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■ 動物ジャーナル 60 2007 冬
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第十五年を終了
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青島 啓子
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動物虐待防止会が小田原アカデミーの委嘱により『動物ジャーナル』の編集に関わって以来、今回で十五年を満たしました。
立て並べられた六十冊の幅を見ますとき、あの時この時のいろいろが思い出され、感無量のものがあります。
ここまで刊行を続けられましたのは、読者諸兄姉のご支援と、制作に協=力して下さる方々、そして印刷製本、配達に携わる方々のご厚情の賜物と、深く感謝いたします。
つい先日、「あなたはえらい! 創刊以来ちっともぶれてない!」というお電話をいただきました。動物さんのことを思えばぶれようもないのですが、右顧左眄のないスタンスは稀少なのかもし れません。お褒めにあずかれて嬉しく思いました。
当会が目指していますのは、<すべて命あるものに愛を>。全ての存在(ヒトも当然含まれる)に対してそれを充分尊重し、充分生かしてあげようとする気持を勁くもち、ひろめていきたいというものです。簡単に申せば、あたたかい心を広めたい。
『動物ジャーナル』はその趣旨を帯して、あたたかい心を広めるべく編集されていますが、気力体力知力に不足はないものの、世間に広める世俗力?に大いに欠けています。願わくは読者諸兄姉、この智慧を授け給わんことを。
ちんちん千鳥のなく夜さは ガラス戸しめてもまだ寒い ちんちん千鳥は親ないか
我が身の寒さから千鳥さんの境遇へ思い至る、優しい心をもっていた日本古来の感性を大切なものと考え、これまで様々な作品を紹介してきました。今は忘れている又は退けている感覚を蘇らせれば、愛護云々を叫ばなくてもよいはずです。現今「欧米か!」と見まがう愛護界のありようをゆっくり検討することも必要かと思い、二〇〇八年度からはそれを試みます。
第十六年にどうかご期待を、そして、変らぬご助言を、お願い申し上げます。
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