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   人事編 大田南畝(四方赤良・蜀山人)の詩・狂歌 〔人事編〕    大田南畝関係
     (世相・流行・生業・見せ物・飲食等)
  【か】
事項詞書・詩歌出典巻・頁年月日
かおみせ
顔見世
 顔見世 (別資料)
かけとり
掛け取り
「かけとりをみてよめる かけとりのわたらぬ金にむく目玉しろきをみればよぞふけいきな」をみなへし②6安永?
かこいもの
囲者
「囲物恋 手をつめし石田かこひの身の上は何としやうぎのばんに待恋」巴人集②412天明3年
1783/07/
かさい
火災
「丙子五月三日の事を紀す
 黄塵忽起飆 桐園梁木壊 柳巷祝融焦 望瞭楼将倒 漕舟席已翻 亀毛薬師閣 衆口互嘵々」
〈『武江年表』5月3日、桐座の梁折る、吉原焼亡。亀毛川薬師(浄光寺)は未詳〉
南畝集19
漢詩番号4172
⑤394文化13年
1816/05/03
かぜ
風邪
「此比流行の風を一夜疱瘡とも明智風ともいふ 世の中は一夜疱瘡明智風みな小栗栖の薮の功名
 疫病除 草も木もわが大田にはいかゞしてえやはえやみの風やどるべき」
紅梅集
巴人集拾遺
②366
②500
文政2年
1819/04/
「風神を送る 引道此風号谷風 関々痰嗽響西東 悪寒発熱人無色 煎様如常薮有功」紅梅集②366文政2年
1819/04/
かたおもい
片思い
「片思 相ぼれはかほりてかきのかた思ひみむまのあひぞめでたかりける」めでた百首夷歌①82天明3年刊
1783/01/
かったい
癩病
(らいびょう)
「しはすの末、北風はげしき日、浅草でらのうしろなる田のかたはらに、むしろきたるかたひのやめるとみえてうゝとうめくに、あしとらせなどして、ふところにおさめし万金丹といへる薬とうでゝあたふるとて
 北風はけふはなふきそうえ人のむしもがぶれりこもゝかぶれり
 すくふべき力なければいたづらに万金丹をくれてこそゆけ」
狂歌才蔵集①46天明7年
1787/01/
かみおき
髪置き
「髪置祝 ことしよりつむりにけしを置そめて千代万代の数とりにせん」
〈これは南畝の嫡子定吉の髪置き(三歳)の祝儀を詠んだもの。『通詩選承知』によると天明二年霜月九日の由。①411〉
巴人集
徳和歌後万載集
②394
①29
天明2年
1782/11/09
かりうど
狩人
「照射 鹿をおひともしからざる世わたりに山をみずともめでたかりうど」めでた百首夷歌①75天明3年刊
1783/01/
かりまくら「此ほど三叉のほとりに、北里焼て後かり宅あれば、書て遣しぬ
 かりまくら
 身はひとつ、思ひはふたつ、みつ又の、ながれによどむ、うたかたの、とけてむすんで、
 むすんでとけて、しめてぬる夜のかりまくら、うは着をぬいで、したじめの、
 あかつき比の雲の帯、なくやなかずの郭公」

〈吉原は天明七年十一月焼失、翌八年春、三叉(中洲(ナカズ))の仮宅にて営業〉
俗耳鼓吹
巴人集
⑩48
②442
天明8年
1781/01/
かわどめ
川留
「川留退屈 大井川加茂川よりも川ごしのちんが心にまかせざるあめ」巴人集
徳和歌後万載集
②394
①28
天明3年
1783/02/
かわや
「厠にて 心よくたるゝ教もあるものを秘訣々々といふぞうるさき
 百遍もかはや入ればおのづから通ずる事のあるぞうれしき」
紅梅集②354文政1年
1818/09/
かんかんおどり
かん/\踊り
「かんかん踊
 かんかんの舳のみなとのさはぎ歌もろこし船の舟玉まつり
 かんかんの踊のしるしあらはれて五月雨もなく夕立もなし」
あやめ草②86文政4年
1821/06/
かんごきょうか
漢語狂歌
「唐詩のことばもてよめるうた
 高館に灯張れば風清く夜鐘残月雁帰ル声
 不知心誰をかうらむ朝㒵はたヾるりこんのうるほへる露」
あやめ草②65文化7年
1810/02/
かんせい
いがくのきん
寛政異学の禁
「自ら遣る
 学入朱門専講説 論欽白石事経綸 請看邸報真遷者 応是春闈取捷人(其の六)
 新刊随月読書楼 物子声名溢九洲 不合時宜兼学議 七経文字附悠々」(其の七)
南畝集13
漢詩番号
2509・2310
④268享和3年
1803/06/
かんせいかいかく
寛政改革
「四月十五日 毛詩を講ずるの竟宴。賦して「詩を誦して国政を聞く」を得たり
 諷誦詩三百 流観十五風 誰知斉魯政 一変復周公」
南畝集7
漢詩番号1449
遊娯詩草
③500
⑥292
天明8年
1788/04/15
かんそこうぼう
漢楚興亡
「詠史
 虎狼一失鹿 群雄已力争 戍卒何為者 白梃撻利兵 其志雖不遂 天地称先鳴
 項籍万人敵 書剣学不成 一挙僇守通 三月火秦城 指揮白日動 叱咤悲風生
 若何蓋世気 反背関中盟 若何抜山力 不守垓下営 大哉漢高徳 赤幟樹風声
 手提三尺剣 并呑諸侯兵 転輸任蕭曹 籌策仗良平」
南畝集1
漢詩番号0128
③43明和9年
1780/09/
かんだいち
神田市
「神田市 千早振神田の市にたつか弓やたけの心の杖をこそひけ」紅梅集②357文政1年
1818/12/21
かんにん
堪忍
「堪忍 韓信にあらねど堪忍はさてこそ人のまたぐらにあり」巴人集拾遺②476未詳
がんにんぼう
願人坊
「寄願人坊(グワンニンボウ)に寄する
 一(イチ)ど年間(トシマ)に染(ハマ)つて願人と作(ナ)り 今朝ほどの判物(ハンジモノ)銭を取ること頻りなり
 町中婦様(カミサン)如(モ)し相問はば  道楽(ドウラ)が如来の是れ後身
寐惚先生文集①352明和4年刊
1767/09/
かんぬし
神主
「神主 いり鳥の鴨の宮居を守(モ)る人は禰宜かん主といふべかりける」巴人集②401天明3年
1783/04/
かんれき
還暦
 還暦 (別資料)