SAFENANO 2013年12月6日
フランス、義務的ナノ報告実施の結果
第一弾を発表


情報源:SAFENANO 6 Dec 2013
France publishes results from the first round of its mandatory nano reporting scheme
http://www.safenano.org/KnowledgeBase/CurrentAwareness/ArticleView/tabid/168/ArticleId/382/
France-publishes-results-from-the-first-round-of-its-mandatory-nano-reporting-scheme.aspx


訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2013年12月10日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/nano/safenano/131206_France_results_nano_reporting_scheme.html


 2013年1月1日にフランスは、同国で製造される又は同国に輸入されるナノスケール物質の義務的な報告制度を立ち上げた。”ナノスケール物質申告の構成要素”と題する報告書(Elements issus des declarations des substances a l’etat nanoparticulaire フランス語)が、この登録を結果を分析した第一弾がフランス環境省により2013年11月に発表された。

 ナノスケール物質に関する年間申告制度の下で、当初の締切を2か月延長してフランス当局は、2013年1月1日から6月30日までの期間にナノ物質に関する情報を収集した。この調査で、最終的には933の申告者により3,409の申告書が提出されたが、これらの申告者の60%はフランス人であった。

 これらの申告を分析した同報告書は、登録された物質はの総数は243〜422であろうと推定している。総数が概略である理由は、物質の化学的特定に関する情報の欠如に起因する。同報告書の中で環境省は、登録の41%が、例えば CAS 番号を明らかにせず、物質の化学的組成の特定を許さないのは遺憾であるとしている。

   同報告書によれば、フランスでは2012年に279,439トンのナノ物質が製造され、142,676とンが輸入された。製造又は輸入量の多い上位5物質は、カーボンブラック、非晶質二酸化珪素(シリカ/二酸化シリコン)(訳注1)、炭酸カルシウム、二酸化チタン、酸化アルミニウムである。 広範なリストは同報告書に示されている。(訳注2:日本の調査

 物質の量と用途に関する情報も同報告書の中に見出すことができる。申告された物質の19.6%が調剤、10.6がその他の用途、8.1%がコーティングと塗料、溶剤と希釈液、6.1%が化粧品、5%以下が燃料、食品、その他に使用されている。

 フランス語の最終報告書へのアクセスにはここをクリック。義務的報告制度に関するさらなる情報は、 SafenanoのIn the know...September 2012と、English translation of the supporting FAQ document から入手できる。

Source: NIA, with minor editorial changes


訳注1:シリカ
シリカ(非晶質二酸化珪素)について(2008/12/25日本無機薬品協会ホワイトカーボン部会)

訳注2:日本政府による取組:
「ナノマテリアル情報収集・発信プログラム」の結果公表(平成22年3月31日 経済産業省製造産業局化学物質管理課)



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