NIA News and Alerts 2016年2月23日
フランス
2014年ナノ物質登録の結果を発表


情報源:Nanotechnology Industries Association (NIA), News and Alerts, 23 February 2016
Results of 2014 French Nanomaterial Registration made Public
http://www.nanotechia.org/news/news-articles/
results-2014-french-nanomaterial-registration-made-public


訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/index.html
掲載日:2016年3月14日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/nano/NIA/
160223_Results_2014_French_Nanomaterial_Registration_made_Public.html


 2016年2月23日、フランスの環境・エネルギー・海洋省は、国家ナノ物質登録制度(r-nano)の2015年報告書(フランス語)を発表した。この報告書は、2014年にフランスで輸入された、製造された又は供給されたナノ物質の登録の結果を分析したものである。

 2014年には フランスでは 300,822 トンのナノ物質が製造され、114,951 トンが輸入された。この報告制度実施(訳注1)の初年度(2012年)に比べて次年度(2013年)の登録量は大幅に低下(-19.8%)したが、2014年には再び増加した。報告書は、同制度が導入されて以来、同国への輸入量は減少しているが、製造量は 9.5%増加していることを強調している。

 登録者数と登録数は同制度が導入されて3年経過しても上昇し続けている。流通業者が登録者の最大を占めており(81.8%)、3年連続の成長である。フランス当局は、この増加は、いかに’登録する義務に関する情報が流通業界のチェーンに広がるのに時間がかかるか’を示していると信じている。

 2013年以来の使用分野(sector of use (SU))の割合は、 SU1(農業、林業、漁業)が総登録数 14,000 件のうち 10,000 件(71%)を占めていた。報告書の Figure 9 (訳注:掲載省略。原文報告書を参照ください)に示されているように他の4つの分野は総登録数に占める割合は極めて小さい。すなわち、SU10 (調剤の配合(混合)及び/又は詰め替え):14%、SU0 (その他):5.2%、SU4(食品製造):2%、 SU17 (機械、機器、自動車、その他交通機器などの一般製造業):1.4%である。

 この報告制度の枠組みの中で収集されたデータは、特にフランス公衆健康調査研究所(InVS)、フランス安全調査研究所(INRS)、及び国家産業安全環境保護コンピテンシーセンター(Ineris)など、多くの組織が利用できると述べている。

 最後に、この報告書はまた、欧州化学物質庁(ECHA)は、ナノ形状物質を含むかもしれない REACH 登録文書一式を特定するために、フランスのナノ物質登録により利用可能とされたデータを利用していると述べている。

 フランスで輸入、製造、又は流通されているナノ物質の2015年評価の完全版(フランス語)をダウンロードしてご覧ください。


訳注1:フランスのナノ物質登録制度


化学物質問題市民研究会
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