白馬山麓2 栂池自然園クロカンツアー

5月4日 晴れときどき曇り

クロカンスキーで栂池自然園まで往復する。板はレンタルショップスパイシーで借りた。ライトツーリングのクロカン板で、軽快だ。まずゴンドラ「イブ」に乗って栂の森へ。片道約20分。この時期、ゴンドラは片道料金で往復乗れる。スキー客を上に運ぶためのリフトとして営業許可をとっているが、今は雪がないのでスキーでは降りられない。したがって、下り料金をとることはできない、というのが理由らしい。

9:49 栂の森駅を出発(高度計:1600m, 温度計:23.8℃)

林道
ゆるい林道をスキーで登る
駅を出て早速板を履き、右手の林に進む。すぐに、冬季休業中のロープウェイ駅を過ぎ、登りが始まる。
林道は大きくうねっていて、平面上はかなりの大回りとなっている。そのため、登りではほとんどの人がショートカットして斜面を直登している。われわれも板を脱いで直登。最初の斜面はかなりキツく、40度くらいはあるだろうか、板を履いたままの人はかなり苦戦していたようだ。
林道自体はたいへんゆるやかだ。

なだらかな林道を行く

天狗原が見える
あくまでもなだらかな林道、天狗原が見える
ショートカットは合計3箇所あったが、相棒Kは手が小さく、板を手で持って歩くのが苦痛になってきたために3つ目はそのまま林道を行くことにした。われわれのすぐ後で、山スキーをザックに付けたツボ足の登山者がショートカットをそのまま直進したが、上部でもういちど合流した。どうやらクロカン板の場合、この程度の林道ならばショートカットしなくてもスピードはさほど変わらないらしい。

11:25 栂池ヒュッテ到着(1865m, 20.9℃)

ヒュッテ前からの白馬岳
ヒュッテ前からの白馬岳
天狗原方面を見上げる
天狗原方面を見上げる
自然園の入り口だ。ゴールデン・ウィークには栂池ヒュッテは営業しているので、日帰り客にもトイレの心配がないのは嬉しい。
ヒュッテ前からは白馬岳がよく見える。このすぐ前の斜面を10mほども下ると自然園内のミズバショウ湿原だ。広々とした湿原は雪原と化し、その向こうに三山が見えるさまはすばらしい。
上空はヘリコプターが何度も往復している。スキーヤー・ボーダーを山の上まで運んでいるのだ。写真ではちょっと見難いが、斜面にはスキーヤー・ボーダーが列を成している。見ていると、軽やかに斜面を滑ってくる人はごく少数のようだ。

12:23 栂池自然園を進む(1925m, 22.6℃)

起伏の多い湿原
起伏の多い湿原を行く
展望湿原に向かう。少しずつ斜面が傾斜を増してきて、それにつれて白馬三山は隠れていく。あの先まで行けば展望が開ける、そう思いながら斜面を登る。
しかし斜面を登りきるとまた次の斜面が現れる。きりがないので、浮島湿原と思われる窪地でとりあえず昼食をとることにする。あまり時間がなさそうなので凝った食事はできず、パンをかじっただけであった。
昼食をすませてからザックをデポしてさらに展望湿原を目指すことにした。もうすぐそこと思われる。

13:30 自然園最奥で引き返す

自然園の最上部
自然園の最上部 白馬岳に雲がかかってきた
かなり上部まで登ってきた。モウセン池のあたりだろうか。この雪庇の向こうに出なければ三山すべてを見渡すことはできない。おそらくそこが展望湿原ではないかと思うのだが。左手を大きく迂回すれば雪庇の向こうに回れるルートが見えるが、帰りの時間が気になるのと、山に雲がかかってきたので引き返すことにした。

斜面・・・

ヒュッテ方面を見下ろす
モウセン池(推定)よりヒュッテ方面を見下ろす
引き返そうと思い振りかえると長いスロープが。栂池ヒュッテは写真の右手奥だ。中央の林を左にまわりこむように、斜滑降 - キックターンでおそるおそる下ってゆく。スキー挑戦2回目のわれわれにはちょっと急すぎやしないか?というのが率直な感想であった。木に衝突する心配がないのがせめてもの救いだろう。とはいえ、エッジのないクロカン板では曲がるのが難しい。しかもわれわれは超初心者である。さんざん転びながらようやくザックをデポした地点に帰着したのだった。

14:35 栂池ヒュッテ出発(1875m, 22.2℃)

林道より白馬三山
林道途中より白馬三山を振りかえる
ミズバショウ湿原まで戻ってみると、まわりではテレマーク講習などをやっているグループもあった。ということはまだ帰る時間は大丈夫かな、と、われわれも斜面でスキーの登り滑りを繰り返して遊び、14:35にヒュッテ前を出発した。
林道では途中、白馬三山が姿を再び見せてくれた。

15:58 栂の森駅帰着(1575m, 19.0℃)

ゆる〜い林道の下り
ゆる〜い林道の下り
林道の傾斜はゆるい。スノーボードは板がすべらなくなって、しゃがんで手で漕いでいる人もいた。熟練スキーヤー・ボーダーは、登りのときわれわれが敬遠したショートカットを豪快に滑り降りていた。
ようやく栂の森駅についたときは、ゴンドラの営業終了時刻30分前であった。
この栂池自然園のコースは、林道もゆるやかで、途中に営業小屋があるなど、スキーツアーが全く初めての人でも比較的安心して歩けるコースだと思った。
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