TOP | ■ アピール | ■ 活動報告 | ■ GPCA-FAQ | ■ トピックス | ■ 出版案内 |
mook 動物ジャーナル | ■ Links | ■ 通信販売 | ■
ご連絡窓口 |

TOP mook 動物ジャーナル バックナンバー 動物ジャーナル92・編集室から

■ 動物ジャーナル92 2015 冬

  さすが東京都 !? 全国初 !! ──猫喫茶業務停止処分へ

動物虐待防止会 調査部


 去る三月二十一日、「不適切管理/繁殖/疾病」という定番的問題で、東京二十三区内で営業する猫喫茶が、動愛法に基づき三十日間の業務停止処分を受けました。猫喫茶の業務停止処分は全国初とのことですが、「さすが東京! しっかりした動物愛護行政だ」なんて思う方が居るでしょうか。
 この猫喫茶に対し、二〇一五年七月から東京都は指導を開始、翌年三月まで通った回数は何と二十二回。腹筋運動でもあるまいし、何で二十二回なのか…。おまけに同猫喫茶の登録更新日は15年六月二十二日、その直後に指導が始っている。

 狭いスペースに猫さんたちが犇く状況が一夜にして生れた筈はないのに、そんな状況で登録を更新させる不思議な対応の東京都。つまり、この指導方針が「猫喫茶の業務停止処分全国初」の根源なのです。
 一般的に、東京と大阪は、市民の気質が異なると言われていますが、動物愛護行政ではさに有らず。大阪(泉ブルセラ、東大阪繁殖場、泉佐野ブリーダー)、東京(練馬ペット店、五反田レンタル犬店ブルセラ、昭島ペット店)そして今回の猫喫茶。
 これらがカチカチ山に至った経緯は酷似しており、この流れは知事や議会の会派構成が変ろうと微動だにせず、凸凹ぶりでは東京都も負けてはいません。

 この両者は扱う動物取扱業数が多いからとは言え、予算・人員の不足以前に注意力の全てを職責遂行に向ける覚悟がなく、動愛法、狂犬病予防法の読込みも浅く、型通りの淡白な指導に終始、一休さんのような頓知もない、だからカチカチ山になるのです。
 現在、大阪府は愛護推進員の増員、東京都は動愛センターのあり方を再考中ですが、薬事法違反や未登録動物取扱業に対して登録等で済ませる等、地方公務員として公正な職務執行がおぼつかない。矯正は前途多難と言わざるを得ません。