バーゼル条約第10回締約国会議
BAN プレスリリース 2011年10月21日
178か国が有害廃棄物の途上国への
輸出禁止の法制化に同意

情報源:Basel Action Network, 21 October 2011
Immediate Release:
178 Countries Agree to Allow the Ban on Exports of Toxic Wastes
to Developing Countries to Become Law
https://app.e2ma.net/app/view:CampaignPublic/
id:1400891.7310563069/rid:0f191f92ae3e1290a8e318cc85a7141d


訳注:上記はリンク切れなので、内容がほとんど同じ The Maritime Executive 11-19-2012 の
記事に参考用にリンクを張りました。
178 Countries Agree to Allow the Ban on Exports of Toxic Wastes to Developing Countries to Become Law

訳:安間 武 (化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2011年10月22日
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/basel/BAN/COP10/COP10_BAN_Press_111021.html


 【カルタヘナ、コロンビア 2011年10月21日】 -- 第10回バーゼル条約締約国会議における主要な画期的決議のひとつとして、178カ国が電子廃棄物や廃船を含む全ての有害廃棄物の先進国から途上国への輸出を禁止するバーゼル禁止修正条項(Basel Ban Amendment)の早期発効の法制化に同意した。本件はインドネシアとスイスにより調停され、また開発途上国、中国、欧州連合、及びグリーンピース、国際環境法センター(CIEL)、船舶解体に関するNGOプラットフォーム、バーゼル・アクション・ネットワーク(BAN)を含む非政府組織によって強力に推進された。

 バーゼル禁止修正条項は、当初、バーゼル条約の修正条項として提案されて1995年に採択されたが、条約の解釈の仕方について不明確であったために、最近まで停止したままであった。しかし今回、国家主導イニシアティブ(CLI)として知られる外交作業部会の調停に従い、禁止修正条項は、1995年における締約国であった90カ国のうち68カ国(訳注:4分の3)が同条約を批准したときに発効するということが決定された。すでにこれらのうち51カ国が批准しているので、残りは17カ国の批准を待つのみである。これは2〜3年で実現することが期待される。現在、同条約の締約国は178カ国である。

 ”ついに、封鎖は取り除かれ、長い年月人質となっていたバーゼル禁止修正条項は今、開放された”と、バーゼル・アクション・ネットワーク代表ジム・パケットは述べた。”禁止修正条項は、開発途上国は、有害な工場廃棄物やアスベストなどを含んだ廃船、又は裕福な国からくる廃コンピュータなどのための便利なゴミ捨て場ではないことを確実にする。それは、全ての国が自身で自分たちの有害廃棄物を管理するというバーゼル条約の義務を強化するものである”。

 この禁止は、中国、欧州連合、及び開発途上国を含む広範な諸国からの非常に強い支持を得ている。カナダ、ニュージーランド、日本、インドなどを含む過去にバーゼル禁止修正条項に反対していた国は、早期発効への反対活動をやめることを決定した。アメリカもまた反対していたが、アメリカは条約締約国ではない。

 輸出禁止が適用される先進41カ国のうち33カ国がすでに国家として実施しているが、本日の決議は、もっと多くの国が批准のための外交的圧力を感じるであろうし、同条約に批准しなかったアメリカのような国は、それが一旦発効すれば同条約の一部として禁止を受け入れざるを得ないであろう。

 もうひとつの関連する重要な展開は、バーゼル条約締約国もまた、国際海事機関(IMO)のシップ・リサイクルに関する香港条約がバーゼル条約と同等のレベルの規制をしないなら、それに反対するとしたことである。会議に参加した法律専門家らと開発途上国は、香港条約は有害廃船の途上国への移動を最小にするという意図がないので、それは十分でなく、法的に同等ではなく、したがってバーゼル条約が途上国の海岸に有害廃船を投棄することを防止するために機能し続けなくてはならないと声を大にして訴えた。

更なる情報と連絡先:
Jim Puckett in Cartagena: Phone: +57 3155483958, E-mail: jpuckett@ban.org
COP10 バーゼル締約国会議に関するBANの背景文書:http://www.ban.org/index.html(Meetings, COP10 Section)


訳注:関連情報


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