大口径への道  その1
あくまで、妄想の世界ですが...

  公開:2015年11月25日〜
更新:2016年8月11日 *
振動対策 を追加しました。

  口径13cmと45cmの世界。銀河を見るとなると、まるで違う。そして60cmを超えると、また45cmとは世界が違うのだ。私の場合、18インチ、46cmが運用上限界だ。しかし、死ぬ前までに、やっておきたいなあ。大口径で、全ての天体を見直したい。そして、今度はゆっくり空と対話したい。しかし、その道はあるのだろうか? 実現できるかどうかは別として、いろいろ考えるのは楽しいので、ここ2年ほど考えていた事を記載してみた。ただし、非現実路線より、現実路線の方がワクワクするので(いろいろと、制限があった方が燃える)、その線での話だけど... (2015年11月記)。
 

個人天文台

 誰しもが憧れるもの。しかし、仮に横浜の自宅に作れたとしても楽しめるのは惑星中心になってしまうし、大口径に行く意味が無い。結局、物置になってしまった例をたくさん知っている。やはり空の良いところでないと。という訳で、実は何年も前から探している。幸いなのは、できるだけ僻地で人のいない所がいいので、土地の値段自体は安いことだ。しかし、この手は30坪程度では売ってくれないので、借りる事になる?


県立ぐんま天文台には、理想的なスライディング・ルーフがある。

 個人天文台の良いところは、いちいち望遠鏡を設置しなくて良いことだ。大口径になればなるほど、この面倒な作業から開放されるのは、ありがたい。また、もし電車等が利用できるなら、ちょっと今晩3時間だけでも見に行こう、そして翌朝、そこから勤務先に向かう、なんて芸当だってできる。いつも遠征している天城高原には別荘地があるが、なかなか見晴らしの良い所がない。驚いたのは、価格に10倍もの開きがある事だ。かつては人気のあった所だけど、相続後、管理費がかかって敵わない、という訳で、二束三文でいいから、さっさと売り払ってしまいたい、という方もいるらしい。

 欠点は、場所が固定されてしまう事だ。急にそこが明るくなる事だってあるし、見晴らしがずっと確保される保証も無い。また、他が晴れていても、そこに遠征ができない。現況を顧みると、やっぱり晴れる所に遠征、が現実的かな。 できれば、オーストラリアかハワイ島に作れたら理想だけど....
 

大口径望遠鏡

 で、いったい望遠鏡はどれを選択するのか? アメリカにはクレーン車で1m級の望遠用で遠征、などという人もいるようだし、トラックに大口径をそのまま積み込んで、観望地ではリフトで下ろして観望、などというのも考えれるが、そもそも、そんな車の置き場が無い。仮に置き場があったとしても、夏場の庫内の温度を考えたら、無理。温度順応の時間も、ばかにならない。

 大口径ドブソニアン、というと、そびえ立つ脚立が思い浮かぶ。あんな高い所に登って、ちょっとなあ、と敬遠してしまう。しかし、視点2.5mの位置というと、2.5mの高さまで登るのではなく、脚立に1m上ればいいだけなのである。そびえ立つ脚立の上部分は、そこに登るためではなく、体を支えるためのものだ、と気づいた。とすると、大口径ドブも、意外と現実的だ。


やおきさんの26"(66cm) f3.3(左)とWebster Telescope 28"(71cm) f3.3-C28(右。同社のsiteより引用)。

 今は、f 値が3台の大口径のものも多数出ている。パラコア2の性能が傑出していて、TeleVue によると、F/3のニュートン鏡筒にこれを使うと、パラコアを使わないF/12のコマ収差に匹敵するという。やおきさんのSrarStructure は66cmでf/3.3。何と軽自動車で運搬。ミラーはLookwood との事。像も素晴らしい。Webster Telescope には32”までの望遠鏡がラインアップされていて、大口径ミラーはKennedy Optics 製。Webster Telescope のsiteには、Obsession Classic をベースに改良した、と良い事が沢山書いていてあるが、実際に運用されているsite、報告が見当たらない。同社にいろいろ聞いてみたら、2015年10月頭の時点で3台日本に入っているとの事。ただ、siteに掲載されている女性がらみの写真にどん引き。これを見てしまうと、大丈夫か?と心配になってしまう。

 ただ、同社には、月専用の大口径ドブがあって、なかなか興味深い。現在愛用しているObsession 18"UC は、ヤスさんの18”のドブに感嘆し、同じOMI 社のミラーにしよう、と安心して注文した経緯があった。しかし、f の小さいミラーを作るのは至難の業。見せてもらったミラーが良くても、同じクオリティで仕上がる保証は無く、オーダーは博打か? その意味で、Obsession 25"f/4 Classic は、f/4で無理していないし、ミラーはOMI 社だし、何よりも実績があるし、注文したら倒産、などというリスクも無い。ただ、どうせなら25”ではなく28”(70cm超え)にしたいところだ。Webster Telescope28" f3.3-C28 は、Obsession 25"f/4 Classic と同じ位の大きさで28”(71cm)なので、そこは魅力的だ。

 f/4のミラーは、高倍率の像に期待できるメリットがある。惑星状星雲など、思いっきり倍率を上げて観察してみたい。 また、脚立1段分を低くするために、かなりの価格とリスクが上昇するけれど、そこは避けられる。Obsession Dave と、9月に別件でいろいろやりとりをしていたら、今なら来年の4月1日には出せる、という。対照的に、Webster Telescope に問い合わせたら、その後、返事が来ない。やおきさんは、Obsession に無料のDVDをリクエストしたのに送ってこなかったので、SrarStructure にした、と言っていた。他社の納期はどれも1〜1年半。再度Obsession に問い合わせたら、「昨日売れたよ。今度は来年10月だ。」と言われた。

 私が若かったら、28”f/4を自作したかなあ? 視点2.7m越え。天頂付近は傾くまで待てば良いだけか。ただし、構造的に強度を保ったものが作れるだろうか? ちょっとした事で、すぐに光軸がずれるようなら、大口径の意味が無い(発揮できない)。Obsession は、結局、総合的にバランスが取れたところで商品として出しているのかな?

 トップ・リングの装着は、けっこう大変だ。SrarStructure Webster Telescope では、トラス棒は円盤状のものに装着し、それとトップリングが簡単に接続できるようになっていて良い。Obsession は、古典的方法そのままで、トップリングの重さは7.2s。脚立に登って1人で装着できるのだろうか。
   
 

脚立

 

 大口径ドブの運用の成功の何割かは脚立にかかっている、といっても過言では無いだろう。ネットで検索したら、ちょうど良いものが見つかった(写真左上)。最上段は、ステップでは無く、物を置くところ。同シリーズには、最上段にいろいろなバリエーションがあり、これはアイピース等を置くのにちょうど良さそうだ。しかし、レヴューを見ると、 「安定しない」、「きゃしゃだ」、との書き込みが。で、この手は、やはりハイロ社の製品が傑出。我が家の3段のものなど、デザインもいいし、安定性も抜群だ。

 という訳で、同社の5段のもの:XXR 225 を見つけた。耐荷重225s! 実際に乗ってみたら、安定性抜群だった。視点2.6mも余裕でクリア。トップには、アイピース等も置くトレイもある。アイピースを差し込んでくれ、とばかりに穴が開いているが、径45mmで入らない。残念! 価格も高いが、ここは望遠鏡と一心同体なので、ここはけちる所では無いだろう。

 で、どうしてアルミ素材のものではなく、わざわざ価格の高い黒色にしたのか? 黒色だと、暗闇でステップが見えにくいのではないか? 私は逆に思った。アルミ素材のものだと、全部がギラギラ光って、かえって見えにくくなるのではないか? 黒色にして、ステップの端に反射テープを貼った方がいいのではないか? で、反射テープは、よくある白色や黄色ではなく、黒色(3M製)のものなら、けっこうデザインもスポイルされなくて、かっこいいのではないか? しかし、実際に暗闇で試していないので、どうなるかは不明。

 (2015年11月28日追記)

 utoさんによると、本場アメリカでの大口径ドブ使いの人達は、脚立に車輪を装着(自作)しているらしい。上記:ハイロXXR 225 は重くないので移動に問題は無さそうだが、そのあたりは、実際に運用してみないとわからない所なのかもしれない。もし、車輪付けるなら、自動ブレーキ付のキャスターを見つけたので、それがいいか? きちんと固定できる車輪でないと、相当危ないのは確かだ。
  

スロープ

 大口径先達のやおきさんに、車に乗せる時のスロープについて聞いてみた。すると3回買い換えて、Guldman 社のStepless 3m に行き着いた、という。アルミニウムの工芸品のような美しいものだが、価格も恐ろしく高い。検索すると、フル・コピーと思われる製品もあるようだが、介護用品のお店を当たっていくと、元祖・本物が安い所が見つかる。ここは、安全策を取って、これをオーダーするのが賢明かなあ。
 

カーゴ・トレーラーは?

 一番の問題は、これだ。大口径ドブは車に入れっぱなしになるので、普段使いの車と分けなければならない。例えば、我が家の車庫なら、長さ4400m、高さ1855mmまでの車なら入れられる 。真っ先に考えたのは、カーゴ・トレーラー。これなら場所を取らない。アメリカ製のものは、かっこいいものが多い。写真(左上)は、ネットで見つけたもので、これならピッタリだ。ところが、これだと家から一般道に曲がる所がネック。また、我が家は斜面で、しかも車庫が直角に位置していて、この難しい角を曲がってからバックでこれを入れるには、ほとんど無理、と分かった。それでは、オーダー ・メイドで、短いものを作ったらどうか?

 OKIトレーラーに問い合わせたら、とても親切に教えてくれた。本体が短くなればなる程不安定になり、振動もそれなりにあり、望遠鏡の運搬には全く向かないそうだ。たとえ防振装置を採用しても、高速道路のつなぎ目などの衝撃は凄いらしい。また、埃が直撃するので、幌では駄目、との事。アメリカの道路は比較的平坦なので大丈夫らしいが、日本では、そうはいかないらしい。商売に走らず、きちんと教えてくれた同社に感謝! この会社は信頼できる。
 


右側は、40年以上前?のカタログ(まだ持っているぞ)からスキャンしたもの。

 では、ワンボックス車はどうか? デザインの点で、受け入れられないものも多いのだが、幸い営業車の中には良いものがある。装備は何もいらないし、求めないし、しかも価格も安いので、ちょうど良い。軽自動車では、ホンダのVAMOS。ただし、地面から荷室までの高さが665mmもあるのが欠点。これをシトロエン Hトラック風に変えてくれるところを見つけた。私なら、屋根を白、本体をエンジ色にするかな。

 マツダのボンゴ・バンを最初見た時、昭和時代の中古車かと思った。レトロなデザインが継承されていて、これはこれで納得。デザイン、という点では、新型ルノーKANGOO がいいが、収納容積は今一つ。ヨーロッパでは、このOEMで、メルセデスからCITAN というものが出ている。デザインはいいが、日本には入ってきていない。相当割高になるからだろう。
 営業車をいろいろ調べていたら、街中では相当数の営業車が走っているのに気づいた。歩いていれば、ほとんどの車を見かけるので、外観の把握はすぐにできる。こんなにも社会を支えていたのだと、今までの認識不足を恥じ入った。

   

 探してみると、見つかるものである。日産のNV200 ルートバン。高さが1855mmで、ぎりぎり車庫に入り、しかも荷物もたくさん積める。地面から荷室までの高さは520mmしかない。良く考えられているバンだが、横顔のデザインもいい。しかも、 価格は軽自動車のVAMOS より安いのだ。OEMで、三菱からは、DELICA VAN という名前でも出ている(定価はup)。また、NYのタクシーにも採用された車両だ。

 日産は、ゴーンさんが社長になる前は、欧州、アメリカの車のメーカーのエンブレムを模倣して各車種に付けるなど、中国がやっている露骨なコピーと同じような破廉恥な事をやっていた。技術力のあるメーカーがやる事では無いし、過去に同社で血が滲むような苦労をしてきた社員に泥を塗るような行為だった。今日、車検整備が終わった、とバイク屋から連絡が入ったけれど、コミネからは、伊・ダイネーゼ社のプロテクターと、デザインもマークも区別が出来ないような製品が沢山出ている(最近は減ってきた)。過去、日本もえげつない模倣をしてきたが、未だに散見されるのは残念だ。

 この車のメリットがもう一つ。フロントが絶壁で無い点だ。前が平らなバンの事故で、足を切断した人、亡くなった人の話を聞いている。私の場合、高速道路での移動が必須だし、伊豆の道路では、車線を飛び出して曲がってくるバイク、車も多いので、前のクラッシャブル・ゾーンが必要だ。 この車は前を確保し、荷室が2m取れ、4400mmに納めているのだから、立派だ。

 

 なお、車椅子対応のものも各社から出ているが、幅が60cm少々しかなく、大口径ドブは通過できない。また、電動リフターも設置できるが、もし、車を換える事になった場合、無駄になってしまうし、地面から荷室までの高さは520mmしかないので、スロープ(+電動ウインチ)で十分対応が可能だろう。
  

望遠鏡の移動

 

 オリジナルは、ハンドルを装着して持ち上げて移動する。Obsession 25" f/4 の場合、ハンドルを持ち上げた時の重さは18s、とあった。しかし、それでスロープを登り、下らなければならない。これは、実際に体験する必要がある。そこで、2015年の双望会の時、やおきさんの望遠鏡で、実際に上げ下ろしを体験させてもらった。この手の動画を見ると、軽々とミラー・ボックスを持ち上げて移動したり、移動させたりしているが、彼らは絶対やせ我慢をしているか、怪力の持ち主か、どちらかだろう。見るほど楽でもなかった。実際、やおきさんは、私が見ている限り、けっこう流血している。老化が進行している今、対策を立てておいた方がいいだろう。

 一番簡単なのは、望遠鏡の下にキャスターを装着し、スロープの上下には電動ウインチを使う、というもの。しかし、望遠鏡の高さは、これ以上、上げたくはない。次に考えたのは、ハンドルの付け根に、トレーラー・ジャッキ(例えば、写真上中央:Fulton F2 シリーズ)を装着する、というもの。これは、本体を90°回転できるので、持ち上げて車輪を出し、電動ウインチで引き上げればよい。しかし、このトレーラー・ジャッキ、動画で見ると以外に巨大で、重さも8〜10sもあるのだ。これでは、ハンドルを本体に装着するのが難儀になってしまう可能性がある。 軽かったら、四隅に取り付ける方法もあるのだが。

 さらに、パンタグラフ・ジャッキを本体の左右のハンドル装着部に取り付け、これを電動で上下(重量が軽いので、インパクト・レンチではなく、安い充電式電動ドリルで左右同時挙上/下)させて車輪を出し入れする方法も考えた。あんくん工房からは、二連(写真上右)のも発売されている。しかし、やはりどんどん重くなってしまう。てこを利用し、車輪を一気に立ち上げる方法も考えた。YouTube では、こんな方法で移動している人もいた。これと似た方法。

    

 さんざん考えたが、低床キャスターをドブの下に入れるのが、一番設置も簡単でいいのではないか、と思った。できるだけ電動を避けたい事(もし故障してお手上げになったら、アウト)、ここは、できるだけシンプルにしたかった事が主な理由。安定してスロープを上下でき、スロープの両壁に引っかからず、そして、できるだけ高さが低いものを選定すると、ハンマー・キャスターの545S シリーズが良さそうだ。板を1枚挟むとすれば視点が10cmほど上がってしまうが、上記脚立が優秀なので、問題ないだろう。 ただし、現物が無いので、何とも言えないところだけれど。

 なお、キャスターを探していたら、中が空洞の面白いものを見つけた(写真上中央:ハンマー・キャスター daa series)。何かに使ってみたい。また、同社415 シリーズも使えそうだ。
 

電動ウインチ

 12Vの電動ウインチは、数千円からある。しかし、すぐ壊れた、等という書き込みを見ると、やはりここは慎重に選定したい。日本製なら、RYOBI からいろいろ出ているが、WI-62RC なら、リモコンで操作できて便利だ。最大吊揚荷重は60sだけれど、牽引引き上げだから、これで十分な筈だ。ただし、価格は恐ろしく高い。また、AC 100Vなので、インバーター(しかも正弦波)が必要だ。電流は6Aとあるが、付加がかかると瞬間では3倍程かかることが想定されるので、20Aの供給能力は見ておきたいところだ。また、ここに余裕があるなら、ドライヤーが使え、結露にも対応できる。しかし、そこまで使うなら、バッテリーを別にした方が安全だろう。

 上記の車:NV200 には、保安基準上、前の座席の後ろにバーを装着する事になっている。バーは、床面から約60cmの高さで太さは3cm位、強度もあるらしい。ここに、上記のウインチを装着すれば、望遠鏡のロッカー + ミラー・ボックスを地面から引っ張っても、おそらくワイヤーがバンの床面と接触せず、引き上げられそうだ。

 
防振台

 バンの場合、荷台の振動はそこそこありそうだ。検索してみると、MRD社の金属球を用いた防振台を見つけた。板バネの荷台の振動吸収には良さそうだ。これを荷台の後部に置けば良さそうだが、急ブレーキをかけた時にミラー・ボックスが前に飛んでこないような対策は必要だ。荷台の前に置くと、急ブレーキ対策は簡単だが、真っ先に外したトップリングの置き場所を確保する必要がある。

 
Servo CAT Goto Drive System

  私の場合、フリー・ストップでないと、何だか体中ロープで拘束されたみたいで、息が詰まりそうになる。ちょっとだけ視野を右に動かしたいなら、手でくいっと動かせば済むのに、これを電動でボタンで動かすのが耐えられないのだ。導入だって、メジャー天体なら等倍ファインダーがあれば、即導入できるし、今やSkySafari があるので、電動導入に必要性を感じない。また、Obsession 18"UC では、アイピース/ABBE II 4mm: 500倍、実視野0.1°でも難なく惑星を追っていけるし、望遠鏡の下はすっきりさせたい。

 しかし、視点が高い大口径ドブの場合、「はい、○○入りました。どうぞ。」と脚立から降りて、家内が登って見る頃には、視野から外れている公算が強い。フリー・ストップで追っていけるものならポンセット・マウントがあるけれど、大口径ドブでは、安定性はどうなのだろうか。そうなると、Servo CAT を載せておいた方が安全なのかなあ。


iPadスタンド

          

 Servo CAT ではArgo Navis を推奨しているけれど、SkySafari を使うようになって、売り払ってしまった。彼らは、SkySafari の良さを、まだ知らないらしい。今まではiPad 用スタンドを使っていたが、脚立に装着できたら良さそうだ。本来は、鏡筒にあればいいのだけれど、重量バランスが大幅に崩れるのは避けたい。そこで、パンタグラフ式アームを脚立に装着する方法を思いついた。探してみると、サンワ・ダイレクトの100-MR068 なら、脚立の横のフレームに装着し、iPad を自由に上下できそうだ。
 さらに、アームが無くて、単に上下の首振りだけでも行けるかもしれない。
IK Multimedia iKlip Xpand マイク・スタンド・アダプター IKM-OT-000037 なら、裸のiPad のではなく、ケースごと固定できそうだ。

   と、ここまで書いたら、何だかもう所有してdeep skyを堪能しているような気分になった。これなら、ハワイ、マウナケア/マウナロアの空に近づけるだろうか? それにしても何でもそうだけど、あれこれ悩むのは、本当に楽しい。


脚立 + iPadスタンド・アーム (2015年11月29日)

  家のメンテナンスのために、ちょうど脚立が必要になった。工具を保持する必要もあったので、結局、上記ハイロ社XXR 225 を購入した。軽量で安定性抜群。これは凄い! 大口径ドブでも最強の脚立になるのではなかろうか。驚いたのは、暗闇でレッド・ライトで見ると、ステップの横の赤色がきちんと見え、しっかりステップが認識できる事だ。このあたりの配慮もさすがだ。

 ついでに3M黒色反射テープ680-85T を購入し、ステップに貼ってみた。最初、ステップの正面に貼ろうと考えたが、以外と見えない。剥がれるのを承知で、ステップ前側に貼ってみた。いい感じで光る(反射する)。さらに調子に乗って、サンワ・ダイレクトの100-MR068 も購入して装着してみた。いいんじゃな〜い! 望遠鏡も無いのに、見かける度に脚立に上って嬉々としている私であった。ちなみに、この手に上るのが苦手の家内も普通に上り下りできている。


防振ジェル (2016年6月22日)

  上記、MRD社の金属球を用いた防振台は、性能は最高だと思うのだが、参考までに見積もりをお願いしたら、1ヶ月半もかかった。これでは、注文したら、いったい、いつ完成するのか 見当も付かない。また、高さが10cm以上upしてしまう。

 そこで、防振ジェルを使う方法も考えた。その辺で売っている簡単なもののあるが、業務用の場合、用途によって各種取りそろえがある。

 

牧方技研のsiteより引用

 例えば、枚方技研では、ノンブレン・シートというものが出ていて相談してみたら、衝撃荷重やら加速度やらをきちんと計算して適正のものを選定してくれた。奇しくも、NHKの番組「凄ワザ」での究極の台車対決と同じパターンとなったみたい。
 防振ジェルの場合、5cm角、厚み10mmの高度15のものを、ベニヤ板の下に散りばめれば、床面のupも17mm程度で抑えられ、良いようだ。この形状を荷室床、ほぼ全面に採用すれば、アイピースへの細かい振動も抑えられて良いかもしれない。


キャスターの溶接 (2016年6月22日)

 

 

 低床キャスターのハンマー・キャスター545S シリーズ は、車輪のストッパーも優秀で良いのだが、車輪本体の回転は止まらないので、これを板四隅に装着して車輪ストッパーをONにしても、台自体はグラグラと動く。この回転する部分を溶接すれば、方向性の自由度は制限されるが、大地への安定度は抜群に向上するだろう。近所の鉄工所で、実験がてら、半自動溶接というもので固定してもらった。この程度の仕事では、お金は取れない、との事だったが、職人さんにお礼をしたのはいうまでもない。以前、支柱を切ってもらった時も、別な鉄工所だったけれど、対応は同じだった。皆、良心的で、訪問した後、何年経っても未だに感謝しているし、思い出す度に、心が温まる。


トップリング固定のための器具 (2016年6月24日)

 望遠鏡本体は、急ブレーキの事を考えると、荷室の前側に置いて運ぶのが安全だ。では、トップリングは、どうやって運ぼうか。
日産の
NV200 ルートバンの荷室後部の壁には、5カ所、5mmのネジ穴を利用してフックが付けられる。これを利用してトップリングを吊り下げれば、その下にはアイピースのケースや、様々な備品が納められる。ただ吊り下げただけではブランコになってしまうので、天井にエア・クッションを仕込み、ロープで軽く固定できる(持ち上げて固定)ようにすると良いかもしれない。この手は、登山用品の店に行くと、実にいろいろあって、これまた楽しい。

 使えそうなものを見つけた。右側のもの(Rollinlock)は、ロープを通すだけで、一方向のみ引っ張れる。イタリア製のものは、やっぱりデザインが秀逸! 机の上に置いておくだけでもいい。

 
振動対策 (2016年8月11日)

 上記キャスター溶接は、スロープを上下している内に外れてしまうようだ。また、溶接しなくても安定する模様。また、キャスターの車輪はナイロン製で固いのだが、舗装道で動かすと、ガラガラとけっこう振動する。これはウレタンやゴム製の方が、振動が少なくなるかもしれない。

 また、ワンボックス・営業車は、荷室に積載した状態を想定してサスが設計されているので、積載重量が軽いと、バンバン跳ねるように振動する。NV-200の場合、前輪の空気圧は3sだが、後輪は4.5s、ただし積載0sの場合は3sに指定されているようだ。空気圧4.5sと3sでは、そうとうクッションが変わるようで、望遠鏡を積む程度なら、3.5sたりに設定するのが良いか。空気圧は温度でけっこう変わるので、窒素を入れても良いかもしれない。ちなみに、本当のライトウエイト・スポーツカーの場合、窒素を入れると、足回りが激変する位効果がある。

    続く.....!

    その2:Obsession 25"F4へ

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