サラミ

かみしめると手作りのうまさがにじみでます
ビールのお供に ピザにも使えます
軽い燻製と肉とブランデーの作り出す、市販品にはない深い味わい


この製品にはどうしても挽肉器が必要です。市販の挽肉は挽いてからの時間が長く、細菌数も増えているため使いたくありません。塊の肉では表面に細菌が付着・増殖しますが内部は無菌とはいえませんが微量の細菌しか棲息していません。あのO−157も肉の表面を殺菌すれば安全とされています。ぜひ新鮮な肉を、使うときに挽きましょう。
完成まで2ケ月ほどかかりますが、乾燥が浅い軟らかいものも美味しいものです。

下記の調味料処方で守るのは肉と塩の量です。後は自由に考え、ニンニク、パプリカ、などを加えて変化を楽しんでください。
加える酒はブランデーまたはラム酒を使いますが、ブランデーの方がマイルドに仕上がります。
使うのは敬愛するニッカ 単式蒸留葡萄ブランデー Alambic

ニッカ ブランデー アランビック

サラミ肉を挽く

挽肉
・豚もも肉 4Kg ・豚バラ肉 3Kg ・牛もも肉 2Kg
・亜硝酸ナトリウム0.3%含天然塩 198g ・砂糖35g ・黒胡椒荒挽 40g ・マスタード(粒)60g・ナツメッグ 7ケ(摺りおろす)
・肉は冷えた状態で手早く挽肉にする。
・バラ肉は7.9mm以上の大きさのプレートで挽き、挽いた後冷凍庫に30分ぐらい入れておく。
・豚と牛のもも肉は4.8mmのプレートで挽きます。

サラミ 調味

調味
・調味料をあらかじめ混和しておく。
・バラ肉を除いて肉を混合しながら練り込むように調味料を加えていく。そのうちプリプリとして混和が難しくなるほど硬くなります。
・ブランデー(またはラム酒)300mlを徐々に加えながら引き続き混合し、すこし硬さを戻します。
・最後に冷凍してあった豚バラを入れてサックリと混ぜます。

サラミを充填器で詰める

詰め込み
ケーシング(20m)を30cmに切って片方を凧糸で結ぶ。水に漬けて置き使うときに水を切る。
充填器にケーシングをセットして空気が入らないように注意しながら詰めます。
・表面の空気は針で刺してサラミにゆっくりと圧力を掛けて抜きます。
・上記の肉の量で35本が出来ます。

サラミ燻煙

燻煙
・このあと一週間乾燥し、縦に1/4に切った燻剤で8日間煙を掛けます。
・この時期、生ハム・冷ベーコン・サラミ・鹿肉と忙しい日が続きます。

サラミ乾燥2ケ月 乾燥・熟成中
・燻煙後約2ケ月。
・カチカチに硬くなりますが切ると不思議な柔らかさがあります。
サラミを切る クローズアップ
・そのまま、または半分に切って真空パックし、食べるときに薄く切ります。
・薄く切って少したつと、うっすらと脂肪が溶けだします。
・この美しい色については「発色剤・静菌剤の実際」を参照。
市販のサラミを観察すると、脂肪の分散に特徴があります。私のようにバラ肉を、大きなサイズとは言え挽いてしまえば市販品のようにはなりません。市販品はおそらく豚の背脂をカットして使っているのではないかと想像します。背脂を凍結し、スライサーなどで薄く切り、後は細切りすれば出来るのではいかと考えています。

サラミは大手の食肉加工業者が作る脂ギトギトのものも美味しいのですが、時にはヨーロッパタイプの白くカビのついたものも試してみる価値があります。ただし牛肉を多く配合したものの中には足の裏のような臭いにビックリするものがあります。
ちょっとスマートすぎる味ですが発酵臭がさわやかな逸品として函館カール・レイモンのサラミもおすすめです。燻煙は掛けていませんが。