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(2002年11月11日発行)



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県警情報公開請求&ツアー
−−参加者のコエ・こえ・声−−




その1
 朝方までに台風は去って、10月2日は秋晴れとなった。
昨年10月1日から公安委員会・県警が情報公開実施機関となったことから、この日は記念日みたいなものだ。そこで公開請求に加え県警庁舎見学会をも行うことになった。見学会について言えば、事前に、一般コースではなく@県警本部長室、A公安委員会室、B資料ライブラリーをも対象にしてほしいと要請していたが、県警から断りの連絡がきた。
 「そのような場所は見学コースには入っていませんので」、「別にそちらだけお断りしているわけでもないので」と弁解口調。特別これらの場所を見せるには、まだまだ「見張番」はマイナーということなんだろう。
 今回公開請求したのは、@公安委員長と県警本部長の交際費の支出伺、支出命令票、領収書その他の証拠書類(平成13年度)、A公安委員会会議録(平成14年1月から同年7月まで。添付資料を除く)、B平成13年度の規律違反台帳、C平成13年12月に発生した特別公務員暴行凌虐事件について本部長に報告した文書、D平成14年6月に逮捕された警察職員による強制わいせつ事件について本部長に報告した文書。
 @については10月16日一部公開されたものの、その他は期間延長となった。
 次第に手際は良くなってきているが、相変わらず開示度は高いものではない。 

 次に庁舎見学。対応はソフトだが、油断なく目配りしているといったところか。1階脇の小部屋で宣伝ビデオを見たあと最上階の展望室へ。後にできたランドマークタワーには負けるものの、見晴らしは抜群。港も一望できる。その後道路交通管制センターや110番を受ける通信指令システムを見て、1階の広報用コーナー(ここのみ写真撮影可)へ。都合1時間15分程度の見学会であったが、本部長室は中階にあたる9階にあった。
(老化現象)



その2
 神奈川県警の建物を前にして、「ここは悪いことをした人が連れて来られるところですか?」
と傍らにいた往年の美少年に尋ねました。「悪いことをした人と、その人たちを取り調べる悪いヤツがいるところ」というご返事でした。
 建物の中は、ドロドロしたものを全くかんじさせないほどスッキリとして、生活感の乏しい空間でした。ハイテクが詰まった道路情報室と110番室。その中で濃密な神経労働をしている人々。私たちの生活は、よかれあしかれこのようなご苦労に支えられているのですね。日頃できるだけ自分の知的能力に見合ったローテクの家庭用具を探している私は、ただただビックリし感嘆しました。
 展望台からの見晴らしは、予期せぬおまけでした。次回は快晴の日に行って富士山を見たい。
(迷子)



その3
 「県警本部長はどんな部屋で執務をしているのだろうか」「公安委員会はどんな部屋で会議を進めているのだろうか」。私たちはのぞき趣味ではなく、真面目に見学したかったのだ。しかし「見学コースに入っていませんので」という子どもだましの理由で拒否された。つまり、真面目に見学したかったことがまずかった訳か。
 最初に見せられたビデオにしても、「未来の警察」は、子どもたちの夢のように描かれていたが、それは、オトナが想像する「子どもたちの夢」であった。もっと現在の問題点から未来を描く子どもたちもいるはずである。ましてや、県警庁舎内見学は、小学生だけがするのではない。中学生・高校生・さらに成人にも門戸を開いている以上、その関心・期待にも応えられるプログラムを準備するべきだ。このビデオルームが象徴するように、見学コースは、展望室→道路交通管制室→110番を受ける通信指令システム→最後は広報室と、いかにも子どもたちが喜びそうなコースである。その日も、私たちの前の見学者はどこかの小学生たちだった。

閉鎖的な県警庁舎内に少しでも外の風をいれることは、中が腐らないためにも必要なことだが、情報公開にしても、この庁舎内見学にしても、チェーンのかかったドアから、中をほんの少しかいま見る程度である。扉を大きく開くには、まだ不都合があるということか。
(eyeちゃん)



その4
 20数年前のことですが、私は、仕事でたびたび旧県警本部を訪問していました。その時のイメージと比較して、現在の県警本部庁舎が大変立派な建物に建て替えられていることに驚き、今昔の感を強くしました。
 交通管制センターと110番通報を処理する通信司令室は、非常に立派で勉強になりました。
 情報公開請求の受け付け処理の態度についても、事前に想像していたよりもソフトムードであると感じました。しかし、「どんな内容まで公開してくれるのか」という実質的なことが問題なわけで、このソフトムードに「惑わされてはいけない」と感じました。
 総括しますと、この日見せてもらえた場所は、いわゆる「ハイテク技術を駆使した見栄えのよい部分」だけでした。誰のために警察は働いているのか、(真に国民のためか、統治者のためか?)を見極めるような場所は、見せてもらえませんでした。しかし、問題は、今「警察見張番」が取り上げている《警察の旧い体質、考え方、旧軍隊的な上司に対する絶対服従的な組織》です。一部の外国では、警察にも労組が認められていますが、日本の警察でも労組の結成を認めるか否かという点です。すばらしい建物、ハイテク技術などに「惑わされてはいけない!」と感じています。とは言え、勉強になったことは間違いありません。
(峠の一本杉)



その5
 ロビーに入った途端、3年前を思い出しました。神奈川県警の一連の不祥事事件が発覚した前後2回、県警本部長へ、ある要請をするために訪問した時のことです。
 一回目は、電話盗聴事件神奈川住民訴訟の高裁判決(県警の組織的犯行と3名の警察官の関与を認定)直後です。被害者と県民への謝罪、関与警察官の県費返還を求めて、原告団・弁護団・盗聴事件かながわの会関係者10人が、県警玄関を訪れて、面談の申し入れをしました。
 「応接は2人だ」「いや全員を」と押し問答が続き、結局3団体から一人ずつ計3人のみが、応接室に通されました。待機の人たちは、県警庁舎(400億円のデラックス)のロビーから追い出され、暖房もない接見室に通されたのでした。その寒々とした部屋のドアを開けたときの驚きと怒りを今でも思い出します。

 2回目は、県警元本部長が覚せい剤事件のもみ消しを謀ったことに、私たちが怒り「これでいいのか?神奈川県警!」という集会を開き、県・市民だけでなく、全国的にも注目を浴びていた頃です。私は「県警の不祥事糾弾、真相究明を求める県民共闘会議」のメンバーとして参加したのですが、前回と異なり、代表者はじめ、全員が応接室に入っても黙認でした。「すねに傷を持つ者」と申しますか、「泣く子も黙る神奈川県警」の低姿勢の一面を見た思いでした。
 そして、今回は、要望した本部長や公安委員会会議室などは、見学の対象から外され、かつロビーには、「ごっつい警察官」が深々と椅子に座り、監視の目を向けているのは何故なのでしょうか。案内役の警察官がソフトな声で説明しているのを聞きながら、その対応との落差を感じました。
(ウソをつかず、人権を守る警察を!・・・・・のぞみ)



その6
 県警本部庁舎にはいり、まず感じたことは「開かれた警察」と標榜していることと異なる威圧感でした。部外者に無言で感じさせるのは、警察権力という体質のゆえか?
 展望通路から横浜港をみて、更に近代的な「交通管制室」を廊下の窓越しに見学しました。民間ラジオで24時間流している交通情報は、この部屋の傍らに並んでいる民間放送局からです。この交通管制室に並んでいるコントロールパネルは、県内主要箇所の交通状況を把握するもの。説明によれば、違反車両のナンバー、運転者の顔までキャッチするという優れもの。今、街でもスーパー・駅・病院で総監視される(カメラで)時代になっています。人権もプライバシーも関係なし。治安が悪くなったからとも言えますが・・・・・・。
 公安委員会室や本部長室の見学は拒否されて、小学生の見学コースに終わったことは残念の一言につきます。公安委員会の実態解明、審議内容と共に発言者氏名の公開など、情報公開制度を使って、市民は警察をもっと知る必要がある、と実感した一日でした。
(港のユージ)



その7
 見学コースは、工夫されていたが、何か血がかよっていない。そこで思いつきの提案。
 神奈川県警の長い歴史の中で、県民のために殉職された警察官は何人もおられただろう。これらの人々の写真・簡単な説明文を掲示し顕彰しても、見学者は嫌悪・反感など絶対にもたない。妙な遠慮は不必要である。
(ホワイトベア)



その8
 通信司令室にある70型スクリーン26面のマルチスクリーンで、県内の交通情報が一目でわかるものでした。県内に張り巡らされている監視カメラで撮られています。案内係りのお嬢さんの説明では、「事件・事故に迅速な対応が取れますので、犯人の逮捕が早くなると思います」ということですが・・・・・・? ホントの狙いはほかにあると思います。
 何年か前に、科学雑誌に載っていた記事を思い出しました。全国の米軍・自衛隊の基地周辺と、原子力発電所施設に通ずる道路には、監視カメラが設置されているとのことでした。それが、今では全国の幹線道路にあるということは、米軍と自衛隊の軍事行動が円滑に出来るためのものでしょう。有事法制・住民基本法との問題と連動しているとしか思えないのですが・・・・・・?
(不良少年)



その9
 まず、ゲートに二人の警官が立っていました。また、建物の入口にも二人の立っていました。そこからロープに沿って受付へ。ロビーで時間待ちの間、見ればそこにも屈強な男・女警官が二人立っています。異様な感じは拭えませんでした。
 小学生グループの見学が来ており、そちらを優先するということで、われわれはビデオ室で解説を受け、未来都市と警察のありようを見せられました。あとは、エレベーターで最上階の20階まで昇り、途中で降りることができませんでした。

 最上階は展望台になっており、しばらく横浜の街並み・港などを一望した後、またエレベーターでくだり、県下の交通状況が一目でわかる交通管制センター、通信司令室に案内されました。

 さて、われわれの今回の目的は、警察本部長はじめ、うち続く警察官の「不祥事」が、どのようにチェックされているのか、内部牽制・監査がどう機能しているのかを見ることでありましたが、本部長室はじめ、われわれが希望する場所は見せてもらえませんでした。またg、それに関する資料ももらえませんでした。言うなれば、小学生に「警察とは面白い所」として、興味をもってもらい、でき得れば、将来警察官になってもらおうという程度のツアー・ルートでありました。

 これでは、国家権力のもと市民を弾圧する昔ながらの「オイコラ警察」の感触は拭えない、と感じた次第です。ちなみに、私は警察問題を特別に研究している者ではありませんが、イタリアや英国の警察とは大分違うようです。
(ガックリさん)


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