NASの寿命なのだろうか?基板の問題なのか原因は良くわからないのだが、電源が入らなくなってしまう事態が発生する。完全に逝ってしまった訳ではないが、実用上ちょっと不安。
2011年に購入したとても廉価なものなのでもう充分活躍したと云えるであろう。VoyageMPDとの組み合わせでずっと使用してきており、JPLAYに主役が代わっても音源データベースとして重宝してきた。幸いにも中身のHDDは健在なので、そのままUSB HDDケースに入れて現在の環境で使用継続は可能なのがありがたい。古いタイプのNASなのでHDDはFAT32ベースであるため、この手の換装は容易。これが最近のNASではexFATが主流のようなので、安直にUSB HDDケースに入れなおせば良いとはならず、大量のデータ移行に四苦八苦することになってしまうところ。
さて、当面は良いとしても、音源データベースとして今後どのようにしていくべきか、改めて考える必要が出てきた訳だ。必要に迫られないとなかなか環境を更新しないという悪い癖もあって、これは良い機会なのかもしれない。だた、NASにすべきかどうかはちょっと悩むポイント。VoyageMPDが主流であれば、音源更新や環境の観点から基本的にNAS一択になるのだが、、、
現状のJPLAY Streamer+Minim Server、あるいはJRMC+JPLAY Driverの環境では音源はNASである必要性は薄い。内臓HDD/SSDあるいはUSB HDD/SSDの方がNASよりも高速なアクセスが可能であるし。NASの利点は複数環境での共有とCDリッピング環境からの送り込み(音源データベースの更新)であるが、VoyageMPDの環境を無視すれば、NASでなくても共有フォルダーの扱いで同様のことが可能なので、必須ではなくなる。バックアップに関してはNASの機能には依存せず、プライマリー/セカンダリーという構成で対応してきたので、この点からも不可欠ということはない。
ここは改めてVoyageMPDと決別するのか(最近は出番が少ないので、、)ちょっと思案のしどころ。mPODやmPADの操作性を考えるとちょっと断腸の想いではあるので、可能ならこの環境は残しておきたいとも思う。
一方で新たなNASの選択肢を考えてみると、現在登場したばかりの
Soundgenic
が有力な候補として考えられる。まだユーザー事例、使用感などの情報はほとんど見当たらないのであるが、NASとしては比較的廉価(?)にも関わらずUSB DDC/DAC接続も可能な由。当然ながらfidata Music Appとの連携も万全とのこと。もちろん世には高価で立派なオーディ用のNASがあるのだが、NASのいろいろな音質対策を
研究
し、自分でも多少なりとも実践してきた経緯もあるので、価値観としては高額なNASにはあんまり食指が動かない(財力がない?)。
他方、QNAPとかSYNOLOGYなどのNASもあるのだが、当方の場合は音源専用として考えているので、本来のNASの持つ多機能な部分はそれほど欲していない。むしろ重要な点はON/OFF時のスピード。一般的にはNASは常時ONを想定しているので、立ち上がりが相当遅いのだ。オーディオ用としては必要な時に10秒程度で立ち上がって欲しいので、この点はオーディオ用NASの独壇場でもある。さて、期待のSoundgenicはこの点はどうだろうか。まぁ、程なくいろいろな情報がネット上にも登場してくると思われるので、情報集めが終わるまではUSB HDDスタイルでつないでおくつもり。
もうひとつ検討すべき観点はHDDとするか、SSDとするか、という点。HDD/SSDで音が異なる、という評判がオーディオの世界では一般的でもあるのだが、当方はそこにはあまり拘ってはいない。むしろ、回転音の有無、発熱、そして先に述べた立ち上がりの早さとの関連で、もし常時ONの運用とするなら、SSDは一択となろう。ただし、容量の観点からは最低でも2TBは欲しいところなのだが、SoundgenicはSSDモデルの場合でも1TBの容量なのでここは残念。SYNOLOGYやQNAPであれば、1TBのSSDを2枚セット、という手もあるのだが、、、1TBのSSDは大分安く(3万円ちょっと)なってきたので、そろそろ潮時かも。
こうやって具体的なターゲットができてあれこれ考えているのは案外と楽しいものでもあるのだが、、、さてさてどうしたものか。
(参考情報)
測定ツールとして重宝している
Omni Mic V2
であるが、久々にHPを覗いてみると昨年10月にV5.04にマイナーバージョンアップしていたようので、遅まきながら当方も更新してみた。機能的には周波数レスポンスの表示等において、IEC 263標準のフォーマットがサポートされている由の他、細かい改善がされている模様。今度暇なときにでも改めて測定、テストしてみようと思う。
閑話休題:
ネットオーディオ、PCオーディオというものも「オーディオの世界」ではもう充分に市民権を得て、所謂オーディオ用のUSBケーブル、LANケーブル、NAS、各種のノイズフィルタ、アイソレータ、電源その他のアクセサリ類が充実してきたように思う。つまりはそれだけユーザーが増えて、マーケット全体が拡大しているし、高価な製品を購入する顧客も増加(従って利潤を確保しやすい?)していることなんだと思う。オーディオとしては「音が良い」ということが何にも増して重要(あるいは絶対)条件なので、音質向上を謳い文句(そして多少高価な価格設定)にすれば、評判を呼び、販売拡大に繋がる、という構図もある。そこには客観的な評価基準は無く、主観的な音質評価となるところがオーディオ的と云えるだろうか。また、価格対性能比という観点も少ない。あるのは「音を良しくしたい」という藁をも掴みたいという心境、あるいは妄信なのかもしれないと自分を顧みて思うことしばし。
自分のオーディオの音を向上させたいと思うのは、これを趣味としていれば誰しも同じ。当方も馬鹿げたことも含めてあれこれと試し続けてきている。そして、当然ながら、それなりの効果をもたらしてくれる対応もあるし、結果が判然としないものもある。残念ながら、当方は神の耳を持たず、駄耳であることは既に自覚しているのだが、それでも改善効果がはっきりと判る対策もある。もちろん、全く判らないものあり、かなり微妙な時もある。冷静かつ客観的な判断をしようとは心掛けているつもりでも苦労した時間とコストの潜在的な意識があって、「悪いはずはない」という気持ちになってしまうこともある。
人間の行動基準をベースにして考えてみれば、自分としてはただ単に「音を良くしたい」と考えているのだが、メーカーは利潤の追求が優先事項である。販売店でも原則的には同じ。しかし、個人としての自分はプライスパフォーマンスということについてはやっぱりそこそこシビアに考えない訳ではない。最終的に判断するのは、音の向上部分に対する価値判断ということになるのだろうか。
もうひとつの観点で考えてしまうことは製造原価と価格のバランス。ここは実は結構冷静に見てしまう。当然ながら、利潤の追求に於いては製品開発費と販売数量も非常に重要なポイントなのだが、、、このバランスはもちろんいろいろな業界によって異なるのであろうが、一般的には25%程度の原材料費、メーカー出荷価格は価格の50%程度ならば常識的範囲とも思える。ここが微妙であれば、その製品(特に工業製品)を購入しようというモチベは当方の場合は下がる。もちろん絶対条件ではないのだが。
一方で、手作りに近い工芸品、そして美術品など芸術や趣味の世界にプライスパフォーマンスという考え方はない、ということも理解している。当方の幼少のころの家業は実は古美術商。この分野には正にプライスパフォーマンスなどというものは存在していないことを当時は大人の世界など判らないながらも体験してきた。古美術品などはモノの価値を認めた人は価格には関係なく購入するし、良いものは良いという絶対的真実がある。だが、その価値は誰しもが判るようなものかというと実はそうではない。むしろ、古美術品や茶器などは多くの人にとっては本当の価値は判然としないこともある(判ったフリではなくて)。そして、それ故に其処には「目利き」という観念が存在する。つまり、価値の本当に判る人が目利きし、良いものと認めたものは良いものなのだ、という考え方。かって、利休が茶器を目利きし、その目利きされた茶碗や壺は大変高価であった。戦国時代の武将達に本当の茶器の価値が判る人はもしかすると案外少ないとも思うのだが、それも無理からぬこと。それでも、謂わば茶道の神のような存在であった利休が目利きしたものは、例えそれが南蛮渡来の単なる土器であっても茶道具として高価にならざるを得なかったのだ。
これをもってオーディオも似たようなもの、というつもりはない。だが、モノの価値、音の良さは誰が決めるのか?人様が決めるのか、自分で決めるのか。当然ながら当方は自分で決めたいし、そのためにはとにかくあれこれとたくさんの音を聴いて、較べて、自分の駄耳を訓練し、多少なりとも良否が判るようにして行かねばならないと思うのだ。独善であって良いとは決して思わないので、大いに評価、レビュー、意見などは参考とさせていただくが最期は自分で評価しなければならない。納得できたものはそれが例え自分(の財力)にとってちょっと不釣り合いであっても飛び降りる原動力にはなるはずだ。(もちろん尋常には家族の了解は得られないと思う、、、)おそらくこういう考え方自体は多くのオーディオ愛好家と同じなのかもしれない、、、故に、修行僧という訳でもないのだが、日々精進しなければならないとも思う。
4way構成の設定備忘録(2018年1月29日更新)
項目 |
帯域 |
備考 |
Low |
Mid-Low |
Mid-High |
High |
使用スピーカー ユニット |
- |
Sony SUP-L11 |
FPS 2030M3P1R |
Sony SUP-T11 |
Scan Speak D2908 |
- |
スピーカーの 能率(相対差) |
dB |
97 (+7) |
90 (0) |
110 (+20) |
93 (+3) |
|
DF-55の 出力設定 |
dB |
0.0 |
0.0 |
+0.0 |
+4.5 |
|
マスターボリューム アッテネーション |
dB |
-5.0 |
0.00 |
-9.0 |
0.0 |
|
パワーアンプでの GAIN調整 |
dB |
0.0 |
0.0 |
-12.0 |
-12.0 |
|
スピーカーの 想定出力レベル |
dB |
92.0 |
90.0 |
89.0 |
85.5 |
|
クロスオーバー 周波数 |
Hz |
pass ~ 280 |
280 ~ 900 |
900 ~ 2880 |
2800 ~ pass |
Low Pass ~ High Pass |
スロープ特性 設定 |
dB/oct |
flat-12 |
12-12 |
12-24 |
24-flat |
Low Pass High Pass |
DF-55 DELAY 設定 |
cm |
25.5 |
37.0 |
0 |
37.0 |
相対位置と 測定ベース |
極性 |
- |
Norm |
Norm |
Norm |
Norm |
VoyageMPD 環境下 |
DF-55 DELAY COMP (Delay自動補正) |
- |
ON |
自動補正する |
DF-55デジタル出力 (Full Level保護) |
- |
OFF |
保護しない |
|