CTVNews.ca 2015年7月30日
カナダ政府
  環境懸念のあるマイクロビーズの禁止を計画


情報源:CTVNews.ca, July 30, 2015
Ottawa plans to ban microbeads over environmental concerns
http://www.ctvnews.ca/health/ottawa-plans-to-ban-microbeads-
over-environmental-concerns-1.2495264


訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会
掲載日:2015年8月3日
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http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/kaigai/kaigai_15/150730_CTVNews_microbeads.html

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 カナダ連邦政府は、科学的レビューにより、この小さな粒子が潜在的なリスクを環境に及ぼすことがわかったので、身体手入れ用品中で使用されているマイクロビーズを禁止する予定であることを発表した。

 ケリー・リーチ労働相兼女性の地位担当相は木曜日(7月30日)、トロントにあるオンタリオ湖の湖畔でその発表を行った。

 リーチ大臣は、環境省(Environment Canada)が 130 以上の科学的論文のレビューを終え、様々な分野の専門家との協議を行った後、この決定がなされたと述べた。

 マイクロビーズの継続的な放出と環境中での蓄積の長期的な影響は分かっていないと、リーーチ大臣は述べた。

 マイクロビーズは、スキンケアローション、シャンプー、練り歯磨を含む広範な身体手入れ用品中で使用されているプラッスチック粒子である。

 マイクロビーズは非常に小さいので、水処理システムではろ過することができない。それらは湖や川に流れ込み、そこで魚はエサと勘違いしてそれらを食べる(訳注1)。

 リーチ大臣によれば、禁止に向けての次の措置は、マイクロビーズをカナダ有害物質リストに加えることであり、それにより政府がカナダ環境保護法(CEPE)の下にマイクロビーズを規制することが可能となる(訳注2)。

 それから政府は、肌の古くなった角質の除去や洗浄効果を高めるために用いられるマイクロビーズを含有する身体手入れ製品の製造、輸入及び販売を禁止する規制法を策定するつもりであると、リーチ大臣は述べた。

 一方、リーチ大臣は、ロブローズ(訳注:カナダの大手スーパーマーケット)が2018年末までにマイクロビーズを自社ブランドからなくすとした決定を称賛した。

 この食料雑貨の大手は6月に、ある科学者らが人の健康に脅威を及ぼすと信じている二つの化学物質トリクロサン及びフタル酸エステル類とともに、マイクロビームを禁止すると述べた(訳注3)。

 マイクロビーズを含む製品を提供しているジョンソン・エンド・ジョンソンもまた、2017年末までにマイクロビーズを廃止すると約束した。



訳注1Independent 日曜版 2014年5月18日 特集:小さなプラスチック時限爆弾 私たちの化粧品中の汚染物

訳注2:カナダ環境保護法
訳注3Loblaw's microbead ban puts pressure on feds to regulate: environmentalists



化学物質問題市民研究会
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