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トップページ> 音楽> ライブ> R.E.M. (2005.03.18)
今回の来日が10年ぶり!ということを知り、
このステージは何があろうとも見に行かねばならない!
と決意したわたくし、ついにそのときがやってまいりました。

10年ぶりということは、『Monster』がリリースされたときの
ツアーだったんですね。
この頃ちょうど、カート・コバーンが自殺するという
超衝撃的な事件が起き、R.E.M.(というかマイケル・スタイプ)も
その衝撃に触発されて作ったとされている作品ですよね。

あぁぁ、
"10年ひとむかし"っていう言葉がピッタリ当てはまるなぁ〜。
もう10年が経ってしまったのねぇ。

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ということで、気合い満タンで乗り込んだのは、
大阪国際会議場、愛称がグランキューブ大阪という場所。
エスカレーターを上りに上って、5階にあったメインホールは
最大収容人数2,754人(大阪国際会議場HPによる)。
チケットは完売!というニュースがありましたが、
R.E.M.ほどの超ビッグバンドにしては、せまい会場です。
そんなせまめな会場の、前から8列目のチケットを手にしていた
オレって、かなりラッキー!

しかも、今回は「ライブの録画・録音は禁止」という
注意事項はあったものの、写真撮影についてはオッケー!
という、すばらしい対応がありまして、
しかもしかも、入場口での荷物検査すらないという
すごいことになってました。こんなの初めて。

こういうところからも、R.E.M.というバンドが
いかにファンのことを信用してくれているのか
ということがヒシヒシと伝わってきます。
ここまで信頼されていて、裏切るわけにはいかん!
というわけで、このライブをココロゆくまで楽しもう!
そしてフラッシュなしでバンバン撮影しようとココロに決めたのでした。

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今回の日本ツアーには、前座がついています。
doa(ドア)という日本のロックバンド。
初めて聞いたときは、まったく知らない名前でしたので
てっきり、インディーで活動しているオルタナ系ロックバンド
なのかと思ってました。
でも、よくよく調べてみると、ぜんぜん違ったんですよね。

このdoaというバンドは
B'zのライブでベースを弾いたり、
それ系のミュージシャンに曲を提供したりする人が
中心となった3人組で、
(ヴォーカルの人は現役カーレーサーらしい。
 だから何?って感じですけど…)
当日演奏された3曲を聴いても、
「B'zの曲をアルフィーが歌ったらどうなる?」的な
アプローチをしたユニットみたいにしか感じられませんでした。
(バンドという雰囲気ではない感じ)
たしかに全員、歌も演奏もうまいのかもしれないけど、
それ以上のものは何もないのかなぁと思いましたね。

こんなくだらないバンド(失礼)が、なぜR.E.M.の前座なの?
というのが、素朴なギモンです。
ま、R.E.M.以外の人たちのいろんな思惑があってのことなんでしょう。

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前座の演奏が3曲で終わってホッと胸をなでおろし、
続いて本番が始まったのが19:45。

いきなり始まったのが、トリプル・ギターでかき鳴らされた
"I Took Your Name"。『Monster』収録曲なんですが、
はっきり言って、こんな曲のことなんて忘れてました…。
でも、すげぇかっこよかったね!

そして、蛇足ながら、最近のR.E.M.の活動には
オレの好きなバンドThe Posiesのケン・ストリングフェローが
全面参加しているんですが、彼の姿を初めて見られたことにも
小さく感動してしまいました。このライブでのケンは
主にキーボードの前に陣取り、影なる立役者に徹していましたね。

さて、本題に戻ります。
ステージに出てきた面々、特にヴォーカルのマイケル・スタイプの
顔に注目でした。目の辺りにフェイス・ペインティングが施されて
いたようで、まるでできそこないのバットマンみたいな感じ!
いや、でも、それがまたかっこよかったりもしたのですが。
そういう演劇混じりの動きをするんですね、マイケルさんは。

わかりにくいですが、中央にいるのがマイケル・スタイプ。
右はギターのピーター・バック。飛べ、ピーター!

と、序盤は、わりとハードで(オレ的に)なじみのない曲で
始まったこのライブなんですが、"The Outsiders"あたりから
どんどんギアが入ってきまして、すごく楽しかった!

このバンドは、いつも完ぺきなドラマーを使います。
今回の人も、スキのない超安定したドラミングを披露。

なんて言うんでしょう?
ステージ上で演奏されている音楽に、一瞬のゆるぎもない感じ
とでも言いましょうか。まったくブレないんですよね。
音も言葉も存在感も。すべてがブレないの。
でも、これを「貫禄」とか「ベテランだから」という言葉で
片づけてしまうのも、また違う雰囲気なんです。

なんて言うんでしょう?
これはおそらく、音楽に対するすさまじい集中力と
ぼくら観客とともに楽しもうという開放感のバランスが
とれてる表れなのかな。
ミュージシャンにもいろんなタイプの人がいて、
観客をいじって盛り上げて、そこからのフィードバックを
有効活用するタイプとか、逆に観客とは近づきすぎず、
自分たちの音世界を観客に提供することを主眼に置いた人とか。

R.E.M.というバンドは、その距離感のとり方がかっこよかった!
ロックンロールでした。
心優しいロックンロールでした。
相手を突き放すのでもなく、
相手が息苦しいまでに抱きしめるのでもなく、
ココロからの親しみを込めたハグをしている感じ。

オレはすごく気持ちよく、
R.E.M.の音楽の中を泳いだような気がします。

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ん〜、ライブの模様について全然書けてねぇじゃん、オレ!!

ライブ中盤からは、最新アルバム『Around The Sun』と
昔の曲がほどよく混じりながらの進行。
"Orange Crush"とか"The One I Love"がナマで聴けて感動、
彼らの政治的メッセージ(反ブッシュ)も受け取り、納得、
本編ラストの"Losing My Religion"を声が枯れるまで歌いました。
会場のすばらしい盛り上がり方に乗せられ、
オレもドキドキワクワクの連続でしたね。

アメリカ国旗を意識したライティングを背に
"IWanted To Be Wrong"と"Final Straw"が演奏された。
拡声器を持って歌ってたのは、どの曲だったっけ?

そして、アンコール。
あとで曲順をまとめてみて初めて気づいたんですが、
『Automatic For The People』からの曲が集中していましたね。
っていうか、このアンコールは、ほんとうに感動的でした。
泣きそうになりました。
特に"Nightswimming"を聴いたとき。
"Everybody Hurts"もよかったし、
"Find The River"が聴けるとは夢にも思ってなかった!
改めて、このアルバムがいかに偉大な傑作だったのかを
実感しましたね。

最後の最後は、最新アルバムから漏れたという新曲
(すごく楽しい曲!)と、"Man On The Moon"で
イケイケムードのまま終了。
このときマイケルは、自分の着てたシャツを脱いで
観客席に投げてましたよ。

オレの目の前で脱ぎ脱ぎしてました…。
でも、それに群がる観衆は、とても控えめ。さすが日本。

このライブに来るまで、オレはR.E.M.というバンドのことを
勘違いしてたのかもしれないです。
この人たちは、頭でっかちのインテリではなく、
実はただの良い人なだけなのかもしれない。
ただの音楽好きの良いオッサンなだけなのかもしれない。
案外、オレたちとの間にある垣根は低いのかもしれない。

なんかとても楽しく、微笑ましく、誇らしい気分にすらなれた
そんな2時間でした。目からウロコ。


※結局、どの写真もピンぼけにしか撮れず、
※非常に不本意です。
※カメラが悪いのか、それとも、撮ったオレがヘタなのか…。
※たぶん両方なんでしょうね。

01. I Took Your Name 『Monster』
02. Bad Day 『In Time : The Best Of R.E.M.』
03. So Fast, So Numb 『New Adventures In Hi-Fi』
04. Animal 『In Time : The Best Of R.E.M.』
05. Strange Currencies 『Monster』
06. The Outsiders 『Around The Sun』
07. So Central Rain 『Reckoning』
08. Hi Speed Train 『Around The Sun』
09. Exhuming McCarthy 『Document』
10. Leaving New York 『Around The Sun』
11. Orange Crush 『Green』
12. I Wanted To Be Wrong 『Around The Sun』
13. Final Straw 『Around The Sun』
14. The One I Love 『Document』
15. Walk Unafraid 『Up』
16. Imitation Of Life 『Reveal』
17. Losing My Religion 『Out Of Time』
[ Encore ]
18. What's The Frequency, Kenneth? 『Monster』
19. Everybody Hurts 『Automatic For The People』
20. Electron Blue 『Around The Sun』
21. Nightswimming 『Automatic For The People』
22. Find The River 『Automatic For The People』
23. The Great Beyond 『Man On The Moon』O.S.T.
24. I'm Gonna D.J. [New Song]
25. Man On The Moon 『Automatic For The People』
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posted on 2005.03.20
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