米化学会 C&EN 2009年10月23日
内分泌かく乱物質のスクリーニング
EPAのプログラム 今月中に立ち上げ

情報源:Chemical & Engineering News, October 23, 2009
Screening Endocrine Disrupters
EPA's program will launch this month;
key documents detail schedule, assays to be used
Reviewed by Britt E. Erickson
http://pubs.acs.org/cen/books/86/8646books.html

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2009年10月24日


 大幅に遅れていた米環境保護庁(EPA)の内分泌かく乱物質スクリーニング・プログラム(Endocrine Disrupter Screening Program)は今月中に開始されることが期待される。EPAは10月21日にふたつの重要な文書を発表した(訳注1)。ひとつは最初の一群を検査するスケジュールであり、もうひとつは、エストロゲン(訳注:女性ホルモンの一種)、アンドロゲン(訳注:男性ホルモンの一種)、又は甲状腺の経路と作用する可能性を持つ化学物質を検査するために用いられる11の分析評価(アッセイ)をリストしている。

 スケジュールによれば、EPAは、67種の農薬又は農薬中で使用される不活性成分について今後5ヶ月間にわたり農薬製造者と輸入業者に約750の検査命令を送付する予定である。それらのうち7種類の化学物質の検査命令は今月中に発行される予定である。

 ホワイトハウス行政予算管理局(OMB)は文書承認要件の一部として、EPAに検査アッセイの全て又は一部からのデータの代わりに、”他の科学的関連情報”を”可能な限り最大限、受け入れるよう助言した。

 農薬製造者を代表する業界団体であるクロップライフ・アメリカは OMB の決定を歓迎した。”わたしは、EPAがテスト命令に対して、内分泌作用テストを予定されている化合物の予備検査を支援するための新たなコンピュータ・ツールの使用と共に、既存のデータの引用を許したことを喜んでいる”とクロップライフ・アメリカの代表でCEOのジェイ・ブルームは声明の中で述べた。

 議会はにEPAに内分泌かく乱物質スクリーニング・プログラムを展開するよう1996年に命令したが、EPAはつい最近、検査アッセイを有効性確認を完了したばかりである。EPAは最終的にはこのプロ部ラムの下に全ての農薬を検査することを計画している。


訳注1
訳注:関連情報


化学物質問題市民研究会
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