屋久島旅行記その4

屋久島旅行記メニュー 1.屋久島旅行記その1(イントロ&豆知識)
2.その2(志戸子ガジュマル園&白谷雲水峡)
3.その3(屋久杉パーク)
4.その4(フルーツガーデン・鹿児島市内)

屋久島フルーツガーデン
屋久島ランドを出て、私達は「屋久島フルーツガーデン」に向かった。ここは南国のフルーツの植物を色々説明付きで見学させてもらえるのだが(500円)、どちらかというと私達の目的は、その後にある「いろんなフルーツの試食」にあった。

周遊道路に「フルーツガーデン」と出ているのでそこを曲がって入って行くと、なんだか民家の間を入って行かねばならないので、ちょっと不安になる。(入り口入ってすぐに、それは見事なガジュマルが生えていたのが印象的だ)

最初勝手に見学して良いのかと思っていてうろうろしていたら、おじさんがすぐに出てきて色々説明をして下さった。千生りバナナとか、パピルスとか、パパイアとか。意地汚い私達は「千生りバナナはモンキーバナナに比べると味はどうですか?」(あんまり甘くはないらしい)とか、「これはいつ収穫できるんですか?」とか、「どんな味ですか?」とか、そんなことばっかり聞いていた……。

全部回るのに30分もあれば周り切れてしまうのだが、全部回ったらお楽しみは試食。パパイア、マンゴー、スターフルーツ、キウイ、グァバ、自家製のジャム、タンカンなどを頂いた。スターフルーツは「どこかで食べた味なんだけどなぁ!!」という感じで、そう言ったら「皆さんそう言うんですが、何の味かは思い出せないんですよ」とのこと。グァバは思ったほど美味しいとは思わなかった……。タンカンというのは屋久島の名物で、ポンカンみたいなものです。

結局私達は、そこで「肉ばっかり食べて血が酸性になっている人に良い!」という「グァバの葉のお茶」と買った。味はウーロン茶みたい。

さて、ここのおじさんがすごい良い人で、裏の方に青いパパイアが沢山積んであったので、他のお客さんが「これはおいくらですか?」と訊いたら「青いのならただで持ってっていいですよ」と、私達にまで無料で下さった!!!(黄色く熟したのは試食で出すけれど、数が足りなくなるらしい)

東京に帰った後、HPで青いパパイアの調理方法を調べて沖縄料理の青いパパイアの煮物と、適当に中華料理風の炒め物を作って、クリスマスにあやめちゃんと食べてみた。煮たパパイアは冬瓜みたいだった。炒め物の方は一緒につけ込んでおいた豚肉は滅茶苦茶柔らかくなったけれど(さすがパパイン酵素!!!)、パパイア自体は結構堅く、これはよほど薄く切ら無いとダメだなぁと思った。



ここを出てから周遊道路で島を一周する。走っていると、あやめちゃんがいきなり吹き出した。
「どしたの?」
「あのコンクリート工場見て」
そこには大きく「熊毛生コンクリート」と書かれていた。
「うわ!! 毛むくじゃらそう!!」
「毛が混ざってそうだよね!!」
などと笑っていたのだが、後で知ったのだが屋久島の住所は「鹿児島県熊毛郡屋久町」だった……。


それでこの日はお終い。


次の日は雨だったし、11時くらいには飛行機で鹿児島へ行くので、お土産だけ買って屋久島を後にした。面白かったぞ、屋久島!!!


鹿児島市内
西郷隆盛の服(と同じサイズの物)を
着てみれるコーナー。
西郷どんは180p以上 体重75k程度あった
らしい。これを着てい
るタヌキは身長164p。
袖からちょこんと
出ている指は、ぴしっと
伸ばしているのだが、
この位しか袖から出ない。
西郷隆盛の服を着れるコーナー。



ふるさと維新館
「鹿児島で行きたい所はどこ?」とニャーちゃんに訊かれたとき、最初に言ったのが「ふるさと維新館!!!」ここで大河ドラマ「飛ぶが如く」のビデオが見れると聞いていたのだ。

私は生まれて始めてみた大河が「飛ぶが如く」で、しかも最後まで見た唯一の大河も「飛ぶが如く」なのだ。あのドラマは良かった!!! 

ここは大久保利通と西郷隆盛が住んでいた加治屋町の、二人の家の中間に建てられたらしい。中には維新のドラマ(ロボットが演じるのだ!! 西郷どんとか喋りながら瞬きしたりするのだ!!)や咸臨丸のモデル、遺品な、薩摩ガラスや当時の発明品などが展示され、維新好きには楽しい場所だ。

このふるさと維新館の中に、似顔絵の脇に大事な物が描いてあるパネルがあるのだが(大久保さんなら「愛用の椅子」とか、西郷従道なら「オルゴール」とか)、西郷隆盛の所には「愛犬」の絵が描いてあって、これが犬好きの私には大ヒット!!! その犬の前で「これは薩摩犬かなぁ……」と、あやめちゃんに向かって薩摩犬の蘊蓄を傾けだしたら、維新館のお姉さんが私達のそばに寄ってきてくれたので(平日だったせいか、この時お客さんは私達しかいなかった)、「この愛犬は薩摩犬ですか?」と聞いてみた。お姉さんが「?」という顔をしたので、犬オタクの私は「いや、薩摩犬っていうのはとても立派な猟犬なんすよ」と薩摩犬の説明をすると、すぐにお姉さんは調べてきてくれて(本当は資料を持ってきてくれようとしたんだけど、出てこなかったらしい)、「桜島生まれの薩摩犬だそうです」と教えてくれた。

このお姉さんの前で、先ほど加治屋町のジオラマを見ながら散々いかにも史学科出身者的な会話(笑)をしていたせいか、「……お詳しいんですね」とか言われてしまう。思わず心の中で「オタクなんですよ……」と呟く……。


ここのお姉さん達は本当に親切で、PCの「観光案内」コーナーで郷土料理屋を探していたら、「私どもにお聞き下さい」と笑顔で言って下さったので、遠慮なく訊く。「ここが有名な郷土料理屋さんで、そのおとなりのこのお店も美味しいですよ」と地図に丸をしてくれた。

そこは西郷さんの銅像の近所だったので、ちょうど良い。


大久保利通像

大隈利通像
ふるさと維新館の近所の橋の上に立っていた大久保利通さん。上着の裾がふわりと広がっていて、とってもプリティ。この写真だと公園の上にでも立っていそうだが、川沿いに歩いていくとぽっかりと橋の上に大隈さんが立っていて、ちょっと感動する。

それにしても、大久保利通というのは何であんなにハンサムなのかね? すごいハンサム! 飛ぶが如くでは加賀丈史(この字だっけ?)がやってたけど、本物は加賀さんよりハンサムだよ。(加賀ファンの方ごめんなさい、わたくしにはそう見えます……)

なんて言っていますが、実は私は「飛ぶが如く」はベストキャスティング大賞だと思っています。加賀丈史が大隈利通。素晴らしい! このキャスティングを考えた人、大好きです。

そうそう、大隈さんといえば、あのお髭ですな。あの人のお髭、2つに割れてるじゃないですか。アレはわざとあぁいうふうに割っているのか、それとも無意識のうちにあんな可愛い髭になっているのかしら。

なんかこう、まじめな話、大隈さんって「西郷さぁ!!」と慕いまくっていた前半と、つんとした後半とのギャップに、「この人は本当は辛かったんじゃないかな」と考えてしまうわけです。



西郷隆盛像
西郷隆盛像
これは「天文館通り」(どうやら繁華街らしい。お洋服やさんが沢山あった)を通り抜けた所にある公園を更に通りすぎた道に立っていた。でも場所が分からなくて、通りすがりのお姉さんを捕まえて「西郷さんはどこですか!?」とか訊いてしまった。

西郷さんは「飛ぶが如く」で西田敏行でしたね。もう、加賀さん以上に西田さんの西郷さんはばっちりでしょう!!! 昔の大河を見ていると、西郷さんって里見浩太郎とか(後は忘れましたが)、なんていうか、恰幅は良いけど美々しい人がやってたようで、でも西郷どんって、眉毛がジャガイモみたいな絵ばっかり残ってるじゃないですか!! あんなに美しいオヤジじゃないだろう!! とかつい思っちゃうのだ……。

いや、私は西田敏行のファンなんだけど(「池中玄太80キロ」以来のファンです……。「もしもピアノが弾けたなら」もカラオケで歌います……)、最初「西田敏行」では普通すぎてしまわないかと思っていたんですよ。でも1回見たら「あぁ!! ぴったりだ!!!」とドキドキしちゃいましたねぇ。あの後吉宗やったり今年は家光やったりするようだが、私はやっぱり西郷どんが白眉だと思うなぁ……。(いや、何やってもうまいんだけどさ)


郷土料理
やはり、薩摩に来たら薩摩料理を食べてみたかったので、郷土料理のお店に行った。飛行機の時間があるので、店に入ってから50分でバスに乗らねばならない。お店の人にその旨告げて、しかも「食事を写真に撮りたいので、できるだけ一緒に持ってきてください」と無茶を言う。
最初に出た料理。
左上が鳥の刺身(赤いのは砂肝)。生姜醤油でいただく。その下がゆでフカを酢味噌で。その隣が付け出しで、山芋のちみちょいのを湯がいた物。その隣が薩摩揚げ。その上がきび刺し。小魚だけど、屋久島の宿ではこれと同じ物を「トビウオ」と言っていた。これも酢味噌でいただく。
こっちは次に出た料理。
蜜柑みたいなのがポンカンで、これの左上にあるのがお漬け物。その右隣が薩摩汁。私は昔「豚汁にサツマイモが入っているのが薩摩汁」と言われたことがあるのだが、サツマイモは入っていなかった。今まで騙されてたらしい……。その右隣のご飯は粟が入っている粟ご飯で、ご飯の上にサツマイモが載っていた。ご飯とお汁の間の、下の方にあるのが豚骨。骨が肉から箸で離せるほど煮込んだ物で、味噌味だった。

美味しく食べて大慌てでバス停に向かうと、もう空港へのシャトルバスが停まっていて、ぎりぎりセーフでバスに乗る。


空港では「鹿児島限定お菓子」とか、「紫芋」のお菓子とかを散々買いまくり、飛行機へ。



羽田について家に電話しようとしたら、いきなり名前を呼ばれ、「あれ? いるわけないのに……」と振り返ると、まま吉が出口に立っていた……。スゲェびっくりしたら、父親が出張になったので驚かせようと内緒で来たらしい……。もう一つの出口で待っていた魚吉が「私が驚かせたかったのに!!!」と地団駄を踏む。あぁ、最後まで楽しませてもらったよ……。



月並みですが、ありがとう、屋久島。ありがとう、鹿児島。



追伸。帰った後でカルチャーの先生(うちの店はカルチャースクールをやっている)に「屋久島に行ったけど、縄文杉のように有名な杉は重装備で午前中に登山を開始して、山小屋で一泊して翌日下山、という本格的な山登りをしないと見れないらしいんで、見れませんでした」といったところ、「バァカ、みんな縄文杉みたい奴は本土の山で練習してから屋久島に臨むんだよ!!」と言われた……。そうだったのか……。屋久島で縄文杉を見たい方、ぜひ参考にしてください。

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