La resurrection de Lazare

The raising of Lazarus
ラザロの復活


 
ラザロの復活とは
 
 ラザロはイエスの愛したマリア、マルタの姉妹の兄弟。イエスがベタニアに着いた時、ラザロは病により死んで、すでに4日間墓の中に置かれていた。イエスはラザロを蘇らせる。
 
 なお、このラザロの復活のエピソードは共観福音書(マタイ、マルコ、ルカの各福音書)には現われず、ヨハネによる福音書だけに見られる。
 
構図の特徴は
    
 イコンでは、福音書の記述に従い洞穴の石がどけられ、そこから手足を布でまかれ、顔も顔おおいで包まれたラザロが出てくる様が描かれる。(頭は布で覆われているが顔は出していることが多いが)
 
 右手に洞窟のある岩山があり、そこにはめられていた岩は除けられ、棺桶に足を突っ込んだままのラザロが布で覆われたままに立っている。
 
 左手にはイエスが右手を差し出している。
 
 中央下にはイエスにひれ伏すマリアとマルタの姉妹の姿が描かれる。

 背景は左右に岩山。中央に建物。二つの人群を左手の山が分けている。ビザンチンイコンでは中央の建物の前にユダヤ人達、イエスの後方に使徒達が描かれるが、ロシアイコンではしばしば位置が逆転する。

 上記の構図以外のヴァリエーションはあまり見られない。
 
聖書では
 
 ”イエスはまた激しく感動して、墓に入られた。それは洞穴であって、そこには石がはめてあった。イエスは言われた、「石をとりのけなさい」。死んだラザロの姉妹マルタが言った、「主よ、もう臭くなっています。四日もたっていますから」。イエスは彼女に言われた、「もし信じるなら神の栄光を見るであろうと、あなたに言ったではないか」。人々は石を取りのけた。すると、イエスは目を天にむけて言われた、「父よ、わたしの願いをお聞き下さったことを感謝します。あなたがいつでもわたしの願いを聞きいれて下さることを、よく知っています。しかし、こう申しますのは、そばに立っている人々に、あなたがわたしをつかわされたことを、信じさせるためであります」。こう言いながら、大声で「ラザロよ、出てきなさい」と呼ばわれた。すると、死人は手足を布でまかれ、顔も顔おおいで包まれたまま、出てきた。”(ヨハネによる福音書11:38−44) (c)日本聖書協会 Japan Bible Society, Tokyo 1954,1955
 
ラザロの復活を描いた代表的なイコン

 
 
本ページの表記は整理の都合上、フランス語、英語、日本語の順になっています。フランス語に付いてはアクサン等が、Shift_JISによる日本語と同時に表示不能な為、省かれています。読みにくいかと思われますが、ご容赦を。


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