彼女はロシアの数少ない女性聖人の一人でありながら、異教的な色彩を帯びている。
彼女は主婦、豊穣の守護であり、また金曜の守護でもある。さらには旅行者や商売人の守護でもある。広く信仰された聖人であるが、プスコフでも人気が高く、プスコフ派により作成された名作が多い。
近年出版された「マザー・ロシア ロシア文化と女性神話」(ジョアンナ・ハッブス著/坂内徳明訳 青土社 2000年)での聖パラスケヴァ・ピャートニツァについての考察は興味深い。
構図の特徴は
痩せた赤いベールをかぶった女性として描かれる。右手には殉教者を示す十字架を持つ。
一見してマリアと区別が付きにくいがベールの模様が異なる。マリア像ではベールの頭部と両肩の位置に星形の模様を持つ。また、マリアが十字架を持つことはない。
代表的なイコン