オーディオ日記 第48章 妄想と葛藤(その16)2020年2月29日


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あれも、これも、、、

Symphonic-MPDの音の良さを生かしたDual Raspi構成の妄想はぐるぐると廻り続けている。キャッシュサーバー(polipo)を基本的な仕掛けとするという分割のアイデアは、Raspbian Busterの標準的な環境であればテスト的にできたのだが、ここから先となると当方のスキルレベルではどうにもブレークスルーできなさそうに思える。次なる方式案はIPマスカレードとNATの組み合わせなのだが、いろいろと調査研究をしてみても更にハードルが上がりそうな気配。標準的なRaspbian Buster(ラズパイ4ベース)をDual Raspi構成のフロントエンド側として、Symphonic-MPDでHATを駆動しS/PDIF出力させてバックエンド側にする、というシンプルなスタイルを考えていたのだが、そこは高音質を目指していろいろなノウハウが織り込まれているSymphonic-MPDなので、当方のような素人があれやこれや調べた程度ではそうそう簡単に実現できる訳も無くその道程はかなり遠そう、、、

だが、このようなDual Raspi構成をとうに考え実現しておられるエキスパートは世に居るもので、lightMPDをベースにしたフロンドエンド(mpdとupmpdcliが稼動)、Symphonic-MPDのデバイスドライバー部分をバックエンドとしたものが既に公開されている(実はこれ何とも「灯台下暗し」であったのだが)。PCオーディオは仕組みや設定内容を理解した上で取り組みたいので、本当は自分で試行錯誤しながら構築したい部分もあるのだが、既存のものがあればそれを利用させていただき、稼働させる過程で徐々に内容をキャッチアップして行けば良いかな? と思い直してみた。本件は追ってDual Raspi妄想の続編として経過を取り纏めたいと思う。

そうこうしている内に、HATのクロックをNDK2520に交換した、最強のラズパイお出かけ(?)セットが手元に届いた。現在の構成はラズパイ4(lightMPD UPnP版)であるが、ラズパイ自体は換装できるので、この構成でいずれ3B、3B+ベースのSymphonic-MPDも試して行こうと考えている。なお、構成詳細であるが、TDK LambdaのAC電源フィルターを介してラズパイ、HAT用のアナログ電源、更には換装したクロック専用のアナログ電源という二つの電源を持っており、電源系のノイズ対策にもノウハウが注入された贅沢なもの。S/PDIF出力はファインメットビーズによるコモンモードノイズフィルターを介してRCA同軸出力。ラズパイ4の発熱対策として低速で回すファンまで付いている。AC電源については我が家で使う場合はノイズカットトランス経由。

プラスチックケースにきっちりと:
Odekake Raspi

基本的にこのセットはupmpdcliを使ったUPnP版を動作させる想定で、ケースごと気軽に持ち運びも可能なのでNASやサーバーPCを既にお持ちのオーディオ仲間のお宅でお遊び的に鳴らすことも想定している。正にお出かけセットの所以である。このお出かけセットはケンさんが 製作 したものを譲っていただいた。感謝感謝である。

手提げもついて持ち運び便利!:
Odekake Raspi

まずは、クロック換装した効果をじっくりと吟味しなければならない。また、S/DIF出力を直接デジチャンに入力するケースとMUTEC MC-3+USB(外部マスタークロック入力)でリクロック処理をさせるケースとの比較も必須であろう。現時点はまだ一聴したレベルであるがやはりクロック換装の効果も大きいようである。ピアノ音源は強靭で輝かしく弦は優しく漂うという二律背反的なところの表現力も確か。これからが楽しみである。今更ながらに思うのは、PCオーディオはプラットフォームとなるハード、OSを含むソフトウエアだけではなく、その周りとなる部分もしっかりと固めていくことの重要性。デジタルは案外難しいものだと思う。ただ、ラズパイ4程のマシンパワーがデジタル音源再生の上で本当に必要なのか、との疑問も元より無い訳ではない。ここは3B、3B+にも換装して比較試聴し、しっかりとそれぞれのプラットフォームでの出音の特徴を確認して行こうと考えている。

さて、そんな中でlightMPDの掲示板を拝見していると、「amd CPUへの対応版を近々リリース」という意のコメントがあるではないか! 現状のlightMPD PC版をIntel CPU限定?とは迂闊にも当方は知らずに試して挫折した、という情けない 経緯 があるのだが、amd CPU版が正式にサポートされるのであれば、こちらも是非ともやってみなければなるまい。何よりも万全の対策を施した我が家のAudio PCから束の間聴けた音の印象はかなり強烈に残っているので、これも避けては通れない道で待ち遠しくもある。

世の中はウィルス騒ぎでちょっと活動停滞の方向にしばらくは向かわざるを得ないようにも思うのだが、なになにPCオーディオ関連で我が家でたっぷりと楽しめる素材があれこれといっぱいある。春ももう近く浮き浮きと出かけたくもなる季節であるが、それもなかなか叶わぬ状態の昨今自宅にいてもやることは尽きない。オーディオ三昧、PCオーディオ三昧、それも悪くはない。


4way構成の設定備忘録(2019年12月4日更新)設定値

項目 帯域 備考
Low Mid Mid-High High
使用スピーカー
ユニット
- Sony
SUP-L11
Sony
SUP-T11
Accuton
C51-286
Scan Speak
D2908
-
スピーカーの
能率(相対差)
dB 97 (+4) 110 (+17) 93 (+0) 93 (+0)
定格値
DF-65の
出力設定
dB +1.2 -10.0* +1.7 +3.8
*DF-65 Att ON
マスターボリューム
アッテネーション
dB -3.0 -3.0 -6.0 -3.0
各チャネル毎の設定
パワーアンプでの
GAIN調整
dB -6.0 -12.0 -6.0 -12.0
 
スピーカーの
想定出力レベル
dB 89.2 85.0 82.7 81.8
合成での
出力概算値
クロスオーバー
周波数
Hz pass

500
500

1400
1400

2500
4000

pass
Low Pass

High Pass
スロープ特性
設定
dB/oct flat-48 48-24 24-18 24-flat Low Pass
High Pass
DF-55 DELAY
設定
cm -7.0 -37.0 +30.0 +30.0 相対位置と
測定ベース
極性 - Norm Norm Norm Norm MPD
環境下
DF-55 DELAY COMP
(Delay自動補正)
- ON 自動補正する
DF-55デジタル出力
(Full Level保護)
- OFF 保護しない

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