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おおかみかくし(PSP) プレイメモ(1)

※ネタバレ全開でお送りしています。
 自力で解きたい方は回れ右プリーズ。


凡例
→《選んだ選択肢》


 ひっさびさにメモりつつゲームしてみたいと思います。初PSP。操作に慣れてないス。ガンバリマス。
 つかACアダプタ重い(挿したままやってる)。
 UMDの読み込み音が意外にうるさい。
 つか画面綺麗だなオイ。ここまでのスペックが必要なのか? 携帯ゲーム機に。あ、いや、これ、どっちかと言うとメディアプレイヤーでしたね…。


黄泉比坂編

 あ、そういや10個くらいに分かれてるんでしたね。まずは最初。

 …人喰い話なのか。
 「私」は人を餌として認識している。食べたいという欲望と、それに抗う人の心も持ち合わせているようですね。
 だけど、町を彷徨ううちに何かに追われる。
 追われて、追いつめられて…殺されるのか?
 むむ。ゴーストハンター的な集団がいるんでしょうか、この町。サイトで見ていた程度の事前情報だと、この人たち、悪い人かと思ってたけど。狩る側?

 さて。シーンは変わって。
 主人公のお目覚め。父から何か変な話を聞いて寝たので夢見が悪いらしいです。
 ほおほお。お父さんはこの地に伝わるオオカミ信仰に興味があるらしい。本を書いている人みたいですね。新作の話を息子(博士)にして聞かせているらしいのだが、ま、息子の側は興味なしって感じ?
 妹がいるのか。マナ。交通事故で怪我をして車椅子に乗っているようだ。先に学校に行ったと聞いて慌てて出て行く兄。
 団地住まい。部屋は1階だけど5段ほどの階段があるらしい。それを心配していたんですね。
 でも妹の方は世話を焼かれるのが面白くないみたい。
 …で、登校途中でお隣さん女子に抱きつかれたりする展開は…うわあ(苦笑)。いやいいけど。こういう日常パートやっぱりあるんですかこれ。いやいいんだけど。
 五十鈴ちゃんというらしい。苗字じゃなくて名前で呼んで欲しいらしいです。
 ちなみに、ヒロくん(主人公)のことが大好きらしいですよ。いやはや。そんな臆面もなく。どうもそういう意味ではないみたいだが。
 しかし。ヒロくんは妹を小学校に送り届けてから中学に行くつもりで遠回り中。何故五十鈴はこっちにいるのでしょう。
 一緒に学校行きたいんですかそうですか。
 …ちょっと。引っ越してからまだ数日だと!? それでコレか!? なんだお前前原圭一体質か。

 静かな山村だったけどニュータウンとして開拓されて、ただ今人口急増中の嫦娥町。2万5千人ほどの町だけどレコード屋(…っあそうか、昭和58年でしたね、舞台)やレストランなんかもあってそれなりに賑わっているようです。
 でも昔からの不思議な文化・風習も残っていて、民俗学者たちには興味を持たれているみたい。ちなみに、ヒロくんの父もそのようで。それが引越しの動機。町営団地のくじ引きを当てちゃって、引っ越して来たようです。
 ただ、かなりの進学高校に必死で勉強して受かったばかりのヒロくんは、東京に1人残るという選択肢もあったんだけど、一緒に来ることを選んだようだ。
 ふーん。
 で、引っ越して来た当日から、お隣の五十鈴ちゃんにいきなり懐かれたわけだ。なんだこの慣れ慣れしさは。
 ちなみに彼女、左手に鈴をつけているみたい。おまじないかアクセサリーかは知らないけど。
 で、学校に着いたら着いたで、教室でも遠慮なく抱きついて来るわ「大好き」言うし、五十鈴ちゃんたら。
 クラスのアイドル的存在の彼女にこういう変な好かれ方をしたために、転校早々でクラスの半分(つまり男子?)を敵に回しそうな勢いらしい。
 …あはは。なんてお約束な。
 やって来た担任の先生はどうやら体育会系らしいですね。ユッキーとか呼ばれてます。

 昼休みか。なんかまた女子が出て来た。かなめちゃん。
 転校生の初昼食。みんなグループ毎に固まってるから当然ヒロくんは孤独な昼食になりそうだったわけですが、かなめちゃんがお誘い下さったようですね。それはそれは。
 で、何故か転校生は人気者らしい。朝のアレのお蔭で目をつけられたんじゃないかとヒヤヒヤしていたらその逆で。みんな熱烈歓迎、休み時間のたびに質問大会らしい。
 ちなみに彼女は五十鈴ちゃんの友達らしく、彼女の扱い(?)も心得ているとか。曰く、機嫌が悪い時は物で釣れ、だそうだ。
 かなめちゃんは主人公をハカセくんと呼んでます。まんまですね。つかプレイヤーも書く時はハカセで変換しちゃってるよ博士くん。ごめんよ。
 …やっぱり。本人はそう呼ばれるのはイヤであるらしい。でもかなめちゃんの凝視攻撃(?)には負けてしまったようです(笑)。
 パン買って来た五十鈴ちゃん含めて3人で昼食。博士も購買でパン、かなめちゃんはお弁当。
 お弁当を羨ましげに見ていたらしく、五十鈴ちゃんが今度博士に弁当作って来ると言い出した。そうかそうか。遠慮なくご馳走になろうとすると、かなめちゃん一言。「がんばってくださいね」。
 …がんばるのか?
 ……五十鈴ちゃんの兄が彼女の手料理を食べて5日寝込んだことがあるなんて話を笑顔で吹き込まれた…(笑)。あはははは。ありがち。

 放課後も、クラブ見学のお誘いやアイス屋へのお誘いやらで取り囲まれている博士。だがクラスメイトの女子の1人がそんな騒ぎをたしなめてくれた。
 …のはいいけど、助けたつもりではないみたい?
 出た、眠ちゃん。学級委員。大歓迎ムードの中、終始一貫してその騒ぎに混ざらないクールな女の子。
 話しかけても素っ気無いことこの上なし。
 そこへ、一緒に帰るって約束したのにーと文句言いつつ五十鈴ちゃん登場。う。怒ってる。じゃアイスおごろうかと言ったら機嫌が直った。なるほど。覿面。
 じゃ行こう! と例によって腕に抱きついて来た五十鈴ちゃんを見て、何故か…眠ちゃんが、注意する。それ以上を望んではだめだ、というようなことを。
 …はい?
 五十鈴ちゃんは何を言われているのか理解しているっぽい。引越したくないし、みたいなこと呟いてる。
 …はい?
 (…ヒロくんとあまり仲良くし過ぎると、町を追い出されるのか? 何だそりゃ。)
 ヒロくんはその緊迫感をあまり深い意味に取っていないようです。眠ちゃんもアイス一緒にどうかと誘ってみたけどあっさり断られた。
 それどころか、貴方の存在自体が迷惑だ、とか言われてしまう。
 …はい?
 わからんねえ。
 ヒロくん本人は、転校してからチヤホヤされっぱなしだったので、いい気になっていたように見えたのかも知れない、それが彼女の気に障ったのかなと反省してみたり。

 さて土曜日。午前で終わったその後に、町を案内してくれると五十鈴ちゃん。ちなみにかなめちゃんも転校生らしくて、五十鈴ちゃんに案内されたことがあるらしい。主に食べ物屋ばっかりを(笑)。
 かなめちゃんと3人で歩き出したはいいけど、まずはお昼ごはん食べないと。五十鈴ちゃんはケーキバイキングとか言ってますけど、さすがにケーキだけで昼ごはんって訳には…。
 ヒロくんの好物はなーにー? なんて話しつつ歩いていると、ふと目に留まったのは、ある家の庭木。八朔だそうだ。この町の特産品らしいよ。へえ。オオカミの着ぐるみで輪になって踊るTVコマーシャルがあるらしい。なんだその組み合わせ。
 八朔祭りってのがもうすぐあるらしいよ。豊作祈願。大神様、という神様を奉るお祭りらしい。狼の化身の神様なのだそうだ(というのは父からの受け売り)。
 五十鈴ちゃんに言わせると、自分たちは八朔がないと生きていけないそうだ。大袈裟だなあ。まあ、町に産業がなければ生き残れないって意味なら納得だけど。
 ヒロくん、ふと川向こうに目を留める。出たな旧市街。舗装され整備されたこっち側と違い、昔の村だった頃の面影を残している町。
 ヒロくんは興味を持ったんだけど、五十鈴ちゃんは案内を拒否する。かなめちゃんも、行こうとするたび五十鈴ちゃんに止められて、まだ足を踏み入れたことがないそうだ。
 ふむ。初選択肢。
→《予定通り新市街へ》
 まあ、嫌がってるのに無理に行くこともないさ。初回だからね。
 五十鈴ちゃん曰く、旧市街の人たちは新市街にいる人をあまり快く思っていないらしい。開発で町が不自然に大きくなるのが面白くないのだろうなあ。

 商店街に到着。結構大きな商店街なのですねー。
 あちこち回ってるうちに5時くらいになる。五十鈴ちゃん、にわかに焦りだした。都会の感覚では何を焦るのか判らなかったヒロくん、ここらでは6時になると店が閉まり始めて、7時には何処も開いていないと聞いてちょっとびっくり。そういうもんなのかと思っているようだ。
 (…うーん昭和58年。地方商店街は19時だとインパクト不足だな。早いって感じはしない。平均だったんじゃ? 19時以降も開けてたのは全国チェーン系のフランチャイズくらいだったと思うよ、当時は。と現役の昭和田舎っ子の呟き。)

 場面はいきなり変わって山中。しかもドライブ中?
 乗っているのはかなめちゃんと…誰だっけこいつ。あとマナちゃんがいる?
 かなめちゃんとマナちゃんがお喋り中。…あ、ヒロくんもいたのか。読書が趣味とか言っていたらしいけど、マナちゃんから見ると、兄の趣味はプラモ作りらしい。
 妹としては、兄が自分にべったりなのがうんざりらしい。彼女くらい作れ、とか言ってます。
 …いたのか五十鈴ちゃん。てか何人乗ってるのよこの車。彼女、の単語に反応して例によって抱きついて来るし。
 日曜日なのね。歓迎会のつもりでバーベキュー大会をしに行くところのようだ。ちなみに、出発前はマナちゃんはあまり乗り気ではなかったようです。今は楽しそうですが。
 運転手をしてくれている人は一誠さん。五十鈴ちゃんのお兄さんだそうだ。密かにファンクラブがあるらしいという噂のイケメン大学生。
 博士は学校ではモテモテだという話なんかで盛り上がっている。一誠さんまで「俺が食っちゃおうかなー」とかなんですかその腐女子仕様は(笑)。で妹である五十鈴ちゃんと取り合いになってたりして。いやはや。
 景色はどんどん山になって行きますね。この辺は観光地化されていてターミナルが整備されていて、お店なんかも出ているようで。でも車は裏の道を通り川上へと向かう。
 かなめちゃんは、山に囲まれたこの町が、自然という檻に囚われているように見えるらしい。
 ふーん。
 森が深くなって来ましたね。一誠さんは、この辺は熊も出るし狼も出るという話をする。この地特有の種で、学会で発表されたりはしていないけれど、嫦娥狼なんて俗称があるとか。でも、出たのはずっと昔の話だそうですが。
 で、狼の化身が神様になっちゃったわけですね。
 一誠さんに言わせれば、『大神様』はこの町の急な開発をあまり快くは思っていないようで。「月夜の晩には鬼が出る 鬼に食われりゃ狗と化す」なんて言い回しがあるそうだ。山を追われた狼が、人を襲いにやって来る----そんな噂。

 河原到着。五十鈴ちゃんの家は元々、家族でよくこの辺に遊びに来ていたそうだ。
 石だらけの地面で当然のように苦労しているマナちゃんを助けようとするけれど、やっぱり助けられるのが気に入らないマナちゃんはご機嫌斜め。
 そこにかなめちゃんがやって来て、マナちゃんに料理の手伝いを頼んで来る。頼りにされたことが嬉しかったのか、すぐに機嫌を直して一緒に行ってしまった。ヒロくんとしてはまだ妹が心配でついて行こうとするけど、別の手伝いを頼まれてしまいました。
 五十鈴ちゃんの所へ向かうと…え。釣竿?
 食料は現地調達ですか…(笑)。持って来たのは米と野菜だけ。五十鈴ちゃんはどうやら釣り番組に感化されてしまった模様です。
 でもねえ。素人さんがやっていきなり釣れるわけないし。釣りの餌も現地調達らしく、博士は川で石の裏についた虫と格闘中。見かねた(?)一誠さんは手取り足取り餌の付け方を指導してくれているのですが、いや、だからナニよその腐女子仕様…こーいう展開書くとはねえ…。
 しばらくしたらもう飽きて来た五十鈴ちゃん、近くにした同じくバーベキュー中の家族から肉を盗み出すとか言い出したから、そりゃ止めないと。慌てて。
 と思ったら。
 勢い余って川に落下するヒロくん。
 やれやれ。
 …で、結局、全員の食料になる分の魚がそうそう釣れるわけはないと思っていたから、お肉も持って来ていたらしい。ちょっとした余興だったらしいですよ。ははは。てゆーかいろいろ食わせ物だ一誠さん。

 さて学校。
 朝から調子良くなかったヒロくん。放課後まで何とか頑張ったけど、すっかりバテ気味。どうも熱があるらしい。
 ……あはは。あの水泳のせいってわけですね。
 この辺に、『センター』と呼ばれている病院があるみたい。保険証持って来てないと言うと、後から持って行けば大丈夫、と五十鈴ちゃん(お。これはリアルだ。最近は多分無理だけど、この頃の田舎の病院って確かにそうだった)。
 かなめちゃんに、気さくで評判のいい先生だと言われて、行ってみるかってことになる。五十鈴ちゃんが案内してくれるそうだ。

 ヒロくんは町医者レベルを想像していたけれど、着いてみたらそこは『医療センター』と呼ばれる真新しい大病院だった。と言っても、元は小さな町医者だったのが、人口の増加に従って大きくなって行った、歴史ある病院のようだ。
 五十鈴ちゃんは『カプセル』と呼ばれている栄養剤のようなものをここの薬局に貰いに来ているそうです。八朔のエキス入りで老化防止にもいいらしい。この病院がここまで大きくなる前は、その『カプセル』を貰うために1日待たされるほど混み合っていたらしい。
 さて、呼ばれたので診察室へ。
 お医者さんは眠ちゃんの伯父に当たる方のようで、転校生の噂を既に聞いていたらしいですね。
 …って、え。あのつっけんどん娘が、ヒロくんのことを伯父さんにわざわざ話したの? なんかそれ、確かに違和感だ。
 引っ越したばかりで環境が変わったせいもあるだろうからと言って、何故か採血までされた。でも診断は風邪みたいですが。

 帰り道。
 眠ちゃんの家はこの辺では名家のようです。名主さん。お金持ちでお屋敷も大きいらしい。旧市では代表役でもあるとか。
 五十鈴ちゃんは彼女を「生粋のお嬢様」と評する。いつも1人でいる彼女は、旧市の代表でもあるから、新市の住民と打ち解けられないのは当然と見ているみたいですね。
 でも、そういう立場なら、旧市と新市の橋渡し役にもなれるんじゃないか、今度一緒に出かけてみてはどうだろう、とヒロくんは思ったらしいのですが、五十鈴ちゃんとしては、ヒロくんが眠ちゃんを気にするのはお気に召さない様子で。

 夜。
 眠れずにいたヒロくんは、遠くに犬の遠吠えのような声を聞いている。
 他の物音がしない。ただその声だけが響いている。
 やがてそれは、少し違った音で鳴いて、止まって。
 夜の物音が帰って来る。
 ヒロくんには、その最後の遠吠えが、何故か「ありがとう」のように聞こえたらしいです。

 翌朝、寝不足気味のヒロくんは五十鈴ちゃんと登校。ちなみに、マナちゃんは不登校らしいです。引っ越す前から時々勝手に休みたがることがあったそうで。
 五十鈴ちゃんに、夕べ犬がうるさくなかった? って話を振ったら、妙に強い調子で聞こえなかったと否定される。
 何だか元気がない五十鈴ちゃん。原因は…兄の一誠さんが突然引っ越してしまったようだ。
 いやまあ、大学生だし、独り暮らしをしてみたくなるのは普通じゃないかなとヒロくんは思うわけで。五十鈴ちゃんってお兄ちゃんっ子だったんだなあなどと考えていたり。
 学校では相変わらず歓迎されまくりなんだけど、眠ちゃんの注意が入ったせいか、みんな学級委員さんを気にしながらなので、ちょっと距離が出来ている。
 その学級委員さんは折鶴を折っている。ヒロくんは何とか打ち解けるべく話しかけてみるけど、やっぱり拒絶。用がないなら話しかけるな、てことですね。はいはい。
 そして一気に放課後。
 かなめちゃんまで何だか元気がない。こちらも訳を聞いてみると、バラバラ死体を目撃したと衝撃的な発言が。
 赤黒い何かの呪術にでも使いそうな模様と、グロテスクなオブジェを見たのだそうだ。もちろん、怖くてすぐ離れてしまったので、それが本当に死体だったのかどうかは未確認のまま。
 気になって、明るくなってからその場所に戻ってみたけど、なくなっていたのだそうだ。
 あら。選択肢ですの?
→《見間違えじゃないの?》
 初回だから、謎めいたことには極力首を突っ込まない方向に行ってみよう。
 でもかなめちゃんは、その匂いも強烈に印象に残っているようです。血の匂いだったと。
 横から五十鈴ちゃんがおずおずと、それは食人鬼の仕業かも、と言い出す。ああ、例の都市伝説か。
 どうもこの町にはその手の都市伝説話が元々多いみたいですね。
 で。
 かなめちゃんたら、今からその場所に行こうなんて言い出した。
 …そうか、ミステリー好きなのか、かなめちゃん。

 でやって来たのは工事現場みたいな所。
 かなめちゃんは、再来週のテスト対策にノートをコピーしてくれるよう、五十鈴ちゃんに頼まれていたそうだ。本に夢中ですっかり忘れてて、思い出したのが夜11時。で、コピーの帰りに近道しようとしてここを通りかかったらしい。
 五十鈴ちゃんは怖い話が苦手だからもう帰ろうよーと及び腰。でもかなめちゃんはミステリー魂に火がついてしまったようで、何か痕跡を探し出したいらしい。
 勝手にワトソン君にされてしまったヒロくん。助手として探索を手伝うハメに。
 …で小一時間ほど。
 頑張ってはみたけど、何も出て来やしません。さすがの名探偵殿も今日は諦めることにしたようです。
 帰り支度をしていた3人の前に、突然男が現れた。
 何をしているのかと高圧的に聞いて来る。
 探し物をしていただけと返すけれど、相変わらず睨みつつ男は、もうここには近付くなと言って来た。
 …なんなんでしょう。
 去り際、男は、ここにはバケモノが出る、と言っていました…。

 そして再び学校。
 牛乳キャップを並べ、息を吹きかけてひっくり返し、成功した分だけ自分のものになる、という「ぱっぱ」というゲームを五十鈴ちゃんとやっているらしい。
 お昼ごはんにヒロくんが飲んでいたコーヒー牛乳のキャップが、たまたまかなりのレアものだったらしい。五十鈴ちゃん、どうやらかなりの牛乳キャップコレクターらしく、自慢のコレクションをヒロくんに見せてくれた(…持ち歩いてるのか?)。
 ちなみに、買ったものだけじゃなくて、「ぱっぱ」で勝ち取ったものもかなりあり、「ぱっぱの女帝」とか呼ばれているらしい。
 ヒロくんは、まあつまり五十鈴ちゃんはこのレアが欲しいんだろうということで、普通に彼女にあげようとしたのですが、横からかなめちゃんが。ぱっぱの女帝たる者が人の好意に甘えるだけでいいのですか? などと。
 で、女帝魂に火がついちゃったわけですね(笑)。
 ヒロくんの側も「本当は自信ないんでしょー」とか挑発されて思わず挑戦受けてしまう辺りはまだまだ子供ですねえ…。
 で、勝負。
 女帝はさすがに実力があるようです。あっさり叩きのめされた模様です。
 かくして、レアものは女帝のものになりました。
 …で、それを見ていたギャラリーが、やりたくなってしまったのか、あちこちでぱっぱ大会が始まってしまったようです。ちなみに、担任のユッキーも、かつてぱっぱ王と呼ばれていたそうで、女帝に勝負を挑まれています。
 そんな騒ぎの中、相変わらずの眠ちゃん。眠ちゃん自身もクラスの輪には入らないし、クラスのみんなも彼女とは自然と距離を置いている、そんな感じがある。
 ヒロくんは果敢に話しかけるのだけれど、やっぱり素っ気無い。
 一緒にぱっぱやってみない? と、牛乳キャップを渡してみるのだけれど、興味がないとあっさり。
 どうして自分に声をかけるのかと聞かれたので、何となく寂しそうに見えた、とか言ってしまうヒロくん。
 自分は1人が好きだから、だそうです。ふーん。
 ヒロくんもとりあえずその場は引くことにしたのだけれど、席から離れる時にふと見たら、眠ちゃん、ヒロくんが置いて行ったままの牛乳キャップにふーふー息を吹きかけていました…(笑)。えええ。こういう子ですかこの子。本当は混ざりたいのかな。

 自宅での朝ごはん中。父親は「凶月」について話している。赤い月は不吉の象徴ね。それを祓うための儀式なんかもあるとか。
 テレビでは朝の情報番組が流れている。ローカル番組だが視聴率はいいらしい。八朔が不作で、八朔祭りの開催に影響があるかもとかいうニュースが流れている。
 朝の忙しい時間に、大神様など研究分野の話を話し始めちゃった父さん…。大神様は狼の化身であるとともに、月に対する自然信仰が発祥という説もあるとか、そういう話。
 で、相変わらずマナちゃんは「気分じゃない」と登校拒否して、お父さんの町の散策に付き合うつもりらしい。いやはや。いいのかそれで。
 博士は普通に学校出て来て、そんな家族の愚痴(?)をかなめちゃんに零していたようで。
 ただ、いつもなら横にいるはずの五十鈴ちゃんが今日はいません。いるんだけど、離れた所で随分不機嫌そう。何かに怒っている感じ。
 いつもの調子で話しかけようとしたヒロくん。でも五十鈴ちゃんは、いつもとは全く逆に、今日は自分には近付くなと伸べられた手を振り払い、そして教室を飛び出してしまう。
 …なんだいきなり。この豹変ぶりは。
 ただ、周りのクラスメイトは、「今度は摘花(=五十鈴)か」「今までならなかったのがおかしい」というようなことを囁きあっているので、これは…なんだろ、何かの病気なのだろうか…。
 博士はかなめちゃんに話を振ってみる。かなめちゃんは、五十鈴ちゃんも女の子なんだから「月例行事」じゃないかと言っています。博士は最初は何のことかよく判っていなかったのですが、しばらくしてからようやく理解して、真っ赤になってます。
 ただ、ミステリー好きのかなめちゃんは、最近話題の赤い月に魅入られちゃったんですかねーとか言ってます。テレビで特集されていて、この辺りの地域ではよく流されているとか。それも、なんだか、まるで…見た人に注意を促すような感じの番組だったとか。
 かなめちゃんちゃんとしては、赤い月自体の話に興味があるというより、どうしてそんな話が大っぴらに囁かれているか、って方に関心があるようです。

 転校して来てからやたらに歓迎されまくりの博士ですが、五十鈴ちゃんたち以外でも特によくちょっかいを出して来る小笠原という男子がいた。
 博士の消しゴムかかなり小さくなってしまい、購買に買いに行くかどうか迷っていた時に声をかけてくれ、彼が持っていた予備の新品と、その小さくなった消しゴムとを交換してくれたそうだ。
 当然その交換はあまりにワリが合わないと博士は遠慮したのだけれど、結局押し切られて交換成立。ふざけてヘッドロックかけて来るような、スキンシップ過剰な男子なので、その後その小さくなった消しゴムの匂いをやたらに嗅いでたりなんかするのも、ふざけているだけなんだと博士は思っていた。
 けど。
 例の、五十鈴ちゃんが「近付かないで」宣言をした日。彼女はその日、半日授業をサボったので、その件でユッキーに説教されていた。結局不機嫌だったのは半日だけで、午後からはいつも通りだったらしい。で、勝手に帰ると怒るし、という無言のプレッシャーで、博士は教室に1人で残って彼女を待っていた。
 その時に、…襲われたのだ。例の小笠原に。
 組み敷かれて、何故か全身の匂いを嗅ぐように顔を押し付けられて。
 博士は何が起きているのか判らず反応出来ずにいた。
 助けに入って来たのは眠ちゃん。小笠原は慌てて飛びのき、ルールは知ってる、「不埒者」に堕ちるつもりなんかない、というような、よく判らない言葉で弁解する。
 彼は教室を出て行く。
 つっけんどんの眠ちゃんも、さすがに「大丈夫?」と気遣ってくれています。でも、男に襲われて女子に助け出されるというこのシチュエイションに博士はちょっと困り気味。
 眠ちゃんは、今日は家に帰ったら絶対外に出るな、と博士に忠告した。
 あと、この町ではあまり他人と関わらない方がいいとも。
 博士はその日、外出禁止を守った。テスト勉強で夜食が欲しくなったけれど、買いに出ることはやめて我慢した。
 その夜も、また犬の遠吠えが聞こえていた。

 で。その翌日なのだ。
 小笠原が、いきなりいなくなっていた。
 何の連絡事項もなく。
 かなめちゃんが不思議に思ってホームルームに先生に質問すると、ユッキーは特に何の感慨もない感じで「彼は引っ越した」と一言だけ。説明も何もなし。
 しかも、どういうわけか、彼の席には既に別の女子が座っている。というか、彼が使っていた机が取り払われて、場所が詰められている。彼の使っていた個人ロッカーでさえ同様なのだ。まるで、最初から彼がそこにいなかったかのような雰囲気になっている。
 クラスの誰に聞いても事情は知らないし、興味もない、といった雰囲気だった。
 (…うわ。一誠さんのことといい、これ、ただの腐女子仕様ってワケじゃなかったのか。騙されたなあ。とともにちょっと安心したなあ。日常のコメディ描写に細かい伏線散りばめるのは「ひぐらし」からの得意技だよね…そうだよなあ…。無意味じゃなかったのか、そうか。)

 その日の放課後、五十鈴ちゃんは例の脱走のせいか補習を受けさせられることになったらしい。かなめちゃんも何か用があるらしく、博士は珍しく1人で帰宅。
 で、帰路に眠ちゃんを見つけたので一緒に帰らないかと誘ってみたりする。
 この町では他人と関わらない方がいいとまた忠告を繰り返されるけど、博士は食い下がってみたりする。ただ、友達になりたいだけなんだとか。
 眠ちゃんは溜め息をつきつつ、ついて来る分には勝手だという結論になったらしい。とりあえず、横に並んで歩くことまでは出来た。話しかけても素っ気無い返事ばかりで、あんまり会話が成立している感じではなかったけど。
 旧市街と新市街の分かれ道。彼女の家は旧市街にあるので、そこでお別れ、となるはずだったけど、博士は折角のチャンスだしもう少し話したいという本音を隠して、最近は暗くなるのが早くなったし家まで送ると言い出した。
 でも……うん、拒絶されるよね。とはいえ怒っているとかではなくて。
 眠ちゃん曰く、博士は、特に1人の時は、絶対に旧市街に入ってはならないのだそうです。
 足を踏み入れただけで襲われでもするんだろうか、それほど確執が深いのかなあと博士が思っていると、眠ちゃんは、護身用に持っておくようにと何かを差し出した。
 白木の柄の短刀だ。何処か清々しい感じ。奉納刀のような雰囲気。
 それが護身用として必要ってことは、やっぱり、新市街の人間は旧市街に入ると物理的に暴力を振るわれるのかと博士は解釈したようです。でもそんなもの持っていたらこっちが捕まる(銃刀法で)、と最初は断っていたのですが、眠ちゃんは真剣。全く引こうとしない。
 仕方なく受け取る。もちろん、使う気なんてなし。
 そして、眠ちゃんの真剣さに応えるように、旧市街に足を踏み入れない件も約束を守ると誓う。
 そしたら。
 おお。初めて見た。満面の笑顔。本当に心底ホッとしたような顔だった。
 また一緒に帰ろうという博士の言葉には「変わった人ね」とだけ。否定されなかったことにとりあえず安心。
 彼女が旧市街に入るのを見送っていると、誰かに声をかけられる。う。この声は。
 やっばり。あの工事現場で会った男だ。
 櫛名田(眠ちゃん)と知り合いかと聞かれたので、クラスメイトだと答える。
 男は、これ以上あの女に近づくなと警告して来た。憎悪に満ちた目で、睨みつけながら。
 彼女に関わると、地獄に落ちることになると…。
 何も答えられずにいると、彼はそのまま旧市街へと姿を消した。

 回覧板が回って来た。八朔祭りの開催。それに使う八朔が不足しているから協力してくれという連絡だ。それをきっかけに、また父が研究成果をぺらぺら喋り始めている。
 この町にとって大切な神事であるということ。大神様に『白狼観音』を捧げる祭りであるということ。ちなみに、白狼観音とは巫女のことらしい。人身御供か…恐ろしいですな。
 ただ、今は別に本当に人身御供を捧げている訳じゃなくて、白装束に身を包んだ女性が奉納の儀式に参加するだけみたいですけれど。
 しかしなんで八朔祭りなんでしょうか。その説明をしようとしていた父の声を遮るように、お隣さん襲来。
 何故か重いリュックを背負わされ、何処に行くとも告げられないまま連れ出された。
 道すがら尋ねると、どうやら八朔祭りの特訓をするらしい。…特訓?
 ちなみに、どうして八朔祭りなのか、は彼女が説明してくれた。何でも、各人が八朔に願い事を書いて、それを白狼観音に託すのだそうだ。で、白狼観音はそれを持って大神様のいる「神域」と呼ばれる聖域に向かう。彼女が、神様に願いを届ける使いになってくれるという趣向らしい。
 でも、自分の願いを書けばいいってわけじゃないみたい。願いの書かれた八朔は、村の坂道や階段からゴロゴロと転がされる。それを拾うと、拾った人が、そこに書かれた願い事の恩恵にあずかることになるのだとか。だから、たくさん拾えるよう特訓が必要なんだそうです(五十鈴ちゃんとしては)。
 ちなみに五十鈴ちゃんはマナちゃんも誘ったのですが、妹は兄のデェトの邪魔をしないため、勉強を口実にパスした。
 かなめちゃんと待ち合わせていたらしいのですが、その約束は10時。で、今はもう10時半。博士は最初から時間を聞かされていないので、五十鈴ちゃんのせいな訳です。寝過ごしちゃったらしい。かなめちゃんは怒らせると怖いらしく、焦りまくっている五十鈴ちゃん。
 彼女は近道を提案する。自分で入るなと言っていたのに、旧市街を抜けるルートで。
 眠ちゃんの警告もあるし、少し迷ったけれど、かなめちゃんを待たせるのも悪いし、思い切って旧市街へ。
 身軽な五十鈴ちゃんはあっと言う間に走って行ってしまう。大荷物を抱えている博士はとても追いつけなくて、ここを真っ直ぐ行くだけだからという五十鈴ちゃんの言葉を信じて、ついて行くのは諦めて歩き出す。
 途中、お婆さんに声をかけられる。言われて、背中の大荷物が八朔であったことに博士は初めて気付いた。お婆さんは匂いで判ったらしい。
 新市街の方から来たと判っていても普通に話してくれる。八朔祭りの練習なら、コツを教えてあげるよーなんて、気さくに。
 今まで散々脅かされ、確執があるから危険と思い込んでいたので、博士は拍子抜けする。
 それどころか、どんどん人が集まって来て、案内してあげようか、とか、お茶でも飲んで行ったら、とか、物凄い親切にされまくる。
 博士は逆にそれが怖くなり、急いでいるからとその場を立ち去る。
 ----ようやく神社に到着。
 かなめちゃんに笑顔で怒られつつ、ところで特訓って何するのさ、と聞いてみる。
 毎年、変なマシンを開発して来る人や、野球のキャッチャーだけを集めてチームを組んで来る人とかも来て、凄いことになっているらしい…だから、まずは慣れることが必要、ということだ。
 なるほど、八朔祭り初体験の2人(かなめと博士)だからこそ、なのかもね。
 この手のことは別に興味がない博士にとっては、正直どうでもいいイベントにしか思えなかった。女の子はこういうの好きだし、プレゼントするのもいいんじゃない? なんてかなめちゃんに言われて、思い浮かんだのは彼女の顔だった。眠ちゃん。
 かなめちゃん的には、そのブレゼントの相手はマナちゃんが想定だったらしい。確かに、彼女ではこの手の祭りに参加はどうしても無理だろう。でも、本当は参加したいかも知れない。博士は、妹へのお土産を持ち帰るために参加することにしたようだ。

 そして当日。かなり異様な熱気に包まれている境内。
 ちなみに博士は眠ちゃんを誘ったらしいが、用事があるとかで断られたようだ。
 五十鈴ちゃんが絶好のポジションを確保してくれたので、気合を入れて臨んだ。
 ……が、結果は惨敗だったらしい。1個しか拾えなかった。ちなみに五十鈴は鞄いっぱいに詰め込む大漁ぶり。さすが地元っ子。
 博士は当初の予定通り、その1個をマナにあげようとするが、たった1個の戦果を奪うなんて情けなくて涙が出る、とか言って受け取ろうとしなかった。その代わり、五十鈴ちゃんとかなめちゃんからいくつかお裾分けしてもらったようだ。
 いよいよ、書かれた願い事を確かめることにする。
 あ、八朔は1つ1つ和紙に包まれているのね。で、願い事はその和紙の方に書かれているのか。じゃ欲しい願い事を確かめて拾うって訳には行かないのか。
 女子チームは次々に開けている。バイオリンが欲しいとか、意中の彼氏を独占とか、色んな願いが出て来る。
 博士のたった1つの八朔に書かれていた願いは。……「私を殺して下さい」。
 なんてまた。随分な願いを引き当てたものですね……。
 夜になり、町の通りを静かに練り歩く神輿がある。担ぎ手も全員白装束。神輿も和紙に包まれていて中は見えないが、白狼観音を神域に送る神事なのでしょう。沿道の見物客は全員が黙って祈りを捧げている。さっきまでの熱気が嘘のように静かな祭りだった。
 その行列も過ぎて、祭りは終了。帰ろうとしていた時、人混みで眠ちゃんの姿を見かけた博士は、五十鈴ちゃんにマナちゃんを頼んで1人で残ることに。もちろん、眠ちゃんのことなんて一言も言わないけれど。

 眠ちゃんを追いかけて路地に入り込むが、完全に見失ってしまったらしい。それでも諦め切れずうろうろしていると、何やら鈴の音が聞こえて来た。
 誘われるようについて行くと…これは例の工事現場?
 そこで、異様な集団を見つける。
 フードつきの黒衣。狼を模した仮面。5〜6人が、手に手に武器になりそうな刃物を持ち、博士のクラスメイト(名前は思い出せない)の女の子2人を囲んでいた。
 博士は隠れて物陰から見ているだけで何も出来ないでいると、意外なことが起こる。その、囲まれている女子たちの方が、獣のような唸り声を上げ、四つんばいの姿勢から、黒衣の集団に襲い掛かったのだ。
 また鈴の音がする。見ると、他の人よりも一回り小柄な黒装束が現れた。手にしているのは、他とは比べ物にならない巨大な大鎌。その様は、まるで死神。
 獣化したクラスメイトは、その死神をリーダーと見て襲いかかる。死神は大鎌でその攻撃をかわしている。慣れた様子だった。
 そして、戦いは決着する。1人のクラスメイトは巨大な大鎌で刺された……。
 博士は怖くなってその場を逃げ出した。もう1人がどうなるかちらっと考えたけど、見殺しにすることになるけど、それでも、怖かったのだ。
 けれど。逃げ出した博士の後を、そのもう1人が追いかけて来ていた。いきなり背中から抱きつかれる。最初は、襲われて友達を殺されたもう1人が博士に助けを求めて来たのかと思ったけど----違った。彼女は、人間の姿をしてはいるけど、まさに獣のように、博士の喉笛に食らいつこうとしていたのだ。
 咄嗟に反撃しようとして博士は、身につけていたものから武器になりそうなものを探し、そして、夢中でそれを抜いた。
 そう。眠ちゃんに渡された短刀。勢いで鞘が外れたその刃が、クラスメイトの彼女の胸に……。
 彼女は倒れてしまう。博士は、たとえ正当防衛とはいえ、人を殺してしまったことになる……。

 朝。新聞を見てもテレビを見ても、昨夜の事件は何処にも報道されていない。確かに、人が死んだはずなのに…。
 学校に行っても同じだった。小笠原の時と同じだ。2人のクラスメイトの居場所は、なかったことになっていて。一様にみんなは言うのだ。引っ越したのだと。
 放課後、同じ非地元民であるかなめちゃんが、博士に声をかけてくれた。小笠原、そして今日の2人。こんな風に、忽然と「消える」ような引越しが立て続けに起こるということは不自然ではないかと。
 博士は同じ疑問を共有出来る相手が見つかってホッとする。そして、祭りの夜の体験を全て彼女に打ち明ける。
 かなめちゃんは、博士が転校して来る前にも、同じようなことが起きていたと話してくれる。突然クラスメイトが消えて。引っ越したとだけしか説明されなくて。当時転校して来たばかりだったかなめちゃんは不思議に思うことはなかったのだそうだ。
 2人は、何か不穏なものを感じている。この町に。そして、このことは、五十鈴ちゃんにも秘密、2人だけの秘密にしておこうと約束する。

 博士は、自分の犯した「殺人現場」に足を向ける。
 けれど、やっぱりその痕跡は何処にも残っていなかった。綺麗さっぱり消えている。
 最初の現場である工事現場らしき場所にも行ってみるが、やっぱり痕跡はない。
 それでも、うるさく鴉が鳴く隙間から、微かな血のような匂いを感じた博士は、その匂いを辿るように雑居ビルに足を向ける。
 そこにあったのは、餌に群がる鴉の群れだった。その餌は、バラバラにされ、何かの呪式の紋様のように組み上げられている。恐らくは、元々、例のクラスメイトだったのだろう、赤黒い物体だった。
 殺された遺体を鴉が突いたというだけでは説明のつかない、人為的な形をしていた。

 博士は夢中でそこから逃げ出して、警察に通報しようとする。しかし、運悪く、最初に掴んだ公衆電話は不通のようだった。
 いつの間にか旧市街に駆け込んでいたことに気付き、眠ちゃんの言葉を思い出すけれど、今は緊急事態。電話がダメならと、手近な喫茶店に駆け込んで通報を依頼しようとするが、店員は信じてくれない。
 それどころか、妙に親切にコーヒーを勧めて来たりする。
 そして、…あの時の小笠原と同じだ。いい匂いがすると言って、近付いて来る。
 博士は逃げ出す。が、逃げても逃げても、通りかかる通行人が皆、にこにこと笑顔を向けて、----近付いて来る。
 そこにあるのは好意だけなのに、恐ろしい。博士には、そんな人たちの「好意」が、食欲----獲物に向ける好意のようなものだと感じるようになる。
 彼らは一様に言う。仲間になろうと。『神堕人(おちびと)』がどうとか。
 ふと見ると、同じように異様な集団に囲まれてぐったりしている人影が目に入る。
 博士はじわじわと追いつめられて行く。
 その時、あの鈴の音が。異様な集団はその音に一瞬気を取られた。その隙に、何とか博士は脱出した。
 ようやく新市街に戻って来た。けど。
 そこでまた、何者かに襲われる。今度は銃で。
 抵抗できないまま、博士は崩れ落ちる。

 次に気付いた時、博士は全身を拘束されベッドで寝かされていた。
 周りはあの狼仮面の黒装束に取り囲まれている。
 ぼんやりした意識の中で話を聞いていると、博士はこの町の人々にとってあまりに危険な「毒」であるらしい。博士自身に罪はないと言う人もいれば、けれどこのまま放置は出来ないと言う人もいる。博士のせいで子供が死に追いやられたと泣き出す人もいる。
 自分がどんな悪いことをしたのか、博士は理解出来ない。
 1人が、ひたすら博士に謝り続けながら何かの注射を博士に打った。
 意識を失うまでの間も、周りはひたすら謝り続けている。博士が悪いわけではないけど、仕方がないことだと……。

 ……なるほど。ふむ。そこで新編解放ですか。
 え。ってか、引き続きそのまま入っちゃうのか、ごめん、次行く前にちょっと選択肢を変えて試してみます。


 最初はこれ。
→《旧市街を案内してもらう》
 やっぱり無理か。困っている五十鈴ちゃんを見かねてかなめちゃんが予定通り新市街へ行こうと言い出して終了。

 次はここ。
→《気持ちの悪い話だな…》
 …まあ、ここはあんまり話の流れ的に変わらないだろうなとは思ってたけど、やっぱり変わらなかったか。

 お。選択肢増えてるし。やっぱそーゆーのありですかそうですか。
 小笠原が消えた翌日、最初は違和感を訴えたのはかなめちゃんでしたが、博士が言うことも可能になっていますね。ふむ。
→《違和感を告げる》
 発言してみたよ。
 う。華麗にスルーされた。そうですか。変わりませんか。
 どっちにしても死ぬ運命か。なるほど。じゃ心置きなく次行こう、次。


五色塚編

 最初はほぼ共通。
 眠ちゃんと初めて言葉を交わした後に新セクションが来ましたね。町を案内される前に、自分で選ぶ選択肢が増えてる。そのまま案内されるか、マナを迎えに行くと言って断るか。
 ふむ。じゃ最初だし。
→《それじゃ、お願いしようかな》
 …うん、一緒か。なるほど。ただし旧市街に行きたいという選択肢は潰されるのね。

 でバーベキュー。
 うむ。腐女子度が上がり過ぎですよ一誠さん。狙わないでくださいよ博士を。五十鈴からも狼からも守ってあげるとか言うなよ(苦笑)。ただまあ、これは、うん、無意味にこうしているんじゃないんだということは理解したよ。
 てゆーか何その選択肢!(笑) いや、えーと、
→《それだけは、ご遠慮させてもらいます》
 てことで。…選ばせるなそんなこと。可哀想な博士くん。

 お。物語のタイトルが書いてある所が変わった。

五色塚編 狼面宿儺の章 (1)

 河原に到着したら、今度は薪拾い担当になりました。しかも一誠さんとペアで。博士は特に疑問も感じずそのまま一緒に拾いに行く。
 汗だくの博士にハンドタオルを貸してくれる。洗って返すと言う博士に、そのままの方が五十鈴は喜ぶとか笑っている一誠さん。…怖いっすねー(苦笑)。
 で次は釣りなんだ。
 相変わらず手取り足取り教えてくれようとしてやたらと密着したがる兄妹に翻弄されまくる博士。っていうかやめてホントもう。そういうもんだって判ってても腐女子度高過ぎるってばおにーさん。
 最後には2人の取り合いに巻き込まれて川に落下するのは同じか。
 焚き火で服を乾かして、バーベキュー食べて、平和な歓迎会。
 帰りの車中でうとうとしちゃうのは同じだけど、博士くん、ちょっぴり警戒心が芽生えたようで、一誠さんの視線が何だか気になっちゃったらしい…睡魔には負けちゃったようですが。

 さて学校。
 博士は、基本的にはこの町の人はみんないい人だと思っているんだけれど、最近不安に思っていることがある。
 誰かにつけられているような気がするのだ。特に夜。
 博士は、誰かに恨みを買うような覚えはない。ないけれど、1つだけ思い当たってしまったのだ。五十鈴ちゃんだ。
 彼女は学校では可愛い子だ。マドンナ的存在。そんな彼女を独り占めしている男に、恨みを抱く人がいてもおかしくないんじゃないかと思ったわけだ。別に博士側にはそんな意識はないとしても、周りから見ればベッタリに見えてしまうだろうし。
 そんなことを考えていたら、先生に怒られてしまいました。で、社会科資料室から地図を取って来いと言われる。でも転校生だし場所が判らないと言うと、クラス委員に案内してもらうよう言われた。
 というわけで、眠ちゃんと2人で廊下を歩くことに。
 なんでぼーっとしていたのかと責められてしまったので、白状する。気のせいとか一蹴されるものと覚悟していたのに、思いの他、眠ちゃんは真面目に話を聞いてくれ、暗くならないうちに家に帰るなど、それなりの自衛をするべきだとアドバイスまでくれる。信じない、のではなく、信じた上で、話をしてくれる。博士は嬉しかったようです。言い方は相変わらずつっけんどんでしたけどね。
 その帰り道、博士はやたらに大人に声をかけられたそうです。子供は早く帰れ、というようなことを。田舎ってそんなもんなのかなと博士は思ったようですが。

 来てしまいました。博士はとうとう、謎の襲撃者に襲われる。どうしても外せない用があって遅くなってしまった途端に。
 覆面をつけた男は、博士を地面に押し倒して組み敷いて来る。どうもお金目的というわけでもなさそうな…まさに貞操の危機を感じたその時、助けが入ってくれた。
 お。この男。この話では味方として登場するとは。例の工事現場で会った男だ。
 賢木儁一郎(しょういちろう)、という名前らしい。地質の調査をしている大学院生だとか。
 一体どうしてあんな目に遭ったのかと問われて、五十鈴ちゃん絡みで嫉妬されているかも知れない話をしてしまったわけですが、その線はないだろうと否定されました。いやまあ、押し倒しているように見えたしねえ…。どう見ても目的は博士自身に見えた。
 家の近くまで送ってくれた。感謝して別れる。
 父とマナに見つかって理由を聞かれたけれど、言えるはずもなく、取っ組み合いの喧嘩をした、などと誤魔化した。
 部屋に戻ってから、そう言えば賢木さんは警察に通報しようとは言わなかったなと思い当たる。でもしろと言われても辛いことは確かで。その辺、気を遣ってくれたのだと思うことにする。
 しかし。…だよね。博士はふと、バーベキューの時の一誠さんの態度を思い出してしまうわけで。…まさかねえ。

 翌朝土曜日。珍しく五十鈴ちゃんが元気ない。もちろんヒロくんも元気ないですけれど。
 ヒロくんの方は、昨夜ちょっと変なやつに絡まれた、とだけ事情を説明したが、五十鈴ちゃんはそれを聞いて更に落ち込んでしまう。
 (……うーん。やっぱりか。そういうことか。)
 で、その暗い雰囲気を吹き飛ばすように、五十鈴ちゃんは明日デートしようと誘って来る。超空元気。
 とりあえず、あの男の目的が五十鈴ちゃんを挟んだ嫉妬じゃないんなら、五十鈴ちゃんに迷惑かかる訳じゃないら、それはいいことだ、とか納得しようとしてるけど。
 そんな時に、来たか小笠原くん。明日、一緒に出かけようと言って来る。先約があると言っても、キャンセルしろと何だか強引。博士が困っていると、眠ちゃんが小笠原を一睨みしてくれたようで、彼は離れて行く。博士は、眠ちゃんに用があるフリをして廊下に、眠ちゃんを連れ出す。
 お礼を言ってから、忠告を守らなかったために変な人に絡まれた話をする。
 眠ちゃんも、小笠原くんに狙われているようだと言ってる。まあ確かに、何かそんな感じに見えたかも知れない。眠ちゃんは、博士が断ったのはそういう空気を察したからだと思ったらしいのだが、博士はただ先約があっただけ。でも、付き合い方考えた方がいいのかなーとかふざけ半分に言ったら、そうしたいならそうしたらいい、と眠ちゃんは真面目に受けてくれたりする。
 うーん。

 で、翌日、人生初デート。
 服や髪型にマナちゃんからのダメ出し食らって着替えたりしてから、待ち合わせ場所に。
 五十鈴ちゃんにとって、デートとは密会のことであるらしく、知り合いに会わないようにこそこそ歩くのが楽しいらしい。デートは密会じゃないんだけどなーと思いつつ付き合ってる博士。
 映画を見ることになり、チケットを2人分買って来る。父は、五十鈴ちゃんと出かけると話したらお小遣いを弾んでくれたそうです。
 しかし。チケットを手に戻ったら、沈んだ顔の五十鈴ちゃんがいて、急用が出来たから帰ると言い出した…。えええー。
→《しょうがないなあ》
 (キレる選択肢もあるんだが、こっちを。キレるとどうなるんだろう。後でやってみます。)
 1人分のチケット代は払い戻しの交渉をすることにして、折角だから博士は見て行くことにする。
 映画館に入り直そうとした時、先日、「子供は早く帰れ」と忠告して来た中年男性の1人が何故か立っているのを目撃する。こっちを気にしないようにしているんだけど、それがわざとそうしているように見えて。まるで監視されているようだと、気になる博士。

 映画が終わってぶらぶらと町を歩いていると、公園でベンチに座っている賢木発見。足元に子犬がじゃれついてる。
 恩人に礼を言う。雑談を振ってみても、この人も素っ気無い系ですね。あまり会話が続かない。
 でも、この人は現場を見ている訳だし、博士は相談に乗ってもらうことにしたようだ。
 事件の前から感じていた違和感。見張られているような気がすること。
 話を聞いた賢木さんは、事件以外の監視だの尾行だのは全て博士の被害妄想って可能性もあるとは言いつつ、ある話を聞かせてくれると言う。誰にも言わないという約束で。知らない方が幸せかも知れないことではあるけれど。
 博士が了承すると、彼は自分が4年前にここに来た経緯から話し始めた。
 ----彼の知り合いは、4年前、たまたまこの地を訪れた。その時に、何者かによって殺されてしまったのだそうだ。賢木さんは、その遺体も見ていた。
 でも、警察はそれを殺人事件としては捜査しなかった。ただの行方不明として、事件そのものが隠蔽されてしまった。
 賢木さんは、知り合いを殺した謎の集団について調べるためにこの町に来ていたのだ。
 もしかして、博士を狙っているのも、同じ集団かも知れない。そう彼は話した。もちろん、その目的は全く不明だが。
 2人は連絡先を交換して別れる。
 博士はその夜、不安な夜を過ごした。帰り際に五十鈴の家に寄ったのだが、家中がまるでお通夜のようにどんよりしていたそうだ。でも、五十鈴ちゃんはその理由を決して話そうとはしなかった。

 翌朝。いつも迎えに来る五十鈴ちゃんが来ない。心配で家に行ってみても、今朝は一緒に登校という気分ではなさそうだった。
 仕方なく1人で学校に向かうと、途中で眠ちゃんに会う。彼女は、足を捻挫でもしたのか、引き摺って歩いていた。本人は、階段で躓いた、と言っている。
 教室に入ると、いつものように親切なクラスメイトに迎えられる。それはいいんだけど、五十鈴ちゃんがまだ来ない。
 予鈴の後、開始ギリギリに五十鈴ちゃんはやっと登校した。……のはいいけど、何故か、彼女が教室に入って来た途端、クラスメイトたちは一様に口を噤んで、重苦しい雰囲気に包まれる。
 なんだこれは。かなめちゃんも、異様だと感じているようです。
 うーん。
 …そして昼休み。
 博士は、屋上に眠ちゃんを呼び出し、五十鈴ちゃんのこと、見張られている気がすること、自分を監視するかのような中年男性のこと、そして、名は明かさないまでも、知り合いから聞いた「謎の集団」のこと、などを、眠ちゃんに打ち明ける。
 その上で。
→《櫛名田さんも狙われてるの?》
 その怪我のことが気になるから聞いてみたのだ。
 眠ちゃんはあくまで階段で怪我をしただけと主張。狙われているような感覚もないそうです。
 そして、自分の身は自分で守れ、とまた忠告して来る。
 収穫ゼロってやつですね。

 放課後。休み時間のたびに逃げるようにいなくなってしまう五十鈴ちゃんと、結局まともに話も出来なかったのだけれど、かなめちゃんは逃げる五十鈴ちゃんの確保に成功したようです。----家の鍵を奪って(笑)。で、何か甘いものでも食べて気晴らしをさせてあげようということで、博士も一緒に来いと。ふむ。そうですか。
 かなめちやんは、今朝の教室の雰囲気をやっぱり気にしていて。それは、もしかして五十鈴ちゃんがクラスメイトと何か揉め事を起こしたのではないか、という話をする。なるほど。
 まあとりあえず。
 商店街の喫茶店で、パフェやらあんみつやらをオーダーして楽しむ。少しずつだけど、五十鈴ちゃんも笑顔を取り戻していた。そこへ、店員さんが、八朔祭りのサービス品として、注文していないのに八朔ゼリーを持って来てくれた。五十鈴ちゃんは八朔好きだから喜ぶかと思いきや、それを見て何故か、また落ち込みモードに逆戻りしてしまう。
 困り切ってふと外を見ると。
 うわ、またいた。映画館の前にもいた、あの中年男性。まるで監視しているような。もちろん、特にこっちを気にしている様子はないのだけれど。
 そして更に、その男の後ろで、男を見張るように立っている人がいる。こっちは、あからさまに中年男性を監視してる。----賢木さんだ。
 賢木さんが監視しているということは、あの男性は「謎の集団」の関係者なのか?
 博士は、かなめちゃんたちとの会合をお開きにして、五十鈴ちゃんと一緒に団地へ帰る。
 その時、団地の駐車場に、一誠さんの車がないことに気付いた。旅行にでも出てるのか、と聞いたら、帰って来た答えは「引っ越した」。
 それで落ち込んでいたのか、と納得はしたものの。それだけでは説明がつかない違和感。
 五十鈴ちゃんは、ヒロくんとは離れたくない、と涙声で抱きついて来た。

 家に帰ってから、賢木さんと連絡を取り、彼がつけていた男が博士の監視者であるということは伝えたそうだ。誰かに話すことで少しだけ不安が和らいだらしい。
 翌朝、五十鈴ちゃんは少しずつ元気を取り戻していた。それも安心材料だった。
 でも。……来ましたね、小笠原がいなくなってる。
 クラスメイトは半分くらいは既に知っていたようであまり目立った反応はなかったが、半分くらいはそりゃ騒ぎになった。そんな前兆、全くなかったのに。
 博士ももちろん後者。しかも、一誠さんのことと言い、何故か自分に迫った男だけが次々と引っ越すってどういうことなんだろうと。
 で、放課後。また事件が起きた。今度は、五十鈴ちゃん。
 改めて、博士に告白して来たのだ。ふざけた「大好き」ではなく、彼氏彼女になりたいのだと。
 そして…ほっぺたにキスされた。逃げるように立ち去る五十鈴ちゃん。
 てっきり唇に来ると思っていた博士としてはちょっと拍子抜けだったようですが。
 ……ええとそれよりもまず。
 公衆電話で賢木さんに電話。一誠さんと小笠原の立て続けの引越しの件を話す。彼にとってそれは興味深い話だったようで、かなりいろいろ突っ込んで質問された。

 家に帰ると、思い出すのは五十鈴ちゃんのこと。にやけっ放しの兄を気持ち悪がる妹がそこにいたりして。あはは。

 朝。いつものように迎えに来ない五十鈴を心配して家に行くと、母親が出て来て、五十鈴は具合が悪いから休ませるのだそうだ。
 放課後、心配したかなめちゃんがお見舞いに行くというので、博士もついて行く。商店街で果物カゴを物色すると、名産地だけあって八朔オンリーの果物カゴなんてのがあった。値段も手ごろ。それを買うと、五十鈴ちゃんの家に。
 でも呼び鈴押しても反応なし。
 帰って来るまで、隣の博士の家でテスト勉強でもしていることにした。
 そりゃまあ、家に女子上げたら興味津々になるよなあ、父と妹が。二股だーとか言われてるし。
 しばらく勉強して、夕方になってまた五十鈴ちゃんの家に行ってみるけど、やっぱり反応なし。仕方ないので、八朔に手紙を添えて、本日は解散ということになった。

 翌日、お休みの日。マナが急須を割ってしまったため、2人で商店街に出て来た。
 買い物をした後、ぶらぶら散歩していると、賢木さんが女性と話しているのに出会った。その女性は、以前、街角でバイオリンを弾いているのを見たことがあるそうだ。
 しかしなんか雰囲気は険悪。マナは、別れ話かも知れないと言っている。博士もそれに同調して、その場からそっと離れることにする。
 帰り際に五十鈴ちゃんの家を見るが、やっぱり人気がない。ただ、八朔はなくなっているので、人がいないわけではなさそうなんだけど。

 翌朝、テストの日なのに、五十鈴ちゃんが来ない。しかも何故かかなめちゃんまで来ない。
 でも、登校したら机の中に手紙が。昼休みに体育器具室に来て欲しいと、五十鈴ちゃんからだ。
 約束通り器具室に向かうと、五十鈴ちゃんは……あの時の襲撃者のように、いきなり博士を押し倒して来る。一瞬、恐怖に陥った博士だけど、五十鈴ちゃんが、今度は唇にキスして来たので、それ以上のことは出来ずに、されるままになっていた。
 何度か彼女はキスして来た。そしてやがて……泣き出した。
 どうしたんだろうと思っていた博士の前から、五十鈴ちゃんは突然立ち去った。サヨナラ、と言い残して。

 気になり過ぎてじっとしていられない博士。あてどなく町をフラフラしている。
 ある路地で、賢木さんにとっ捕まる。
 理由もなく夜にウロつくようなことはしないだろうから理由を話してみろと言われて、ここ数日おかしかった五十鈴ちゃんのこと、告白されてキスされて直後に「サヨナラ」と言われたことも、全て話した。
 賢木さんは、彼女と関係があるかどうか判らないが、今夜例の集団に何か動きがありそうで調べている最中と言った。本当は博士を送った方がいいと思っているようだが。
 そして。もし危険を覚悟するなら一緒に来るかと聞いて来た。博士は即答。一緒に行くことに。
 …で。
 賢木さんと2人で、例の黒衣集団と死神の「殺人」現場を目撃してしまう。
 ちらりと見えた「被害者」は同じ学校の制服だった。
 2人は現場から離れて逃げ出す。博士は通報すべきだと賢木さんに訴えるが、賢木さんは、そんなことをしたら自分達が殺されると一蹴。
 それでも博士は引かず、公衆電話に飛びついて通報しようとする。賢木さんは行ってしまった…。
 博士は電話で状況を説明しようとするが、うまく行かない。そして。
 話の途中で黒衣集団に見つかってしまい、襲われる。
 博士が死を覚悟した時。
 賢木さんが戻って来た。
 ナイフを手に応戦してくれるのだけれど、その間にも1人の黒装束に引き摺られ連れて行かれる博士。
 賢木さんは、2人を倒した所で背後から刺され、倒れてしまう。
 そして博士は捕まり…。さっきの殺人現場にまで連れて来られて、殺されてしまう。

 うはは。あれですね、左上に出るセクション名が「解体」な辺りで既に予想出来るエンディングだなあ。そうか。うーん、やっぱり餌なんですね博士くん。


 さて、「五色塚編 狼面宿儺の章」に切り替わるのがあそこということは、それ以前の分岐によって物語が変化するのでしょうね。では、まずはこの章で選択肢をいろいろ変えてみましょうか。

 人生初デートの選択肢は同じにしておいて、
→《しょうがないなあ》
 眠ちゃんに怪我のことを聞く選択肢をこっちにしてみよう。
→《僕を付け狙うヤツと関係あるのかな?》
 選択肢見た時から思ってはいましたが、ひでーなこれ。選ぶけどさ。
 考え過ぎだ、で終わり。そーですか…。

 …以下同文ですかそーですか…。うーん。なんか意味ありげだと思ったけど意味なかったのねこの選択肢。


 じゃ次は五十鈴ちゃんにキレてみますよ、ええ。
→《ふざけないでよ》
 あはは。怒るってことはボクと一緒にいたかったってこと? とか喜ばれてしまうのか。そうか。
→《櫛名田さんも狙われてるの?》
 …む。解体エンドか。


 念の為…。
→《ふざけないでよ》
→《僕を付け狙うヤツと関係あるのかな?》
 はい、変化なし。よし。気が済んだ。
 で、やっとアクトペディアの意味が判って来ました。
 多分、分岐点の先にある錠ですね。ルート自体がロックされているのかな。何処か別のエンドやらないとこれ以上は変わらないと見た。
 そして、他のフラグ(エンディング)で、今の時点で辿れるものがあるみたいですし、そっち行ってみましょう。

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