2008年5月20日米下院提出法案 H.R.6100
2008年 米子ども安全化学物質法案概要
子ども、労働者、及び消費者の有害物質への曝露を低減するための
有害物質規制法(TSCA)を修正する法案−概要

提案者:下院議員ソリス・ヒルダ

関連法案:上院提出法案 S.3040
提案者:上院議員ローテンバーグ・フランク

情報源:H.R.6100 Kid-Safe Chemicals Act of 2008
Title: To amend the Toxic Substances Control Act
to reduce the exposure of children, workers, and consumers
to toxic chemical substances
Sponsor: Rep Solis, Hilda L. [CA-32] (introduced 5/20/2008)
http://thomas.loc.gov/cgi-bin/bdquery/z?d110:HR06100:@@@D&summ2=m&

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2008年8月4日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/eu/usa/congress/Kid_Safe_Chemical_Act_2008_Summary.html


2008年5月20日導入時の概要

 2008年 子ども安全化学物質法案−市場に流通される化学物質の各製造者は、環境保護庁(EPA)長官に下記を提出することを求めるために有害物質規制法(TSCA)を修正する。
  1. 当該物質は要求される安全基準を満たしていること、又はそのような決定をするためにはデータが不十分であることを保証する声明、及び
  2. かつて提出されたことのない物質に関する合理的に入手可能な全ての情報。製造者は少なくとも3年に1度、又は当該物質の有害性に関する新たな情報が入手可能となった場合はいつでも、そのような情報を更新することが求められる。
 製造者はEPA長官の求めに応じて化学物質安全情報を提供することを求められる。

 製造者がこの法を遵守していない又は当該物質が適用可能な安全基準を満たしていないと判断した場合には、EPA長官は当該化学物質の製造、輸入、又は市場での流通を禁止する。家庭での当該製品の使用が安全基準を満たさないヒト暴露をもたらす場合には、消費者製品中の化学物質の特定の使用を禁止する権限がEPA長官に与えられる。

 EPA長官は次のことを求められる。
  1. 市場に流通している全ての化学物質を分類する優先リストを発行すること
  2. 少なくとも300種の化学物質の安全性を決定するための優先リストを作成すること
  3. 製造者がその優先リスト物質が適用可能な安全基準を満たすことを確立しているかどうかを決定すること
  4. EPA長官は、ヒトの血液、体液、又は組織中に化学物質が存在するかもしれないと判断した場合には、疾病管理予防センター(CDC)の国立環境健康センター長官が人の臍帯血中に化学物質が存在すること調べるためにバイオモニアリング調査を実施するよう手配すること
  5. 動物テストの代替を実施すること
  6. 既存化学物質に対するより安全な代替を開発する市場インセンティブを作り出すこと
  7. 子どもの健康と有害物質に関する機関をわたる科学諮問委員会を設立すること
  8. 化学物質を監視するための国際的な取り組みに協力すること
  9. 化学物質の有害性、用途及び暴露に関する情報を共有し、そのようなデータへの公衆のアクセスを提供するためのデータベースを作ること


訳注:関連記事



化学物質問題市民研究会
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