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No.102 瑞牆山
3月に入り、所用が続いて山へ行けなかったのですが、一段落したので瑞牆山(2230m)に登りました。今年もここ1週間ほどで陽気はずいぶん春めいて来ましたが、山も春の気配を感じさせました。

日時 2008年(平成20年)3月18日(火)
天候 晴
同行 なし

所要時間
駐車場(7.35) ←1時間5分→ (8.40)富士見平小屋(8.45) ←35分→ (9.20)天鳥川(9.30) ←1時間25分→ (10.55)大ヤスリ岩(10.55) ←35分→ (11.30)頂上(12.35) ←25分→ (13.00)大ヤスリ岩(13.00) ←30分→ (13.30)天鳥川(13.35) ←35分→ (14.10)富士見平小屋(14.10) ←50分→ (15.00)駐車場

山行概要

瑞牆山頂と金峰山
瑞牆山頂上と金峰山
金峰山頂の五丈岩が良く見える
須玉で中央高速を出て増富を過ぎると、道路の両側に残雪が現れましたが、目的地の瑞牆山荘まで、路面に雪はありませんでした。駐車場は瑞牆山荘の前から100mほど林道を入ったところにあり、ざっと乗用車100台ほどが駐車できる大きなものです。自宅を午前4時ごろ出て、着いたのが7時20分ですから、3時間少々かかりました。
駐車場で身支度をして、瑞牆山荘まで戻り登山道に入りました。カラマツ林の中に道が伸びています。しばらくフラットな道が続き、そのうちミズナラやブナが多くなると道がきつくなり、やがて林道を横切ります。林道の手前で、汗をかき出したので、着ていたセーターを脱ぎました。下着にカッターシャツ、それとスリーシーズン用のベストになりましたが、この日は終日この姿で通しました。林道を横切る前後から、登山道にも雪が目立つようになりますが、アイゼンを付けるほどではありません。休憩用のベンチを過ぎ、少し歩くと富士見平小屋に着きました。水場と記した標識が木に取り付けられているので、近くに水場があるようです。
富士見平小屋から5分ほど歩くと、道は飯森山から延びる稜線の北側へ入り、薄暗い森の中を歩くようになります。ここから一面の雪道が続いているので、簡易アイゼンを付けました。しばらくなだらかな道が続き、小川山の標識を過ぎ、斜面を下ると小さな沢が現れ、これを横切ると小さな広場に休憩用のベンチがありました。ここが天鳥川の源流部の休憩所です。ベンチに腰をかけて一息入れました。
広場の先に木製のはしごがあり、これを越えるとしばらく涸沢の中を歩きます。道に雪はありますが、あちこちで地肌がでており、たいした量ではありません。やがて涸沢を過ぎ、道は次第に急になりますが、雪が少ないので簡易アイゼンで歩けます。しかし徐々に雪や氷が多くなり、天鳥川の休憩所から1時間ほど歩いた標高2000m付近で、簡易アイゼンからアイゼンに交換しました。歩き易さと安心感は天と地ほど違います。アイゼンを換え、しばらく歩くと目の前に大きな岩峰が現れました。大ヤスリ岩です。これを越えると道は更にきつくなります。アイゼンの重さがボディブローのように効いてきており、疲労感が強くなりました。そろそろ一息入れようと思い始めたころ登りが終り、目の前に導標が現れました。黒松分岐で、瑞牆山10分と記されています。ここまで来ると頂上まではあと僅かで、固定ロープと小さな鉄製の階段を越えると頂上に飛び出しました
ルートマップ頂上に立つと下から吹き上げる風がそよ風のようにあるだけで、殆ど無風です。快晴、無人の頂上で誰に気兼ねすることなく、眺望を満喫しました。大ヤスリ岩をはじめ眼下の特異な岩峰群が目を惹きます。この日は黄砂が舞っているとのことで、遠景は八ヶ岳がかすんで見えるだけで南アルプスは見えなかったのが少々残念ですが、それでも前回の山行の毛無山の眺望に、おつりをつけて返してもらったような気持ちになりました。雪の中から半分頭を出した黒い展望盤に腰をかけ、湯を沸かして、ラーメンとおにぎりの昼食を食べ、食後の甘酒を作って楽しみました。そろそろ帰り支度を始めようかと思い始めた頃、男性のソロの登山者が登ってきましたので、これを機に頂上を譲るようにして、下山の途につきました。登る時に写しそこなった写真を写しながら、のんびり下りました。登る時は、溶けていなかった雪があちこちで溶け出しており、時には小さな流れを登山道の中に作っています。寒くもなく、暑くも無い、心地良さを味わいながら歩きました。
下山後、増富で立ち寄り湯に入り、帰宅したのは午後8時でした


天鳥川から頂上までは、登山道が山の南面側にあるためか、雪解けがずいぶん進んだ感じでした。登山道には大きな岩や段差があちこちに露出しており、アイゼンでは歩き難いところもあります。しかし、氷がベッタリ張付いている岩の上を歩くこともあり、アイゼンなしでは歩けません。天鳥川〜頂上の間は、もう少し雪が積もっている時の方が歩き易いのではないかと思えました。また、雪が中途半端にあるため、道が分かり難いところが、複数ありました。瑞牆山は人気の山の一つで、無雪期には多くの登山者で賑わうようですが、この日は文中にもあるように、山中で会った登山者は一人だけでした。瑞牆山荘は行きも帰りも煙突から煙が出ていたので、人は居るようでしたが、営業しているかどうかはわかりません。

瑞牆山駐車場 駐車場
舗装されていて、目の子でざっと数えて乗用車100台ほどの駐車スペースがある
トイレは設置されていない
登山道入口 瑞牆山荘登山道入口
道路を挟んで瑞牆山荘(写真右)の反対側にある
みずがき山登山道入口と記された導標は立っているが広場のようになっていて、一瞬道があるのかないのかわからない
登山口付近の登山道 歩き始めはカラマツが多いが、すぐにシラカバが目立つ雑木林に変わり、フラットな道が続く
休憩所 林道休憩所
瑞牆山荘の登山口から歩き始め、林道(写真右)を横切って少し歩いた所にある
休憩用のベンチが一つ設けられていて、樹間から瑞牆山を見ることが出来る
富士見平小屋 富士見平小屋
明るく開けたところに建っている
トイレと思しき比較的新しい小屋が隣に建っていた
飯森山のトラバース道 飯森山のトラバース道
富士見小屋から天鳥川源流部まで、薄暗い樹林の中を歩く
北斜面のため、雪が多く残っている
アイゼンの着脱は行きも帰りもここで行った
小川山分岐 小川山方向を示す導標小川山分岐
写真手前側の立木に小川山方向を示す標識が取付けられている
但し、トレース、その他道の痕跡を示すものは雪に埋もれていて何も無い
ここから天鳥川まで急斜面を下る
天鳥川休憩所 天鳥川休憩所
休憩用のベンチがある
この写真では分からないが、正面奥に木製の階段があり、これを越えると本格的な登りが始まる
大ヤスリ岩 大ヤスリ岩
樹林の中の急登を登ってくると突然目の前に現れる
登山道はこの岩の右の方を巻くように登ってゆく
手ごろなロッククライミングゲレンデとして名が知れていることを下山後インターネットで知った
山頂付近の登山道 登山道
大ヤスリ岩を過ぎると登りは更にきつくなる
小さな写真では、そのきつさを旨く表現できない
黒松分岐 黒松分岐
導標には弘法岩(黒松分岐)と表示されており、富士見平1時間15分、小川山林道(不動滝)1時間50分とある
この導標には瑞牆山頂10分とも記されているが、実際はここから5分も歩けば頂上
雪の登山道 上の写真の黒松分岐と頂上の間はまだ雪が多く、別世界のようだった
瑞牆山頂上 瑞牆山頂上
木立の中から顔を出すと目の前に広がっている
鋸岩? 頂上からの眺望1
頂上から東へ延びる尾根の岩峰群(鋸岩?)
特異な形が目を惹く
日向山の岩峰群と似ているところがある

頂上から見た大ヤスリ岩 頂上からの眺望2
大ヤスリ岩
頂上から見た八ヶ岳 頂上からの眺望3
八ヶ岳
天気予報では黄砂が舞っているとのことで編笠山から硫黄岳あたりのピークまでしか確認できなかった

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