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TOP アピール! 2001年3月

心をつないでゆきましょう

青島 啓子


木洩れ陽を背中に受けてかがみ込む女性の姿を、緑道で見かけました。少し行き過ぎて、振返ってみると、まっ黒の猫が甘えていました。顔を上げた女性と、思わずにっこり。可愛いでしょ? と一言。私は我慢できず近づき、その猫さんの来歴を伺い、慈愛に満ちたその方にくり返しお礼を述べました。そこへ、散歩のご夫妻が通りかかって、お話があちこちに発展しました。このような時、つい先刻までの赤の他人でも、心がつながったと感じるのは私だけでしょうか。

テーマは動物でも人権でも平和でも、同じ志の人が語り合った時、心のつながりを感じることでしょう。
他のテーマはさておき、動物を愛する私たちは、どのようにその思いを実現させましょうか? ひとりで自分のできる事柄を続けてゆく人。愛護団体にとび込んで活動する人。仲間と共に地道に救助を続ける人。それぞれの好み (?)に従って。

さて動物虐待防止会は、となりますと、

 ○会員を募集しない ─ 会費を頂く必要がない。

 ○この会は小さなグループで、それぞれ正業に就き、余力余暇をこの会の実際的な仕事にあてている。

 ○私どもがキャッチする問題以外、この会の趣旨に賛同する有志の方から提示される問題についてはその方に協力して
  いただきながら解決してゆく。

 ○活動費用は、それにかかわる個々が適宜負担する。

  という、まことに茫漠とした存在です。

けれども、心が通い合っていればそれで充分、という認識が、どなたにもあることを感じています。そして行動を起こす時、いざという時、ふだんは個々の活動をしていても、ぱっと集り、応援し合える。それが理想的なかたちかと私は経験上考えております。

ヒトとヒト、ヒトと動物さんたちの間は徹底的にリベラルでありたい。よくある〈中央の指示で支部がどうこう〉という類は唾棄すべきものです。先にしるした〈問題解決のために協力してくださる有志〉を「パートナー(=仕事を一部ずつ分担する仲間)」と称することにしましたのも、リベラルを保ちたいとの考えからでした。

心さえつながっていればそれで充分。近ごろ殊にそれを強く思うようになりました。組織というものは、労働組合でさえ労働貴族なるものを生み、組合加入者激減と伝えられます。もう必要のないものかもしれません。

真に動物を愛する方々へ、自立して存在し、心をつなぎ、そしてその心を甘露の如く地に広めていきましょう。