誓約した国々は、この和平協定でスリランカ復興への突っ込んだ話し合いがもたれた事を歓迎しました。

 政府の公式声明によると、ノルウェー政府は始まったばかりの和平協定に関し、重要な点となる財政的政治的援助の調整を図るため、関係各国の援助誓約のための会議を11月25日、オスローで開くための準備に取りかかりました。
 ラニル・ウィクラマシンハ首相は、オスロ会議で基調講演を行う予定で、これは来年、日本の調整で開催が予定されている復興ドナー会議への足がかりとなります。

 非公式の見積もりによると、道路、通信、鉄道の再建と難民となった数十万の人々を定住させるためには約五億ドルが差し迫った必要額になるようです。今年2月23日から発効した停戦協定で交戦地域、およびその他の地域においても市民生活の顕著な向上があったと双方から報告されました。

LTTE指導者への有罪判決は和平に影響しない

 報道に寄れば、コロンボ高等裁判所が2000年に下したLTTE指導者への拘留判決は、今回の和平協定と以降に続く会議に対して何らの影響を与えないとしています。
 政府側の主任交渉人であるG.L.Peiris大臣は、報道機関に対してコロンボ高等裁判所の判決が混乱を引き落さない事を期待していると話し、更に、和平協定の成功が海外からの再建資金を引き寄せることで、最終的に協定は成功に導かれるだろうという見通しを語りました。 また、援助金の使途の公平性と透明性を要求している各援助国の要求に応える必要があるとも言明しました。
 政府とLTTE双方は戦闘紛争地域の解消、政情安定の機運を作り出すことが紛争終結という政治決着に至る以前の問題として大切であるとしています。

日本、スリランカ復興の第一の財源貢献者に

 10月8日、川口外務大臣は東京の外務省を表敬訪問したタイロニー・フェナンドー大臣に対して、日本はスリランカの復興統一に対する金銭的な援助において第一の貢献国となると言明しました。また、福田康夫官房長官とも会談を行い、和平が速やかに行われてるとの評価を得ました。東京では日本以外の復興資金提供国との会合も持たれ、その席にはカルナティラカ・アムヌガマ大使も同席しました。 


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