カラクラ(ColorClassic)改造のコーナー(第2章)
このコーナーは往年の名機カラクラ(ColorClassic)を少しでも現代に通用させるべく、様々な資料をもとに、このサイトの主旨に沿って安く簡単に、しかも少ないリスクで改造していく様子をお伝えするコーナーです。
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4.解像度アップ
カラクラのロジックボードをLC575のものに交換して、”けっこう使えるかもしれない”と思いはじめると、やはり画面の狭さがネックになって来ます。しかし、カラクラのモニターは(マルチスキャンでなく)単解像度のもののため、表示を拡大するためにはアナログボードを改造して、むりやりに過電圧をかけなければいけないのです。つまり後戻りが出来ない上に、リスク満点の改造のために二の足を踏んでいました。
しかし、我慢が長くつづく訳もなく、恐る恐る表示拡大(512×384→640×480)改造に取り組むことにしました。用意したものは、ジャンパー線を2本(今回は5cm×10本組のものを購入しました・300円)と割り箸1本だけです。それと、カラクラを開けるためにPB5300用とは違うサイズのトルクスドライバーが必要です。(百均に売ってます)
改造の手順は以下の通りです。(詳しくは、”DOPING MAC”かこのサイト(有名なMystic Roomです、凄いサイトで、感動します。)を見て下さい。また注意点もよく読むべきでしょう。)但し、今回行った改造はMysticのVGA化というやつです。
1、カラクラをバラします。結構面倒臭いですし、注意が必要です。(iMacをバラすよりややこしい。)
バラされたカラクラ(右下のがアナログボード)
取り外されたアナログボード(画像調整は手前右の穴で行う)
2、アナログボードを取り出し、パターンの一部を変更します(もう、後戻りできません)。本なんかには、ピンセットで引き剥がすみたいなことが書いてますが、私はうまく剥がすことが出来ず、結局彫刻刀でパターンを削りました。その後、指定された接点をジャンパー線でハンダ付けします。(この部分、写真をとる余裕無し・このサイトを見て下さい。)
3、ロジックボードも引き出し、指定された接点をジャンプさせます。それと、ビニールテープを細く切って、コネクターの一部をマスクします。
ジャンプされたロジックボードです。
4、念のために、もう一度ハンダ付けした部分を確認してから再組み立てします。
5、電源を入れると、な、なんと!解像度がアップしています。(してなければ、失敗なので、すぐに電源を切りましょう。)但し、画像はズレていて左半分しか映っていません(私の場合)。そこで、本来はコアドライバーで調整するのですが、あいにくそんなものは持ってないので、割り箸(絶縁性のものでないとダメらしい)を削って使いました。
6、最後に蓋を閉めて完成です。
下が、広がった画面です。”スクリーン1”がもとの大きさですから、かなり大きくなったことがお分かりかと思います。本当にうまく行ったのか、全然自信がないんですが、今のところ順調に動いています。これで、漢字Talk7.5もインストールできるようになる(まだしてませんが)し、640×480の解像度を要求する(大昔のでなければ、ほとんど全ての)ソフトも動くようになります。なお、ついでに言っておくと、この改造ロジックボードをLC575に入れると、800×600の表示ができるようになります。実はカラクラでも800×600の表示ができるのですが、それはロジックボードの方だけで、カラクラの単解像度モニター及びアナログボードが対応しきれずにちゃんと表示出来ません(DOPING MACでも無理だ、と書いています)。
参考までに、なぜカラクラの解像度が中途半端な512×384というサイズだったか、というと、Mac(Apple)のポリシーであったWYSIWYG(What You See Is What You Get・画面で10cmの線を書くと、印刷などの出力でも10cmの線がでてくること)を守るためだったそうです。解像度が上がって、相対的に小さくなったアイコンが映る小さな画面(なんといっても、9インチモニターだし)を見ていると、それはそれで大事なことだったかも、という気もしてきます。但しApple自体もそれ以降、そんなことは忘れてしまったんですが・・・。
まだまだ、PowerPCG3(G4?)化への道は遠いですが、次はハードディスクでも入れ替えようかな。
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