※ネタバレ全開でお送りしています。
自力で解きたい方は回れ右プリーズ。
凡例
→《選んだ選択肢》
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回答編
ああ、ついにここまで来ちゃったのか…。
さて、どう折り合いをつけるやら。お手並み拝見。
賢木が部屋に入って来る。
重次は茶封筒とフロッピーディスクを賢木に手渡した。今までの研究成果の全て。それを神堕人に託す決意をしたのだ。
ただ、賢木はまだその中身を知らないようですね。内心はまだ神人のことを人殺しのバケモノと思っているっぽい。
そんな緊迫とは無関係な博士たち。五十鈴に、八朔祭りの特訓をしようと誘われています。相変わらずのべったりぶり、通りがかった眠には睨まれっ放し。
この編での博士は、既に神人についての説明を受けているようです。五十鈴と眠が神人であることも含めて。
博士はその話を聞いたばかりの頃、人を襲う可能性もあるという神人が恐ろしくなり、騙されていたと失望し、裏切られた、バケモノだ、と言葉を投げつけ、クラスメイトと距離を取るようになってしまった。
そして1人で過ごすようになった博士は、ある日、商店街の喫茶店に寄った。
店員さん、例の四方田さんだった…襲われかけてしまう。
突然店に飛び込んで来る眠と五十鈴。店の窓を全開にし、四方田さんにビンタを食らわせて正気を取り戻させた。
その事件をきっかけに、博士は、神人がだの「バケモノ」ではないと考えるようになる。あれだけ罵ったのに助けてくれた2人の心に触れて。そして、静かに暮らして来た神人たちの住まいにずけずけと割り込んで来たのは神堕人の側だとも言えるかも知れないと思い直して、2人との友達付き合いを再開することになったのだ。
で、翌朝。お休みなのをいいことに、早速八朔祭りの特訓とやらに拉致されます。
八朔を持たされる所とか、基本黄泉比坂編と一緒ですが、何故か今回は眠も一緒。和気藹々。どうしてわざわざ町のあちこちで八朔を転がすんだという博士の疑問に答えをくれるのはちょっと違いますね。曰く、町中に八朔の香りを充満させることが目的だそうです。神人の暴走衝動を抑える効果があるから。
御社には大きな扉があるんですが、その向こうには山の中に続く洞窟があると眠ちゃんが教えてくれました。
訓練開始。2人が容赦なく転がす八朔をひたすら拾わされる博士。へとへとです。
しばらく続けて昼時になったので、博士はおにぎりを出して来た。こんなに長引くとは思っていなかったのでおにぎりだけだそうです。
仲良くランチタイムと思っていたら、眠が何かを見咎めて声をかける。さっきの扉を眺めていた男。賢木だ。何をしているのかと問われて、地質学をやっていたので地形に興味があって眺めていたのだと答える賢木。
賢木は、扉の向こうが空洞だと、洞窟らしきものがあると判ったらしい。五十鈴ちゃんが「山の中央まで続いている洞窟」だと気軽に教えて、眠がそれを咎める。無闇に教えてはいけないことだったらしいが、五十鈴はどうして怒られたのか理解していない。
その洞窟に水が流れ込んだりしたら、町が大変なことになりそうだなどと物騒なことを言う賢木。ちょっとやそっとでそんなことは起きないだろうけど、もしダムが決壊とかして、大量の水が溢れたりしたら。
その言い方に博士はなんとなくゾッとする。この男は危険な感じがすると思ったらしい。
賢木はそれ以上の話はせずに去ってしまいました。眠ちゃんはまだ彼を睨み続けている。
結局、なんとなくその場はお開きになって、帰りに五十鈴ちゃんのリクエストで甘いものを食べて帰ることに。
眠が自宅で折鶴を折っていると、重三に呼ばれる。そこにはセンターの副院長の葛西もいて、…重次の死を知らされた。
殺されていたのだ。センターの研究室で。
出入り出来る人間は限られている。センターの人間か、あるいは、重次自身が招き入れた客人か。
だが、「内部」の人間には重次を殺す動機がない。外部の人間との接触と言っても、製薬会社に医療器具会社、院長という立場上、会っていた可能性のある人間は山ほどいる。それにプライベートまでは判らない。
重次は、その犯人にとって、知っていて欲しくないことを知ってしまったのか、と眠は考える。
夜回りの強化、院長のスケジュールの洗い直し、それぞれの役割で出来ることをすべく動き出す人々。もしこれが「神人」絡みなら、犯人は生かしておけないと重三は言う…。
その翌日、眠が学校を休み、博士はなんとなく1人で散歩。賢木の言葉を思い出してしまっていた。山滑りがどうとか、なんであんな物騒なことを言うんだろうと。
河原でバイオリンを弾いていた香織さんと出会う。
この編では、マナの車椅子が道路の溝にはまってしまって、雨の中悪戦苦闘して脱出した時、びしょ濡れになってしまった2人を見かねて服を乾かすために家に寄ることを勧めてくれた、というのが出会いのようだ。
難しい顔をして歩いていた博士に、何か悩みでも? と聞かれたので、賢木の話をする。博士は、賢木が何かをやらかしそうに見えたのだけれど、ダムを壊すなんて無理な話だと香織さんは笑う。
香織さんの方は何かありました? と問われて、香織は「新しい友達」のことを話してくれる。同い年くらいの男性。優し過ぎて何かを抱え込んでいるような雰囲気の人らしい。
そして。優し過ぎることで他人を傷つけてしまうこともあるとか、人を傷つけるのは悪人とは限らないとか、不思議なことを言う香織。その口調がまるで遺言のようだと思う博士。香織は、もうすぐお別れだと言う。理由は秘密だけれど。
賢木編。
重次のレポートを読んでいる。
で。重次のレポートの方は、これまた当然ですが、神人が病であるという仮説を述べたものだ。彼は「ヤコブソン器官変異症候群」と名づけていた。
賢木は動揺する。神人を異形のバケモノと思ったからこそ、憎しみの対象として来たのに、それがただの「病人」だとしたら、自分の復讐の根本が覆るかも知れないから。
それでも読み進めて行く。
神人の脳には同一のウィルス感染が認められている。それが神堕人には存在しない。
ウィルスに感染後、ウィルスが脳に到達するとヤコブソン器官を再活性化させる。嗅覚器官の一種で、人間では生まれてから徐々に衰退して行き通常はほとんど機能しなくなるが、このウィルスはそこを再活性化させてしまう。
それにより引き起こされるのが、神人にだけ感じられるようになる別のフェロモン。暴走衝動の原因になる匂いだ。神人の衝動は「キス」という形で現れる。
で。賢木は気付いてしまった。三重子が神人として「儀式」に乗っ取って殺されたということは、彼女もまた神人に「なってしまった」ということを意味する。そうなれば当然、彼女は、それより前に、誰かによって神人にさせられたのでは、ということになるわけで。
賢木の怒りはそこで再燃してしまった。神人なんてウィルスごと全滅させてやると。
レポートは治療を試みた経緯も掲載されているが、どれも失敗に終わっていた。今出来ることは対症療法だけ。八朔のカプセルと精油だ。
最後のページは要注意人物リストだった。強い「ミツ」を持つ神堕人の名前。そのリストに博士の名前を見つけた賢木は、「使える」と考え始めている…。
そして語り手はまた博士に戻り。
たまには河原でレッスンということで、マナと香織さんは河原でバイオリンを奏でていた。マナを迎えに向かっていた博士を呼び止めたのは賢木。レッスン中の2人を眺めて話しかけるその雰囲気は、以前会った時の何処か歪んだ雰囲気とは違い、妙に好青年ぶりを発揮しているけど、一度違う面を見てしまっているからか、博士には嘘っぽく見えてならない。
賢木、何故か「忠告」してくれる。この町にバケモノが住んでいること。博士が「襲われやすい」体質であること。
だからこそ、バケモノを追い出すのに協力して欲しいと。
博士は神人というものがいるということは知っている。だからあっさりと断る。同じ人間だ、差別する必要は感じないと。
賢木は本性を出して来た。彼はあくまで彼らをバケモノと蔑む。一緒にされたくないと言い捨てて彼は立ち去ってしまう。
学校でかなめちゃんが、面白い噂を聞いたと博士に話してくれる。夜な夜な人を襲うバケモノがこの町に巣食っているっていう例の都市伝説。獲物はまず唇を奪われる、なんてそれっぽい尾ひれや、実際に「襲われている」現場を見たなんて話まで。
かなめちゃん的には、町ぐるみで隠蔽していたりしたらミステリーみたいで面白い、だったのですが、博士は気になっている。神人が必死に身を隠しているこの町で、たとえ「噂」とはいえそんな話が流布する方が不自然な気がするのだ。賢木も含めて。
博士は掃除中の眠に無理を言って屋上に引っ張って行き、噂のことを伝える。賢木の件は…何故か言えずにいた。自分が襲われやすい体質だなんて、賢木の嘘かも知れないと思ったから。
眠は、暴走してしまった神人は「処罰」されるのだと言った。その具体的な内容までは知らせないつもりのようだ。今までは内々で処理出来ていたけれど、今年は暴走者が異常に多かったことを教えてくれた。
気になるからこちらで処理すると眠は言う。何か協力出来ないかと博士が申し出ても、これは神人の問題だからと拒否される。夜に出歩かないように、と理由もなしに忠告されて。
博士はその夜、眠れなくなってしまう。眠が何か自分に隠し事をしている。それに今は賢木という別の側からの情報も得てしまっていたから、余計に。
自分で確かめるしかないとこっそり部屋を抜け出したら、夜のお散歩中の五十鈴ちゃんに捕まった。こんな夜中に何処に行くんだと問われて、仕方なく目的を話す。「バケモノ」の噂のこと。
五十鈴は「バケモノ探しなんて止めた方が」と言うので、博士はそのまま1人で出かけようとしてしまう。五十鈴はそれを引き止めて、一緒に行くと言い出した(恐らくは、博士を守るためのなのだろうな)。
少しだけ待っていて、と言って家に入り、すぐに出て来た時には彼女は八朔の香りを身にまとっている。
そして夜の町へ。神人の衝動ってどんなものなのか、とか、気になっていることを次々尋ねる博士。神人の掟とは何なのかとか。掟で殺されることは隠そうとしますね…凄く大変な目に遭う、とだけ。
町を2人で歩き回っているうちに、何故か五十鈴とはぐれてしまう。ただ、何処かにふざけて隠れているだけではないかとしばらく探していると。
気を失っている五十鈴を抱き上げたオオカミ仮面たちに出会った。
博士は、五十鈴を人質に取られていると誤解する。久澄博士かと尋ねられ、逆らわずにそうだと答える。
オオカミ仮面たちは、博士はこの町の平和に邪魔な存在だと告げた。博士は、もう、こいつらが「噂」の元になった「バケモノ」なんだろうと思っている。そして、何故殺されるんだと叫ぶ。
リストに載っているからだ、と彼らは言う。博士にとって、その「リスト」とやらの心当たりは1つしかない。神人という隠された存在を、知ってしまったから、なのかも知れないと。
その時。助けが入りました。…賢木が。オオカミ仮面の1人の首筋にナイフを当て、脅しじゃないと知らせるために実際に傷つけた。血が流れる。
五十鈴を返してやれという言葉に屈して、気絶した五十鈴を博士に押し付ける。そのまま2人で脱兎のごとく逃げ出した。賢木は銃で応戦しながら。
例の神社の社まで逃げて来て、気絶したままの五十鈴を地面に下ろす。
賢木はもう一度「バケモノ」の警告を繰り返した。博士は狙われやすい体質であるということも。
どうしてそこまで神人を憎むのかと尋ねて、ようやく賢木の口から三重子のことが話される。「一般人」であるはずの三重子が、神人の儀式によって殺されたこと。
ちなみに、遺体はバラバラにされていても、顔は綺麗に残されていたのだそうです(…あー。じゃ指輪による誤解説もナシなのか…)。
「噂」とのシンクロ。犯行現場の目撃はあるけど、遺体は出ない。その奇妙な一致。博士の中に疑念が生まれる。何故眠と五十鈴は隠しているのだろう。神人は人を襲わないとあれほど言っていたのに。
2人を信じていいのか迷い始めた時。
今度は眠だ。カミオトシの衣装で。
賢木は三重子の仇が出て来たと彼女を拳銃で殺そうとし、眠は大鎌で立ち向かう。伯父の仇として。ただ、賢木の側は眠の伯父のことなんか心当たりはないと言っているが。
オオカミ仮面たちが駆けつけ、眠を援護する。多勢に無勢。賢木は、三重子と同じ殺され方をする前に、と言い残して退散する。博士にも逃げた方がいいと警告して。
気を失ったままの五十鈴を担いでなんとか団地に戻って来る。応対した一誠さんには、不審な男たちに襲われたとだけ説明するが、それ以上は突っ込んで聞かれることもなかった。
翌朝、五十鈴は欠席した。あんなことがあったんだから無理もないと博士は思う。
放課後、眠を屋上に呼び出して話す。
眠は認めた。賢木の婚約者を本当に殺したのだと。
掟のことも話してくれる。神人に襲われると相手を神人にしてしまう。だから襲ってはいけないという掟があり、襲えばどうなるのか、見せしめとしての意味も含めて、暴走者は処刑される。
バラバラにされ、顔だけは綺麗に残され、ひどい状態の遺体としてさらされる。
三重子も。誰かに神人にされた後に暴走者になってしまったのだ。
しかも。眠が、初めてカミオトシを行なったのが、彼女だったのだ。
あの人を愛しているからいかせて、と言いながら彼女は死んで行った。
友達だと言ってくれて嬉しかったと彼女は言った。そして、この真実を知って嫌われてしまうのだとしても、それは仕方がないことだと。
そして八朔祭りの日。
五十鈴ちゃんと屋台を楽しんでいたら、突然町に異変が…。町を歩く神人たちが、突然暴走衝動に襲われ、見境なく神堕人たちを襲い出したのだ。そして、襲われる神堕人たちの方も、襲われると同じバケモノにされてしまうと言いながら逃げ回っている。
バケモノは誤解だとしても、神人の、中途半端に正しい情報が意図的に洩らされていると博士は感じる。
その混乱に乗じて、神人をバケモノとして殺そうとする一団が現れる。五十鈴が危険と感じた博士は連れて逃げ出すが、見つかってしまい、取り囲まれる。
その集団は武器を持っていて、博士が神人ではないことを知っている。五十鈴が神人であることも。何処かでリストが出回っているらしい。
で。…現れたね賢木。町の人々に本当のことを知らせただけと言う。
眠ちゃんも大鎌持って登場。博士たちを守るように立ち塞がる。
眠ちゃんによると、祭りに使われる大量の八朔に、神堕人の香気に似た成分が意図的に仕込まれていたというのだ。それで神人たちは一斉に暴走衝動に襲われた。
その恐怖に付け込んで神人の「真実」を吹き込み、戦え、身を守れと煽った。それがこの混乱。
今度は、神人の主導者は櫛名田家だと叫ぶ賢木。人々の殺気が眠に向かう。
眠を連れて逃げ出す博士。
眠は、走りながら別々に逃げるよう博士に言うのですが、博士は友達を見捨てられないと言い張る。
そんな話の後ろで銃声が。
撃たれた眠。だが聞こえて来た声は、博士を狙ったつもりだったのにと。…副院長の葛西。オオカミ仮面を何人か連れている。
共生反対派の先鋒。神堕人自体を憎む彼は、神堕人がそもそもいなければいいのだと言い切る。共生などということを言い出すから、神人の情報を神堕人に売り飛ばすような輩が出て来る----重次のことを、彼はそう言った。
眠は叫ぶ。重次を殺したのは、葛西なのかと。
葛西は答えなかった。そこに賢木も現れて。
再びの銃声。
----眠が町の建物の壁に磔にされている。
博士はその近くの地面で這い蹲らされている。賢木によって。
周りは「殺せ」の大合唱。
眠は決して動揺することなく、静かにそんな騒ぎを見下ろしていた。役目を背負ったその時から、憎まれて命を狙われる覚悟は既に出来ていたんだろう。
博士の両手は自由にはならないが、口は自由だった。彼は、精一杯叫ぶ。三重子の身に起きた真実。彼女もまた、神人にされてしまったから。彼女自身、突然身に起きた衝動の意味が恐らく判らなかったのだ。だからどうすることも出来ず不埒者になってしまい、処刑されたこと。賢木が「バケモノ」と呼ぶ彼らの掟のこと。儀式は被害者を増やさないためのものであることなど。
話すたびに賢木に邪魔される。三重子はバケモノなんかじゃないと。めげずに博士は叫び続ける。彼を説得しようとする。
…が。彼は耳を貸さず、そのまま銃口を眠に向ける。
群集の「殺せ」の大合唱の合間に、こいつもバケモノだから一緒に殺せ、という声が上がり、祭りの主役----白狼観音が引きずり出される。
賢木は動揺する。白狼観音の仮面の下にいたのは、香織だったから。
香織はバケモノなんかじゃないと言う賢木に、香織は静かに向かい合った。周りの群集の殺気を背負って、彼女もまた、眠と同じように静かな表情。
自分も神人だと彼女は言う。眠と同じように。大神様に選ばれた白狼観音。賢木がバケモノと呼ぶ存在。滅ぼすつもりなら、私を殺さないのはおかしいと。
賢木は香織を殺すことが出来なかった。銃が手から離れ、彼は涙を落とす。神人だって人間と同じだということは判っていても、三重子を失った悲しみをぶつける敵を探せなければ生きていけなかったと。
「離脱」してしまった賢木を「裏切り者」の怒号が包み込む。裏切るならお前も殺す、と、人々の殺気が今度は賢木に向かった、その時。
割り込んで来た怒鳴り声は、マナだった。車椅子を押していたのは五十鈴。
マナは人々の怒気に負けじと声を張り上げ、「自分と違うからそれがなんだっていうの!」ってな演説を。神人とはまた違うにしても、車椅子という「人と違う」ことに苦しみ続けて来たからこその言葉だろう。神人を「ちょっとややこしい風邪」にかかって「今は治せない」だけじゃないかと。
その言葉に町の人々は毒気が抜かれたように静かになり。
今までだって別に問題は起きていなかった、と誰かが言い出して、異様な熱気は静かに引いて行った。
でも。
憎しみのぶつけ所を失った賢木は再び銃を手にしていた。
神人全てが悪ではないとしても、眠が三重子を殺した事実は変わらないと。
博士は、眠を助けようとして飛び込み、----また銃声で終わるのか。
博士は何とか一命を取り留めたようです。
あれから、町には興味本位のマスコミが押しかけ、現代の奇病だとか何とか、メディアが神人のことを取り上げるようになって、町は混乱状態。住民の間にも対立が残り、また、恐れて出て行く住民も出て来て空き家が目立つようになった。
賢木は留置所。博士に対する傷害罪のようだ。
そして、濃過ぎる香気を持つ神堕人を排除しようとした強行派の神人たち、副院長の葛西の一派は、大神様の社の近くで、銃で自殺しているのが発見されたそうだ。
本来なら櫛名田がもっとしっかり管理していれば、と眠は自分を責めている。でも、彼女に救われたことは確かだから。ありがとうと。眠は笑顔をくれる。
その2人の様子に五十鈴ちゃんが嫉妬して。マナが呆れて。かなめちゃんがからかって。それは「いつもと同じ」平和な光景。
それが「当たり前」になれればいいのにと博士は思っている。
神人と神堕人が、本当の意味で共生出来ればいいのにと。
…そんな終わり方するんだ。へえ〜。
回答編っていうタイトルはそぐわないですねえ。「答え」は月痕艶女の章で既に出てしまっているしなあ。どっちかと言うと、ここで明かされる「答え」は三重子さんの件のような。
………。
やっぱり、賢木が主役なんじゃないか? この話(※ただのひいき目です)。
はいはーい。ルート解放が来ましたね。
エンディングまた増えてるなあ…。
物語の一番最初で追われていた「私」が後藤さんの声(香織/三重子)だったこと、やり直してみて気付きました。ふむ。なるほど。
研究の一環でこの町に来たとか、最後に浮かんだのは「頼りない仏頂面」とか。そうか。三重子さんだったんだ、これ。
あと声優さんのコメントが。ラストが賢木ってのがもう。あはは。やっぱ主役だよなあ…。遊佐さんの悪人声好きですねえ。むふふ。うみねこアニメの天草の声も遊佐さんでしたねえ。そういえば。
さて。
新しく出来たエンディングが黒猫の下にあるということは…。
鬼宿りでしょうかね?
選択肢増えてますねえ。
五十鈴のべたべたっぷりの真意、ふざけているだけなのか本気なのかを確認しなきゃと思ったところで、いったんかなめに相談する選択肢なんてものが。
…一応確認のため、
→《五十鈴ちゃんと一緒に帰る》
うん。こっちが今までと同じルートか。
あ。もう1つ選択肢増えて…ってこんなトコで!? 一誠さんに襲われるところで。
まあいいや。確認の意味で。変わらないと思われるのはこっちかな。
→《とにかく車から逃げよう!》
うん。了解。今までと一緒。ってことで黒猫エンドに向かっておいた。選択肢変えてみましょう。
→《かなめさんに相談する》
来ました。想い人の章だそうです。
一緒に下校しようという五十鈴を振り切って図書室へ。かなめと会って話をする。
相談自体に対する答え、五十鈴が博士をどう思っているか、についてはそう難しい話ではないけど、根が複雑だと言うかなめ。博士自身は、どうしたいと思っているのかと尋ねられる。
五十鈴がもし自分のことを本気で好きだったとしても、だったら自分はどうなんだろうと考えてしまうと、確かに答えが出なくて悩む博士。
で、かなめと一緒に下校していて、一誠に会うわけだ。五十鈴を帰らせて2人で下校中と聞いて変な誤解をしていたり。
ちなみに、博士たちに声をかけて来る直前まで女性と一緒だったので、その女性のことをちらって聞いてみたりしたら、博士くんは俺のことが気になるのかーなんて顔を近づけて来るわけで。
かなめちゃん、面白がってますねえ。まあ彼女ならそうだろう。
で、かなめちゃんも一誠と一緒にいた女性は彼女さんなんですかーと聞いてたりする。
一誠のことに興味がというより、色々鈍過ぎる博士の参考になるんじゃないかと思ったらしい。博士本人は、よく判らなくてきょとんとしてますけど。
一誠は自由に好きなこと出来て羨ましい人だなあと呟く博士。それが相談の「答え」なのになあとかなめ。博士が五十鈴を好きなら、告白すればいいだけのこと。
博士としては、五十鈴の真意が判らないうちは言いたくないと。
かなめちゃんは、一誠に相談してみたらどうだろうと言っている。五十鈴のことではなく。博士自身が変わるために、彼に学ぶことがあるんじゃないかと言うのですね。
だからと言って尾行を勧めるのもどうかと思うんだけどなあかなめちゃん。
ああだめだ、すっかり巻き込まれてる。やれやれ。どっちかと言うと、かなめちゃんの探偵ごっこに付き合わされるハメになっちゃったって感じ?
五十鈴には、図書室の片付けを博士に依頼するという名目で先に帰ってもらう。
2人で下校しつつ相談していると、偶然一誠が通るのを目撃。早速尾行に付き合わされるハメになります。
一誠は旧市街へ向かう。躊躇する博士。ハッパかけるかなめ。2人は一誠を追って旧市街に足を踏み入れる。
…って、え。香織に会ってるの!? えええ。ちなみに昨日の人とは違うとかなめたちは言っている。話の内容までは聞き取れる距離ではない。
普通に親しげにしばらく話して、それからまた歩き出す一誠。2人は再び尾行開始。
今度は賢木が一誠に声をかけた。もちろん2人にとっては謎の男ですが。2人は物陰に隠れて様子を見る。
ふむ。賢木は香織と一誠が親しげに話していたことが気になっているようですね。何を話していたとか問い詰めている。一誠さんの方は怯えたりすることもなくいつものように飄々とした感じ。
あの女性のことで争いが起きてしまうのではと焦った博士は香織の家に戻ってみるが、既に彼女は家の中。
一誠たちの所に戻ってみると、2人はもういなくなっていた。
と思ったら、賢木は残ってましたね。博士たちに、あの男(一誠)とどういう関係なんだとか聞いて来る。
そういう聞き方をするということは、「あの人」と特別な関係なんですね? と尋ねるかなめちゃん。
特別な関係、という言葉に動揺した賢木、「彼女とは別に…」と言いかける。あっさり誘導尋問に引っかかっちゃってるなあこの人。かなめちゃん、賢木は香織(2人にとっては名前不明だが)に好意は抱いているけれどまだ知り合い、とあっさり関係を言い当ててしまう。女の勘は怖いですねー。ただの想像だと一応エクスキューズしてますけど。
どきまぎする賢木。…逃げやがった。いやまあ、正解だけどね。
かなめちゃん的には面白い相手だったらしく、未解決ファイルにストックされてしまう謎の男、賢木。いやはや。
で。尾行の続き。と言っても一誠はもう見失っているのではと博士は思うのに、かなめは「女の勘」で分かれ道を右に進む。
…本当にいたよ。すげえなかなめちゃん。
しかも櫛名田家の前。眠ちゃんと話しているだと? うわー判らんな。なんなんだこれ。
話している内容は聞こえないけど、一誠さんの方はいつものように飄々と楽しそうで、眠は困っている感じがする。
一誠は話が終わったらしく立ち去ったので、見つからないよう慌てて隠れる。
…が、眠に見つかってしまった。興味本位で旧市街に来るなと釘を刺される。
かなめちゃんったら。直球勝負で眠に尋ねてしまった。一誠と何を話していたのかと。
眠は、やましいことはない、八朔祭りのことだと言うのですが、かなめの探偵魂(?)はそれじゃ引っ込まず。眠は、一誠に食事に誘われたのだと白状した。
…おいおい。何してるんですか一誠さん。
とりあえず今日の所はかなめちゃんは満足してくれたようです。ただ、まだ一誠さんの彼女の謎が解けていないからと明日も続行を宣言されて博士はげんなり。
新市街まで戻って来てから別れる。
途中、アイスが食べたくなって買いに出ていたという五十鈴に会って一緒に帰る。誰と一緒だったの? と問い詰められて1人でブラついていたと嘘をつく博士。ただ、五十鈴はその直前まで博士がかなめと一緒だった所を見ていたようですが。
翌日の放課後は廊下で作戦会議。五十鈴ちゃんをまた何とか先に帰してはみたものの、待ち伏せされているような気がするらしい名探偵かなめ。
で。その名探偵さんは、一誠の恋人は結局誰なんだろうと推理(?)を繰り広げています。どうやら、未解決ファイルの謎の男(つまり賢木だ)も怪しいそうですよ。何せ一誠さんは博士に迫るようなお方だから。はあ。
校庭をふと見ると、一誠が現役の学生でもないのにスタスタ入って来ている。いいのかなあなんて眺めていると、ユッキー先生が出て来て、一誠の肩をがしっと掴んでいる。
注意されているのかと思って、かなめと博士も現場へ…と思ったら、2人で仲良く肩を組んで廊下を歩いている。
かなめちゃん、ユッキー先生までも一誠の恋人候補に数えるつもりらしい。
で、尾行。
2人はそのまま保健室へ。ちなみに保健の先生は留守です。
かなめと博士は扉に耳をくっつけています。
聞こえて来る声は…非常に怪しい。でもマッサージしてあげてる的展開だろうなこれは。博士はそうは思わなくて、学校でそんなこと(どんなことだ)をしているなんてと思いながら飛び込んでっちゃう。…単純なやつだ(笑)。
まあそうだよね。マッサージ中でした。
で一誠は、博士が嫉妬してくれたんだとばかりに喜んでたりするわけで。
すっかり疲れてしまった博士。今日はもうやめようよと提案したら、かなめちゃんはあっさり受け容れて逃げるようにいなくなる。
あれ? と思っていたら、後ろから五十鈴が声をかけて来た。図書室に行ったのに2人ともいなかったと言っている。
ちょっとブラブラしてて、とまた誤魔化す博士。
五十鈴は、かなめちゃんと話があるからと図書室へ向かって行った。何を話す気なんだろうと気にはなるけど、そのまま博士は下校する。
翌日の土曜日は、五十鈴にこれ以上疑われないためにも五十鈴とかなめと3人で下校。
ただし、土曜日なので、一度家に帰った後にかなめと待ち合わせていた。今日は香織に話を聞きに行くつもりらしい。
…五十鈴は、一度帰ってから出かける博士をこっそりと見送っている。寂しそうに。
で。かなめと会って旧市街へ。それを尾行している五十鈴。
香織の家に行って呼び鈴を押す。かなめちゃんが一誠の妹の五十鈴を名乗り、妹が兄と女性の関係を知りたがる風に話を持って行く。
香織は大学で一誠と同級生。香織は体調を崩して大学を休校しているため、一誠は学校からの書類などを届けに来てくれた、ということらしい。
また眠に見つかると面倒なので、早々に退散することにする。
五十鈴はしっかり尾行していて、あの女の人は誰だろうと怪しんでいますね…。
…喫茶店で推理会議(?)をしていたら、五十鈴ちゃんが乗り込んで来ました。で、浮気者ーと責められる。
仕方なく白状するハメに。相談のことは置いておいて、一誠の恋人探しで探偵ごっこをしていたことだけ。
でも五十鈴は納得出来ず。2人の関係を怪しんで、どうしても続けるなら自分もついて行くと宣言する。
日曜日。かなめちゃんの魔の手(?)は博士を逃がしてくれず、商店街まで一誠さんを探しに来た。もちろん五十鈴も一緒。
ただ、五十鈴は不機嫌まっしぐら。仲間外れにしたことを怒っているのかと聞いてもつれない返事。
一誠さんを尾行しながら、五十鈴が話す。一誠に特定の恋人がいるというのは聞かないが、女の人と一緒にいるところはよく見かけるらしい。あと、一誠宛にかかって来る電話も、全部違う女の人なのだそうで。つまり、女の影が多過ぎて、こんな調査はしてもキリがないよってことらしい。
住宅街に入った。一誠さんは歩き続けているが、なんとなく後ろを気にしているような気配があるような気がする。女子2人は気がついてなさそうだが。
徒歩での移動にしては随分と広いなあと思いながら尾行を続ける。
段々と寂れた方に入って行く。もしかして何処かにおびき出されようとしているのでは、罠なんじゃないか、などと話しつつも、覚悟で尾行続行。
五十鈴に、今までの「容疑者」の話をするかなめ。香織、眠、謎の男(賢木)、そしてユッキー先生。
歩き続けて辿り着いたのは森林公園。一誠さんは。
振り向いて尾行組3人に手招き(…まあそりゃ判ってるさね…彼にはね。匂いでね)。
商店街から抱えていた紙袋はお弁当だったらしい。
尾行される理由を当然尋ねられるので、恋人がいるかどうか聞いた時に誤魔化されて気になっていたと話してみる。
改めて恋人いるんですかと聞いてみるが、一誠はやっぱりはぐらかして答えない。
その態度に、五十鈴がキレた。一誠が答えない限り、かなめと博士の探偵ごっこが終わらず、2人だけでまたこそこそされるのが嫌だから、さっさと吐けー! と暴力に出た(笑)。
一誠は、特定の恋人なんていないこと、いないなんて恥ずかしくて言えないから誤魔化したのだと白状する。どうも、色んな女性と知り合いはすれど、友達止まりで終わってしまうのだそうです。
気になっている人はいるそうですよ。片想いで。
それが判明しないとかなめの探偵魂(?)が落ち着かないらしいのを見て取った五十鈴は再び兄をポカポカ殴り出す。相手によっては私達も協力しますよなんてかなめに言われて、仕方なく一誠さんは「片想い」のお相手を言わされるハメになる。
…まあそうなるよな(苦笑)。博士…。告白されちゃった当人は、またふざけてるだけですよね? と全く本気にしてませんけれども。
妹とかなめちゃんの目の前で迫られて、博士は脱兎のごとく逃げ出した。
五十鈴ちゃんが追いかけて来ていた。怒鳴ってすっきりしたらお腹空いたそうです。
博士はふと。思ったのだ。一誠さんが誰を好きかなんて詮索することに意味はないと思っていたけれど、それは自分も同じだったのではないか、と。
五十鈴の気持ちを推し量ろうとすることは、一誠を尾行してその心を探ろうとする行為と同じで、「くだらない」ことなんじゃないか、と。
相手がどう思っているかより、博士がどうしたいかの方が大切なんじゃないか、かなめの言った言葉の意味が、なんとなく判った気がしたのだ。
一方、森林公園に残っていた一誠とかなめ。一誠は、自分がいわばダシに使われちゃったことに気がついたようですね。博士と五十鈴のための。
かなめに「博士くんのこと、冗談ですよね?」と問われて「今は目の前の君に夢中」とか答える一誠さん。冗談に紛らせて笑ってるけど、あれですね。…回答編の後にコレは、色んな意味で怖いですねえ…(笑)。
なるほど。これで終わっちゃうのか。番外編ですね。エンド名は「解決」。
って。えええ。まだルート解放が。残ってたんだ。気付かなかったよ。
……それはそうと。ちょっと個人的には嬉しいかもですね。一誠さんはずっとあんなんかと思ってたので、平和なルートがあると救われるなあと。裏を考えるとそれなりに怖くもあるけど。
あああ。相対的に賢木が可哀想になるなあ。彼が救われる道はないしなあ。なんとなくだけど、回答編の結末が一番賢木にとっては平和なのかも知れない。留置所の中がね。
さてさて。もう1つ選択肢がありましたし、行ってみましょう。再び鬼宿りの章へ。
→《五十鈴ちゃんと一緒に帰る》
豹変する一誠さんの所の選択肢。
→《さては冗談でやってるな?》
(余裕だな博士…。この状況でこれ言えるとは。)
うわあ。「おふざけに乗ってあげている」フリをするんだ。でも直前で一応は逃げるんだけど。
…っていうか。一誠さんすごいなあ。それでちゃんと正気を取り戻せるんだ。どっちかというとこれは「狩る側」の本能なのかもね。獲物が怯えている方が追い込みたくなる。怯えていないと我に返る。
で。その後、何故か五十鈴は体調を崩して入院する。博士には病名は教えてもらえなかったので、きっと大変な病なんだろうは博士は思うのだ。ただのクラスメイトには教えてくれないような病気。
毎日お見舞いに通ううち、病院の前で一誠さんに会う。
毎日来てくれてありがとうと礼を言われる。
長く続いている入院生活、いつまで続くのか兄である一誠なら知っているのではと聞いてみるが、今までと答えは同じ。まだしばらくかかる、とだけ。
そして一誠は、うっかり口を滑らせてしまうのだ。本当は、博士が来ない方がいいのかも知れないのだということを。
耳ざとくそれを聞いた博士に問い詰められ。
……一誠が、打ち明けることになる。神人のこと。香気のこと。五十鈴の入院は、博士に「近過ぎた」ため、心のバランスが崩れてしまったゆえのことであったと。
博士は、彼女のことを思って、その日から見舞いに行くことをやめる。
五十鈴はそれから1ケ月ほどしてやっと退院した。
博士はその間、影で奔走していた。眠を説得し、神人について、どうすれば共生出来るのか、そのための情報を知ろうとしていた。
最初は、神人のことを洩らした一誠が処刑されそうになっちゃったらしいけど、それも説得して止めさせた。
そして退院の日、ひまわりの花束で五十鈴を出迎える。
急に見舞いに来なくなって嫌われたと思っていた五十鈴は驚いて。博士が、神人について知ってしまったことを知ってまた驚いている。
それでも。五十鈴は五十鈴だから、一緒に居させて欲しいという博士の言葉に彼女は嬉し泣きして。
2人で仲良く退院する。
これも平和な番外編ですねえ。「純愛」というエンド。
もう1つ増えているエンドはどうやら月痕艶女の章の何処かで分岐のようですね。
何処かなー。
あった。五十鈴を脅かすために幽霊探し作戦をして、かなめちゃんが忘れてて1人待ちぼうけるシーンで分岐追加。
…今まで通りのルートはこっちかな。
→《もうちょっと待つ》
ですね。はい。気が済みました。じゃこっちに行ってみましょう。
→《すぐに帰る》
かなめちゃんにかつがれていると思った博士が帰ろうとすると。
…うさエルさんの着ぐるみを着て散歩している眠、というとんでもないシロモノに出会うことになる。
しかもうさぎみたいにぴょんぴょん跳ねてる。
見られた眠の方はごく普通で、うろたえたり恥ずかしがったりすることもなく、いつものように冷静。見ている博士の方があたふたしている。
ただ、言いふらされるのは好きじゃないみたいで、誰にも言わないで欲しいと言われる。いや言ったって誰も信じやしないと博士は思ってたりします。
似合うね、と一応言ってみたりしてますが。お世辞は好きじゃないと言われてしまいました。
結局、そのうさエル着ぐるみに夢にまでうなされてしまい、寝不足の博士。
が。学校では更に事件が。何故か眠がその着ぐるみで登校して来てる…。
当然、やって来た先生にはこっぴどく怒られ、ホームルームそこそこに引っ張られて行ってしまった。
そしてそのまま、放課後まで彼女が戻って来ることはなく。
地元組である五十鈴に、かなめと博士は質問。今までも眠ちゃんにはあんなことをしたことがあるのかどうか。もちろん、ないという返事が来た。
博士は、まさか自分が似合うと言ったからなんだろうかと悩んでしまい、2人に昨夜のことを打ち明けた。
彼女は彼女なりにいろいろ鬱屈しているものがあるんじゃないかと思う3人組は、眠を遊び仲間に引き入れてみようかという話になる。
放課後、相変わらず着ぐるみ姿のまま戻って来た眠に話しかける。
五十鈴がパフェで誘ってみたが、洋菓子は嫌いだそうです。かなめはカレーで誘ってみるが撃沈。
女子2人に、次はお前の番だとばかりに睨まれた博士は、日曜日に出かけませんかと提案。これはあっさり受け容れられた。ただ、人ごみや車は苦手だから緑が豊かな場所がいいそうです。
生活のリズムを崩したくないから朝8時40分に待ち合わせと眠の方から指定されてしまって、ちょっとげんなりした3人でしたが、何はともあれ眠がその気になったのはいいことだという結論に。
それからも頑なに着ぐるみ生活を続ける眠。日曜日の約束にもやっぱりその格好で来やがった。
一誠さんに車を出してもらい、河原に出かけることになったはいいが。
眠は着ぐるみ以外にも大きな風呂敷包みを抱えていた。中身が何なのかは、誰も聞けないでいる。
河原についたら、変な形の石を拾ったり、石切り(水面で石が何回跳ねるか競う遊び)をしたり。眠が石切りとして投げた石が、岩を砕いちゃったり(?)、なんだか妙なことになってるなあ。
一誠さんがその間にバーベキューの準備を整えてくれていた。お昼にしようということになる。
眠の風呂敷包みはここで開かれた。中身は豆大福。
せっかくのみんなで食事が、1人だけ豆大福で。
博士は少しむっとする。何とか仲良くなろうとしているのに、眠があまりにマイペース過ぎるのはどうかと思うと彼女に文句を言ってしまう。
彼女はその剣幕に驚いて大福を喉に詰まらせてしまい、倒れて、何故か川に流されてしまう。
助けようとして川に飛び込むが、尻尾をちぎってしまっただけでした。
…なんだか凄い展開になってるな。
で、博士たちは再び引っ越すことになってしまったのだ。別れた父と母がよりを戻し、再び一緒に暮らすことになったから。
その引越し当日、眠が現れた。お見送りだそうです。やっぱり着ぐるみ姿で。
ちぎってしまった尻尾は、返そうとしたけど、餞別としてあげると言われたのでもらっておくことに。
……あはは。番外編というよりギャグ編でしょうか。でも実は博士たちが引っ越してしまうのが一番平和な解決方法かも知れないのは確かなのですよねえ。この話。
エンディング名は「再び引っ越し」。
というわけで既読率100%。ラストがこれか(笑)。
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