背景は左右に岩山。中央に建物。二つの人群を左手の山が分けている。ビザンチンイコンでは中央の建物の前にユダヤ人達、イエスの後方に使徒達が描かれるが、ロシアイコンではしばしば位置が逆転する。
上記の構図以外のヴァリエーションはあまり見られない。
聖書では
”イエスはまた激しく感動して、墓に入られた。それは洞穴であって、そこには石がはめてあった。イエスは言われた、「石をとりのけなさい」。死んだラザロの姉妹マルタが言った、「主よ、もう臭くなっています。四日もたっていますから」。イエスは彼女に言われた、「もし信じるなら神の栄光を見るであろうと、あなたに言ったではないか」。人々は石を取りのけた。すると、イエスは目を天にむけて言われた、「父よ、わたしの願いをお聞き下さったことを感謝します。あなたがいつでもわたしの願いを聞きいれて下さることを、よく知っています。しかし、こう申しますのは、そばに立っている人々に、あなたがわたしをつかわされたことを、信じさせるためであります」。こう言いながら、大声で「ラザロよ、出てきなさい」と呼ばわれた。すると、死人は手足を布でまかれ、顔も顔おおいで包まれたまま、出てきた。”(ヨハネによる福音書11:38−44)
(c)日本聖書協会 Japan Bible Society, Tokyo 1954,1955
ラザロの復活を描いた代表的なイコン