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トップページ> 映画> レビュー> 2004年> 2月
February, 2004
ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
The Lord of the Rings: The Return of the King
監督: ピーター・ジャクソン
原作: J・R・R・トールキン
脚本: ピーター・ジャクソン
フラン・ウォルシュ
フィリッパ・ボウエン
音楽: ハワード・ショア
出演: イライジャ・ウッド
ヴィゴ・モーテンセン
ショーン・アスティン
イアン・マッケラン
アンディ・サーキス
リヴ・タイラー
オーランド・ブルーム
ビリー・ボイド
ドミニク・モナハン
公式サイト(英語)
公式サイト(日本語)
第76回アカデミー賞作品賞など11部門受賞
もっともっと観ていたかった! ★★★★☆
この完結編を観るのが楽しみだったにもかかわらず、
観に行く前に一切予習をしなかった、ふとどき者のわたくし。
映画の冒頭、"スメアゴル"が登場するシーンがあり、
"ん?スメアゴルって誰だっけ?"と
すっかり忘れてることに気づきました。
必死で思い出そうとしたけど、わからず
そのまま話は次のシーンへと流れていきました。
でも、そこで

あぁぁぁぁ!スメアゴル=ゴラムのことか!

と気づいてからは、もうバッチリ!
それからの3時間20分は
『指輪物語』の世界にひたすらドップリと浸かることができました。
「長い!」と感じるよりも
もっともっと観ていたかったという感覚のほうが強いです。
終わってしまうのが寂しかったぁ…。

それにしてもすごく不思議です。
オレの人生の中で、『指輪物語』っていう本を
読んだこともなければ、聞いたこともなかったのに
なぜこの映画にそんなにも没頭できるんだろう、って。

なぜか、考えました。
そして、なんとなくわかりました。
それは、この映画が細部にまで深いこだわりを持ちながら
本の持つであろう世界観を壊さなかったから、なのかな、って。

映し出される風景、表情、そして空気感
それらすべてに重みがあるんですよね。
手を抜いていないことが、ヒシヒシと伝わってくるというか。
この映画に携わった人すべてが、『指輪物語』の世界を
本気で信じて作り込んだんだろう!という
本気汁がほとばしっていたから、オレもそれを疑うことなく
観ることができたんだろうなぁ、と思います。

あのシーンが『スター・ウォーズ』のあのシーンに
そっくりだった!とか、
もっともっと書きたいことはたくさんあるんだけど、
それはまた別の機会にしたいと思います。
今はただ不思議な満足感でいっぱいなんです。

これぞ、後世に語り継がれる名作。
3部作いっぺんにDVDで観直す日が、これから待ち遠しいです。
posted on 2004.02.22
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ラブ・アクチュアリー
Love Actually
監督: リチャード・カーティス
脚本: リチャード・カーティス
音楽: クレイグ・アームストロング
出演: ヒュー・グラント
リーアム・ニーソン
コリン・ファース
ローラ・リニー
エマ・トンプソン
アラン・リックマン
キーラ・ナイトレイ
ビル・ナイ
ローワン・アトキンソン
公式サイト(英語)
公式サイト(日本語)
世界中は愛でつながっている。 ★★★☆
いろ〜んな人たちの、
いろ〜んな愛や恋や
いろ〜んな片想いや両想いを
超豪華なキャストでお送りする群像劇。

ほんとに夢のようでいて、
なのに、現実に起きてもおかしくなさそうな
そういうエピソードがてんこ盛りで、楽しかったですよ。えぇ。

でも、観てるうちにだんだん
"あれ?これって『ラブ・アクチュアリー』だっけ?
 それとも「アリーmyラブ」だっけ?"
って錯覚が起きてしまったほど、アリーな感じでした。
ウキウキするような楽曲が使われてたのが
その一因かもしれませんけど、
もっと根本的な問題なのかもしれません…。

個人的には、もう少し登場人物は少なくてもよかったかな。
「みんながみんな、どっかで繋がってる」っていう雰囲気を
出すためにああいう風になってたんだとは思いますし、
ローワン・アトキンソン(ミスター・ビーンね)や
落ちぶれたロック・スターなどは
(この人、『アンダーワールド』にも出てた!)
とても良いアクセントになってましたけど、
それでも、もう少し整理されてたら
もっともっとよかったんじゃないかなぁ、とね。思います。

この映画、とっても仲の良い大切な人と
観に行きましょうね。
そうすれば、きっと楽しいひとときが過ごせると思いますよ!
posted on 2004.02.15
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監督: 西谷真一
原作: 金城一紀
脚本: 奥寺佐渡子
音楽: 村治佳織
出演: 大沢たかお
柄本明
牧瀬里穂
加瀬亮
西田尚美
公式サイト(日本語)
切ない恋 ★★★★
小説『GO』や『レヴォリューションNo.3』などで有名な
オレが大好きな作家、金城一紀さんの短編を映画化したのが
この作品になります。(東京では昨年秋に公開)

重い病に冒された若者と、
何十年も前に離婚した妻が死に
その遺品を取りに行く初老の弁護士が
東京から鹿児島までをクルマで旅する、小さなロードムービーです。

なんとなく、物語の雰囲気が『解夏』に似ている気がしますが、
『解夏』が詩的でノスタルジックだったのに対して
この『花』は、もう少し現実的で親近感が湧くお話なのかな
と、思いました。

こんな比較ができるのも、
ひとえに大沢たかおさんと柄本明さんのおかげかもしれません。
二人とも、『解夏』にも本作にも出てて、
見事な演技で存在感を示してくれてますからね。

特にこの映画では、柄本明さんがすごいですよ。
あまり「弁護士」には見えないんだけど、
どこにでもいる、ただのオッサンには、見えます。(褒めてます)
そんなオッサンが、旅を通して自らの記憶を掘り起こしていく、
そして若者との友情を深めていく、その過程が
わかる気がするんだなぁ、オレにも。伝わってくるんですよ。
すんごく自然体だから。
ボソボソと聞こえにくい声でしゃべる、あの感じが
不器用だけど誠実な人柄にとても合っていたと思います。

この映画は「ロードムービー」です。
ただ淡々とクルマは進んでいきます。
カメラも、それをただ淡々と追っていきます。
旅の途中、ハプニングも起きるけど
それでも淡々とその場面を見せてくれます。
そして、ある一瞬、それまでの平穏さが破綻し、
感情が爆発するのです。
この一瞬のために
この本は、この映画は作られたんだなぁと思いました。
そして、それはとてもとても感動的な場面でした。

ほんとに好きな人に出会ったら、決して手を離してはいけない。
手を離さなければいちばん近くにいてくれるけど、
いったん手を離してしまったら、
自分からいちばん遠いところに行ってしまうから…。


p.s.
本作の音楽は、ギタリストの村治佳織さん。
映画の醸し出す切なさをいっそう引き立てる、
あのギターの音色は心に響きます。
posted on 2004.02.11
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シービスケット
Seabiscuit
監督: ゲイリー・ロス
原作: ローラ・ヒレンブランド
脚本: ゲイリー・ロス
音楽: ランディ・ニューマン
出演: トビー・マグワイア
ジェフ・ブリッジス
クリス・クーパー
エリザベス・バンクス
ゲイリー・スティーブンス
ウィリアム・H・メイシー
公式サイト(英語)
公式サイト(日本語)
第76回アカデミー賞作品賞などノミネート
やっぱり競馬はいいよ!いい! ★★★★☆
アメリカに実在した競走馬を題材とした小説を
ビッグ』や『カラー・オブ・ハート』(トビー・マグワイア主演!)を
手がけたゲイリー・ロスが監督した作品になります。

とってもすがすがしい映画でした!
オレ、こういうの大好きです。
まるで、晴れ渡った春の日曜日
競馬場の広い芝生に寝転んでいるかのような、
朝もやのかかる金曜日の早朝に
馬たちが吐く白い息とひづめの音を
静かに聞いているかのような
この映画を観ていたら、そんな気分になってきました。

いま、その負けっぷりで話題を振りまいている
ハルウララという地方競馬の馬がいますよね。
負けても負けてもレースに出続ける、その根性が
われわれに共感を呼んでいたりするみたいですけど、
このシービスケットという馬は
根性という点で言うと、ハルウララに似た感じなのかな?
でも、オレは
オレが大好きだったテイエムオペラオーと
イメージをダブらせながら、この映画を観ていました。

こういうお話だと、とかく「泣きの一手」で攻めてくるのが
常套手段ではありますが、この映画は、それをも超越した
「純粋さ」でもって、全編のトーンが見事に統一されております。

この映画も、今年のアカデミー賞の有力候補
(作品賞、脚色賞、撮影賞など)に名を連ねています。
それには大いに納得するところですが、
ひとつクビを傾げざるをえない点があるのです。

それは、ジェフ・ブリッジスが
主演男優賞にノミネートされていないこと!

これには納得できん!断じてできん!!
彼の懐の深〜い演技があってこそ、
この映画の純粋さが保たれているはずなのに!
どうも、ジェフ・ブリッジスという俳優は
ハリウッドでは過小評価されているのではないでしょうか。
ショーン・ペンもいいですが、
ジェフ・ブリッジスもサイコーなのに!

以上、この映画を観終わって
映画館から出てクルマに戻るまでの数百メートルを
底冷えする深夜にもかかわらず
思わず全力ダッシュで走ってしまった
単細胞なオレの大絶賛レポートでした♪
posted on 2004.02.01
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