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TOP アピール! 1997年6月

動物を保護する団体とホゴにする団体と

青島 啓子


 「動物の保護及び管理に閑する法律」改正に関して、昨98年をその頂点として、さまざまな動きがありました。動物関連のあらゆる分野 ─ 動物を利用・使用し、そこから利益を得ている業界から愛護団体まで─ が発言してきたといってよいでしょう。

 その中でも、一般に動物愛護団体と称される人々の間では、殊さら熱心に改正要求が議論されました。
そうしてその議論の中から、動物愛護・保護各団体の拠って立つ基盤が、かなり鮮明に示されてきたように思います。
 これまでも、それぞれに <特徴>があり、<方針>に差異があり、それが明示されていたり隠蔽されていたり、在り方はさまざまでしたが、一口に愛護団体と称されて、社会全体から、時には愛護を心がける人々からも、識別がきわめて難しいものであったと思います。
 ところが、保護法改正に何を求めるかの議論に熱が入り、事柄が具体的になればなるほど、これまで見えなかった各団体の立湯が、否応なく見えてきました。

 その立湯の違いを鮮明にさせた最大の問題点が、動物実験規制論でした。すでに繰り返し述べたように、動物実験規制をという主張は、動物実験を容認するものです。それを容認することは、個々の生命を尊重せず、動物をモノ扱いし、殺生を是認することです。動物をホゴにする人々と称されてしかるべきでしょう。

 動物を救うのか見捨てるのか、殺すことを拒絶するかしないか、つまり動物を保護する立場なのか、ホゴにする立場なのか。あなたはどちら? そしてあなたの団体は保護する団体? それともホゴにする団体ですか?

【動物ジャーナル No25 1999年春号収録】