調停委員とは
1(調停委員とは)
離婚事件を得意とする弁護士
1 (序)
離婚事件を得意とする弁護士は意外と少ないです。弁護士の多くは「離婚などの家裁事件はあまり受けたくない」と言います。なぜでしょうか。例をあげて説明してみます。【弁護士】コラムでも同じようなことを書きましたので,ここでは少し視点を変えて書いてみます。
2 (我が儘な依頼者)
熟年夫婦裁判離婚期日での出来事です。依頼者は2回に渡って申し立てられた調停を一度も出廷しなかっため調停は何れも不調となりました。そうしたら3度目には離婚の本裁判を訴えられました。60代半ばの専業主婦の彼女曰く「私の老後はどうなるの?! 離婚させられたら私は路頭に迷ってしまう」の一点張りで,相手方の気持ちを全く考えようとはしていません。と言うか,彼女は不安ばかりが先に立って,冷静に現状把握が出来ないでいるのでした。
3 (弁護士が離婚事件受任を嫌がる理由)
こういう依頼者に,現実に目を開かせ,冷静に相手の意向(本件では,夫は「復縁などあり得ない!絶対にイヤ。こども達が成人するまで待っていたのだ」と言っておりました)を理解させるのはとても難しいことなのです。本来裁判は事実と論理(理屈)から成り立っており,基本的には事実を踏まえた理屈をしっかりと主張展開していけば解決に向かうのが筋なのですが,家裁案件では,当事者の感情論に引きずられぱなしです。説得しても説得しても相変わらず依頼者は自分のことは棚に上げて,相手に対する不満ばかり訴えてきます。この繰り返しに,弁護士は嫌気がさしてしまうのです。
4 (相手方と裁判所の気持ちを掴むことが大切)
しかし,私は,組んずほぐれつ,ぐちゃぐちゃに絡まっている感情の糸を,ほぐしつつ解決していく案件が好きで,感情的に絡まった事案の解決を得意としております。そのためには,依頼者の話をじっくりと聞く必要があります。
ここで大切なことは,裁判では自分の意見をしっかり伝えることはもちろんですが,それ以上に相手方がどう考えているのか,特に裁判所が事案をどのように捕らえているかを的確に判断しながら,反論・意見を出すことが大切です。裁判官が事案をどう捕らえているのか見据えて行動しないと,最後に予想外の結論=敗訴の結論をたたきつけられることもあります。しかし法律に詳しくない依頼者には,その判断はなかなか容易ではありません。ここに弁護士に依頼する必要が出てくるのです(H24.01.13)。
離婚-目次
弁護士をつけた方がいい場合
離婚事件の最重要ポイント
最近の離婚の傾向
離婚の基礎知識 2
調停委員とは
離婚原因-性格の不一致・別居
離婚事件を得意とする弁護士
離婚の基礎知識 3
養育費・婚姻費用
調停手続きのやり方
面接交渉とは
離婚の基礎知識 4
有責配偶者からの離婚請求
親権者の決定基準
財産分与
不倫と慰謝料請求
婚姻費用と住宅ローン/光熱費/携帯電話代/生活保護費
学資保険と養育費
示談交渉・調停・本裁判の関係
離婚の基礎知識 6
離婚に関する男女感
子供の引渡し
離婚の基礎知識 7
離婚原因-概説
養育費-各論
離婚の基礎知識 8
養育費・婚姻費用に関するQ&A集
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