スペースシャトル、宇宙ステーションで立て続けに『事故』が発生する。事故は仕組まれた物だった。
海洋探査という名目で打ち上げられた日本の衛星はその実、軍事衛星であり原子炉を積んでいたのだ。その原子炉が故障、暴走状態になっており早急に修理する必要がある。その修理ミッションを受けていたシャトルと宇宙ステーションを何者かが妨害したのだ……
という冒頭部ではじまる、谷 甲州の近未来宇宙アクションシリーズの一作目。
こんな冒頭であれば普通『SF』とするのだが、作者はあとがきでこの作品を「SFではない」といいきっているのでそれを尊重したい。
他の 谷 甲州 作品と同様に技術者の描写がすばらしい。
最後は肩透かしを食らったような気がしたが、現場の描写だけなのでこんなものかもしれない。