長崎県森山町はペットの不妊手術を実施する町営施設を三月に開設する。
建設費は五百万円。飼い主のマナー低下からか、02年度に町で殺処分された犬猫が百匹を超えた(前年度比三十余匹増)ことから、町所有の牧場に木造施設を造り、獣医の資格を持つ職員を責任者に、手術を尻込みする飼い主には補助金も出す。
上記の記事は毎日新聞1月12日付朝刊「まちかど玉手箱」欄に掲載されました。
年初早々、文字通り玉手箱を開けたような驚き。欄末の連絡先へ、よい記事をありがとうとファクシミリで伝えました。また、森山町役場へ電話して、施設の責任者にお話をうかがいました。
きっかけは、捨て犬、のら犬、のら猫が「保護」され、処分せざるを得ず、その数が増えたこと。無駄ないのちをつくらないようにしたいと思ったこと。町営の家畜診療所があるので、道具・用品も間に合い、実施に踏みきりやすかったそうです。
一般家庭の動物は無料ではないが、地域猫は無料、「不用犬」を手術してから戻して終生飼養を勧めるということもなさるそうです。
お話の間、殺すのを極力避けたいというハートを感じつづけました。そして、町の広報に、町長の施政演説と、その方の作られた文書があるからと、計7枚のファクシミリも送って下さったのですが、その内容は、電話中の感触と同一の温かいものでした。機会を得て是非ご紹介したく思っております。
とうとう実現しました。行政府もやる気があればできるということが示されました。
西方から曙光が射し、その光が全国自治体を遍く照らすよう祈ってやみません。
『動物ジャーナル44』より