オーディオ日記 第53章 超えてきた壁越えられぬ壁(その8)2022年2月23日


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されどサーバーPC(その2):

さてさて、音源を置いてある三種類の構成のサーバーPCによって本当に音の優劣の差があるのか、 前回 からの続きである。気持ち的にはあるような、ないような、、、ちょっともやもやする。僅かにあったとしてもそれがブラインドで聴き分けられるというほどの自信はあんまり無い。

漫然と較べながら聴いていてもラチが明かないので、こういう時は「原点に帰れ」で改めてネット上の情報を漁ってみようと考えた。最初にNASとしての基本的な音質向上施策などを再確認しようと、まずはNASメーカーのホームページへ。ところが、国内の二大ブランドのひとつ、 fidata は既に殆ど機種が生産終了となっていて、販売を継続しているのは一機種のみ。これはどうした? コロナ禍による半導体等の部品不足なら販売終了ということにはならないはず、、、

Soundgenecという若干ながら廉価なブランドを登場させたことによる販売数量へのインパクトでもあったのだろうか。ちょっと謎ではあるが憶測を呼ぶ。なお、掲載されている音質向上策の内容自体は目新しいものも無く、変更なしの感じ。なお、DELAの方には大きな変化は認められず。

かっていろいろと研究した際もそうであったのだが、NAS廻りをあれこれ弄って(改造して)音質向上させたというようなブログ記事は殆どない。改めて探し回ってみたが、現在でもほぼ見つからない。PCに対しては案外とたくさんあるのだが、、、そこで海外まで視点を広げてもう少し突っ込んだ情報はないものかと漁ってみた。

海外のいろいろなオーディオ関連のフォーラムを覗いてみても、NASの音質向上につながると思えるような改造情報等を得ることはできなかった。そもそもがカテゴリとして普通のNASとAudio用NASという区分けは国内サイトでは見かけるが海外ではそのような視点はほとんどない。NAS自体の 海外ランクキング情報 をみてもそこにはfidataやDELAは登場して来ない。

単に流通や販売上の問題なのか? それとも海外ではAudio用NASなどという概念がポピュラーではない、あるいはそもそもそんな必要性が認識されていないのか。確かにQNAPやSYNOLOGYなどはNASメーカーとして有名ではあるが、そのブランドにもオーディオ用と銘打ったカテゴリの機器は存在していない。蛇足情報として若干のメーカーにはAudio用ハブというものがあるのだが、それも国内、韓国、中国製である(一機種だけドイツ製の超高価なオーディオ用ハブがある)。

これはつまりパフォーマンスや容量、機能以外で「差別化する要素がない」とも考えられているのではないだろうか? 差があるとされるのはソフトウエア的な機能や安定性、寿命であって、そこに音質云々の要素を加味してランキング付けされているようには見えない。見方によっては割り切りというか合理的な考え方と云えるかもしれない。

いやそもそも、オーディオなんぞは自分の耳での判断なんだから、人が何を云おうが考えようが関係ない、ということが本来だとは思うのだが、どうも国内事情と海外事情はことこの件に関しては案外と認識が異なっているように思われる。そこに微妙な音の差異を見出そうとしているのは何か「特殊な」国内事情なのか。

この辺りは、つまるところ自分の耳を信じ、自分で判断する、というオーディオの基本に立ち返るしかないので、当面は換装したファンレスPCを「ノイズ対策などに関して不安要素はない」という単純な理由で我が家のサーバーPCとして継続使用することとした。その上で、これに準じた対策を行ったものを次期のサーバーPCとして考えれば良いだろう、という結論である。大山鳴動して鼠も動かず? という話になってしまうのだが、やはり実践して、調査して、自分で納得する、ということなんだろうな、と。

「良いものを聴き分けられていない」イコール「駄耳である」ということも一方の真実で否定はできないのだが、例え徒労に終わっても冷静に評価してみることも必要なことだと思う。


                 4way MW16TX構成の設定値(2022年1月3日更新)
項目 帯域 備考
Low Mid-Low Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
SB Acoustics
MW16TX
Sony
SUP-T11
Scan Speak
D2908
-
能率
能率(90dB基準相対差)
dB 97.0 (+7.0) 87.5 (-2.5) 110.0 (+20.0) 93.0 (+3.0)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +1.0 +1.0 -9.0 +4.0
マスターボリューム
アッテネーション
dB -9.0 -2.0 -3.0 -0.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB 0 0 -12.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 89.0 86.5 86.0 85.0
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz

140
140

710
710

4000
4000

High Pass

Low Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-48 48-48 48-24 24-flat
DF-55 DELAY
設定
cm -8.0 +19.5 -37.0 +25.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm  
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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