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TOP アピール! 2005年7月

日本人も外来種だった

動物虐待防止会


 いわゆる外来種被害防止法、正式題名は「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」。二〇〇五年六月一日に施行された。
 この法律において「生態系等に係る被害」とは、生態系、人の生命若しくは身体又は農林水産業に係る被害をいう(第二条2)。つまり「被害」とは、日本固有のの生態系を乱すことと、人間の生命財産を侵すこととの二面あることになる。規制対象種指定の迷走も納得される。
 それはさておき、そもそも外来種とは何か。歴史を遡れば、すでにこの土に馴染んでいる動植物も多い。ヒトもそうだった。
 日本列島へは太古の昔から古・新モンゴロイドその他が渡来、近いころまでその例がなかったわけではない。これら外来種は交雑を重ね「日本民族」を形成 したと説明されている。
 この法律ではそんな遠いことは言わない、近年技術的進歩によって急速に移動することになった動植物をと断っている(環境省ホームページ)。
 しかし、こういう過去をもつ日本ヒトが「日本固有の」「純血種の危機」などと大きなことが言えるのだろうか。後から渡来した、そして悪事を働くからと言って排除に走るのはあまりに厚かましく恥しいと感じる。
 そもそも有難がって渡来していただいた種も多いのだ。タイワンザルは展示用、ヌートリアは軍用毛皮用、マングースは…。かれらの先祖から受けた恩を、仇で返す仕打に、返報がなければ幸いである。