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   名物編 大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌〔名物編〕   大田南畝関係
     (動物・植物・食物・器物・鉱物等)
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名物詞書・詩歌出典巻・頁年月日
うえきや
植木屋
「九月尽の日、植木屋の荷をみて 菊紅葉おりしり顔に植木屋が秋を一荷にになひゆくらん」七々集②260文化12年
1815/09/29
うきくさ
浮萍
「浮萍 小陽溝上散浮萍 細逐涓流聚晩汀 時有微風吹水転 将漂一点那辺停」南畝集17
漢詩番号3244
⑤126文化6年
1809/07/07
うぐいす
  (別資料)
うぐいすあわせ
鴬合せ
「浪花にて鴬合ありしに、きぬたのいへる鶯、左の一になりしときゝて
 春ながら秋のきぬたを鴬のこがねの衣うちはえてきく」
紅梅集②339文化15年
1818/04/
うさぎ
「日の鼠月の兎のかはごろもきて帰るべき山里もがな」
〈『万紫千紅』①278『六々集』②214は「述懐」の詞書あり〉
蜀山百首
清好帖
①313
⑳383
文化15年
1818/01/
うし
「一元大武の肉を得て秋一無冬の禁もわするべく
 牛くふて水をますかはしら太夫一石六斗二升八合」
〈「一元大武」は牛の異称。「秋一無冬」は「春三夏六秋一無冬」の略で、貝原益軒が『養生訓』に説く季節ごとの和号回数。「一石六斗升八合」は牛を褒めるときにいう「天角地眼一黒鹿頭耳小歯違」の「一黒(イッコク)鹿頭(ロクトウ)耳小(ジショウ)歯違(ハチゴウ)」の語呂合わせ〉
千紅万紫
放歌集
①251
②173
文化8年
1811/11/
うじちゃ
宇治茶
「宇治の新茶柳葉といふを亀屋文宝のもとより贈られけるに
 茶をわかす烟みだれて煮花さへほころびかゝる宇治の柳葉」
放歌集②185文化9年
1812/03/
「兎道茶 種茶兎道山 汲流兎道湾 兎道橋間水 橋柱第三間」南畝集19
漢詩番号4209
⑤404文化13年
1816閏08/
うずみび
埋火
「埋火 うづみ火の灰の中からかきおこしうせたる物の出るぞめでたき」めでた百首夷歌①80天明3年
1783/01/
うずら
「ひとつとりふたつとりてはやいてくふ鶉なくなる深草のさと」蜀山百首
清好帖
①310
⑳369
文化15年刊
1818/01/
うちわ
団扇
「団扇 つかわれて骨は折れても腹立なうちわと聞ば他人ではなし」巴人集拾遺②476未詳
うなぎ
「寄鰻鱺恋 あなうなぎいづくの山のいもとせをさかれてのちに身をこがすとは」
〈『巴人集』②458『蜀山百首』①312『清好』⑳378〉
万載狂歌集
をみなへし
①15
②3
天明3年刊
1783/01/
うなぎや
鰻屋
「よしの屋といへる酒家にてうなぎの蒲焼をくふとて 一二本さくやうなぎの蒲桜花の匂ひもよしのやの奥」巴人集甲辰②430天明4年
1784/閏04/
うのはな
卯の花
「卯花 時ならぬ雪をめでたき折ふしに何かはことをかきの卯花」めでた百首夷歌①74天明3年刊
1783/01/
「卯花【馬鹿集】 春夏のちかしき中は猶さらに垣をせよとやさける卯の花」
〈朱楽菅江編『故混馬鹿集』(天明5年刊)所収。『蜀山百首』①308『清好帖』⑳360〉
巴人集②445
②465
天明4年
1784/04/
「旅路卯花 たび人も笠ぬぎて見よ花の名の卯のとき雨にぬるる垣根を」徳和歌後万載②445天明5年刊
1785/01/
うのはな
(おから)
「雪花菜を詠ず 盤中白玉屑 本属淮南家 豈憶叢生桂 還生六出花」南畝集4
漢詩番号0713
③247安永8年
1779/08/
うばがもち
姥が餅(草津宿)
「草津にうば餅やといふあり、たはむれに折句によめる
 うちわたる橋にこそあれもゝとせも千とせもたえぬやつの詠は」
小春紀行附録⑨95文化2年
1805/11/06
うばたま
うば玉
「うば玉といふ菓子をしらぬ人をあざみて うば玉か何ぞと人のとひしとき求肥といひて胡麻かさんものを」
〈和菓子名。求肥(ギュウヒ)は材料の煉り餅〉
七々集
万紫千紅
②250
①287
文化12年
1815/08/
うま
「寄馬神祇【雲楽齋、四谷別荘会】 白あはを口に一ぱいかみがもや下がもかけてのりくらべむま」巴人集②411天明3年
1783/06/
「調馬を見る
 馬上佳公子 翩々闘麗華 驕嘶金作埒 躞蹀玉飛沙 撹轡紅塵起 垂鞭白日斜 晩来聯騎去 知宿杜娘家」
南畝集2
漢詩番号0302
③104安永3年
1774/09/
うめ
  (別資料)
うり
「初瓜頌  二月中旬の青篭は、唐詩にあらわれ、山城のこまのわたりと和歌にもよめり。曲礼は六かは半にむき、児手柏はふたえにつゝむ、かの青門の五色にまされる、さかりの花の江戸往来、当所の新田鳴子瓜は、四谷の馬の履をいれず、茄子のならぬ蔓をもとめて、目にみえぬ鬼をしてやる。うまいかな甜瓜(マクハウリ)、其仁にしかんやなご
 わらはべもくはまくはうりめづらしと両手にもちてころびうつ也」
四方のあか①164天明8年刊
1788/01/