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No.31 越前岳
右足に不安があるので、前回の夜叉神峠に続いて今回も比較的楽に登れる愛鷹連峰の越前岳(1504m)に十里木駐車場から登りました。天気に恵まれ、間近に見える富士山の姿を堪能することができました。

日時 2004年(平成16年)3月8日(月)
天候 晴
同行 飼い犬

所要時間
十里木駐車場(7.10) ←50分→ (8.00)笹峰(8.00) ←1時間10分→ (9.10)勢子辻分岐(9.10) ←10分→ (9.20)越前岳頂上(9.30) ←20分→ (9.50)富士見台(10.15) ←30分→ (10.45)越前岳頂上(10.50) ←45分→ (11.35)笹峰(昼食)(12.30) ←25分→ (12.55)十里木駐車場

山行概要

富士見台から見た富士山
富士見台から見た富士山
宝永噴火口跡が印象的
家を出るとき、車の外気温度計は1℃を示していましたが、十里木の駐車場に着いた時は−10℃を示していてびっくりしました。車の外へ出ると、吐く息が真っ白です。じっとしていると寒いので、バタバタと身支度を整え歩き出しました。

幸い殆ど無風でしたから、歩き出すとすぐ体が温まりだし、駐車場から15分ほどの所にある、展望台に着いた時は、寒さを感じなくなっていました。この展望台からは実に大きな富士山が真正面に見えます。富士山の頂上から御殿場側の稜線にかけて雪煙が立っているのが良く見え、ここは無風でも富士山は風が強いことが分ります。

駐車場からこの展望台まではいきなり階段を歩かされますが、ここからしばらく笹原の中のなだらかな道を歩きます。道は、ずっと泥田が凍っている状態で今はコチコチに凍っていますが、帰りは泥んこの中を歩くことが予想されます。歩き出して30分ほどすると少し汗ばみだしたので、一休みして薄着になると共に、道に雪が出始めましたので軽アイゼンをつけました。再び歩き出すとすぐ笹峰 1098.9mと表示した杭が立っている広場に着きました。ここには休憩用のベンチとテーブルがあり、やはり富士山が真正面に聳えています。十里木駐車場の登山道入口の登山コース案内板には「馬の背 1100m」と表示されていますが、多分ここがその馬の背なのでしょう。

笹原の中のなだらかな道はここまでで、ここから道は林の中に入ると共に急になります。林の中はあまり日が射さないため、すぐ一面の雪になりました。夏道は深くえぐれていたり、大きな段差があるためか、これを避ける枝道が雪の上に彼方此方にできていました。林の中に入ると頂上まで見晴らしの無い同じような道が続きますが、笹峰から40分ほど歩くと富士山が良く見える小さな広場があります。ここが、笹峰と頂上の間の調度中間点ぐらいです。ここからは10分ほどの間隔で定点観測用の大きなブナの木勢子辻分岐が現れ、勢子辻分岐まで来ると登りは緩やかになり、頂上まで一息でした。

越前岳の頂上は西側が大きく開けており、眼下に富士市をはじめ清水市、静岡市と駿河湾沿いの市街が広がっています。西側以外は木にさえぎられており、富士山は木の上から頭だけを出して裾野は見えません。頂上は無人で、一人気ままに写真を写したあと今日の最終目的地の富士見台に向かいました。

富士見台は越前岳の頂上から黒岳の方へ稜線をたどります。歩き出すと思ったより下ったところにあり、戻る際の登りが気になりましたが、それでも20分ほどで着くことができました。途中の稜線から時々鋸岳付近の迫力のある山容を見ることができます。富士見台の見晴らしは素晴らしく、富士山を真ん中にして、右側には御正体山から杓子岳、三ッ峠、それと遠くに大菩薩や奥秩父の山並みが見えます。富士山の左側には天子山塊と南アルプスの白峰三山や塩見岳等が遠望できます。富士見台には、ここから見える富士山が昭和13年に発行された50銭紙幣の図案に採用されたという説明版が立っています。ここから見える富士山の特徴はなんと言ってもバックリ口を開けている宝永噴火口跡でしょう。


越前岳ルートマップここでしばらく目の前に広がる景色を楽しんでいると、須山の愛鷹登山口の方から二人連れの中年の女性パーティーと男性の単独行者が登ってきました。この日初めて会う登山者です。女性パーティーはわざわざ関西の方からやって来たとのことでした。このパーティーとここから見える山の名前など二三雑談をして引き返しましたが、越前岳の頂上に戻ってみると、先ほどは無人だった頂上に5、6人の人が居て写真を撮ったり休んだりしていました。このあと下山する途中でも合計10名ほどの登山者とすれ違いました。平日ですからこれほど多くの登山者と出会うとは思ってもいませんでした。

昼食は笹峰まで下って、ここのベンチで食べました。この頃になると風が少し吹き出していて、ベンチは吹き曝しになりますので日向ぼっこという感じにはなれません。それでも陽射しが随分強くなっていますので、ウィンドヤッケを着ていれば、寒さに凍えるということはありませんでした。笹峰から駐車場までの道は、朝想像したとおり泥田になっていて、この中を歩きましたが、同行した飼い犬はこの泥田で泥だらけになりました。このあと、裾野市にあるヘルシーパーク裾野に寄り、風呂に入って帰りました。今回は心配していた右足に何の症状も現れず、少々ホッとした気持ちになりました。

十里木駐車場 十里木駐車場と登山口
十里木駐車場は国道469号線沿いにある
越前岳の登山口は駐車場の端に建っているトイレの脇にある
朝はトイレの入口にカギがかかって閉められていた
朝着いた時駐車している車は無かったが、下山した時は十数台の車が駐車していた
展望台と富士山 展望台
小さな展望台が建っていて、富士山や南アルプスが素晴らしい
駐車場から近いので、季節の良い休日は人が多く集まるのだろう
笹峰と富士山 笹峰(馬の背)
カヤトの広がる草原の中にあり、開放的で気持ちが良い
展望台からここまで、笹原の中のなだらかな道が続いており、後ろを振り向くといつも富士山が見える
ここでベンチに座り、富士山を前にして昼食をとった
森の中の道 森の中の道
笹峰を過ぎると林の中を歩くようになる
登山道は雪に覆われていた               
定点観測用のブナの木 定点観測用の大きなブナ(写真中央右より)
登山道沿いには若齢の木が多く、このように大きなブナはあまり生えていない
勢子辻分岐 勢子辻分岐
越前岳、勢子辻、十里木の三方向を示す銅版が打ち付けられた導標が立っている
越前岳頂上 越前岳頂上
山名を書いた標識や方向を示す導標が立っている
標高については1507と1504.2の2つの表示がある(ちなみに国土地理院の地図は1504.2m、十里木駐車場の入口の案内板は1507m)
富士山は5合目付近から上が見えるが裾野は見えない
頂上に雪は殆ど無く、泥田状だった
越前岳の西側の見晴し−富士市街 越前岳頂上の西側の見晴し
駿河湾とその沿岸の市街地が一望できる          
呼子岳と鋸岳 越前岳から富士見台へ向かう稜線から見た呼子岳と鋸岳
海を背景にした荒々しい姿が印象的
富士見台へ向かう登山道 越前岳から富士見台へ向かう登山道沿いは馬酔木と幹肌が赤茶のヒメシャラと思われる木が多く生えている
またミツバツツジと思われる木も多く見かけた
この山の固有種のアシタカツツジは知識が無く判別できない
富士見台と富士山 富士見台
北側が開けている小さな広場で、富士山とその裾野が一望できる
裾野の向こうには、御正体山、杓子岳、三ッ峠、大菩薩、奥秩父、天子山塊、南アルプス等が頭を出している

同行した柴犬 同行した飼い犬
今回は行き交う人が多かったため、ずっと私の後ろを歩くことになった

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