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| 終末のフール |
| 伊坂幸太郎 |
あと3年で世界が終わるなら、何をしますか。
2xxx年。「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」
と発表されて5年後。犯罪がはびこり、秩序は崩壊した混乱の中、
仙台市北部の団地「ヒルズタウン」に住む人々は
いかにそれぞれの人生を送るのか? 傑作連作短編集。 |
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伊坂さん、オレは一生ついていきますよ！
と、改めて宣言したくなりました。一生ファン宣言。
舞台は、仙台のとあるマンション。
絶望と混乱が充満した世の中で、それでもなお
小さな生活を続ける人々を丹念に描いています。
静かに、熱く、前向きに、最後まで。
っつうか、どーなんでしょ？
「8年後に小惑星が落ちてきて地球が滅亡する」
と発表されて5年後に、もし生きていたとしたら、
オレはどーしてるんだろ？と考えますねぇ。
生きててもムダだといって自殺する？
自暴自棄になって暴れまくる？
道を歩いてたら突然襲われる？殺される？
部屋から一歩も出なくなって、廃人状態？
いえ、実際、この中のどれにもなりたくはないんだけど、
「小惑星が落ちてこないことを信じて、生き続ける」
「落ちてこようがどうだろうが、とにかく生きる」
という選択肢を選べるかどうかは、わっかんないなぁ。
実際その立場になってみないと、わかんない。
でも「生き続けたい」とは思う。思いたい。
思っていたいと思う。
本書の中に出てくる登場人物たちの中にも
いろんなタイプの考えを持った人がいます。
むやみに死にたがる人、
死ぬ前に過去の清算を試みる人、
絶対に死なない（小惑星は落ちてこない）と確信している人、
なんとなく生きてる人、
自然の流れに身を任せようという人。
どれも正解！なのかもしれません。
本人が一生懸命考えた結果であるならば。
（と、あるエピソードでおばあちゃんが言ってます）
「おまえ、自殺なんかしようとしてみろ！？
そんなことしたら、オレがぶっ殺してやる！」
（と、あるエピソードで父が息子に向かって言ってます）
それほどまでに、人は自分の人生をまっとうしなきゃいけない
のかもしれません。
「子供を産もう。
きっと小惑星は落ちてこないし、落ちてきたとしても
ぼくたちはきっと大丈夫」
と、新しい命を希望の光と見立てて生きていくのが
いいかもしれません。
やっぱね、人間、前向きに生きられれば、
それが一番幸せなのかもしれませんね。
たとえ百歩下がることになっても、一歩進めればそれで良し！
と、割り切れる、器の大きい大人になりたいです。はい。 |
| posted on 2006.04.24 |
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