オーディオ日記 第34章 ブレークスルー(その4) 2014年3月20日


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先に試した Flat Panel Speaker は究極と思わせるレベルを感じさせてくれたが、4wayを指向するに際してやはり一度はAccutonのユニットを自宅で試してみたいと考えていた。今回もT氏のご好意によりAccutonの13cmユニットを聴き較べする機会を得た。まだ、追い込みは出来ていないのだが、最初のインプレッションを記してみよう。

メインスピーカーの内側、耳の高さに設置:


13cmのユニットなので、エンクロージャもコンパクト:


まずはセッティングであるが、ミッドローとして基準となる200Hz~800Hz(-24dB/Oct)を受持ち帯域として試聴を開始。この段階で大まかなレベル設定とタイムアライメントの調整を行っていく。一聴して非常に素直な音で、低歪でクリアー感がある。なおかつ音に芯があり、明らかにハイエンドユニットと唸らせるような音だ。やはりAccutonのスピーカーユニットは評判通りの音だな~と、改めて納得した次第。ホーンドライバーとの質感のマッチングも良く、質的な違和感も少ない。

受持ち帯域を少しづつ変えて、その変化を見る。Flat Panel Speakerのテストに於いては140~560Hzがベストに思われたが、流石にこのユニットのサイズでは140Hzでは中低域の力感が不足してしまうようで難しい。レスポンスが薄くなると、ウーファーと音が溶け合わず、音がばらばらになるような感じとなるのだ。最低でも180Hz辺りからとする必要がありそうか。180Hz~710Hzを受け持たせると、「おおっ、これはイケル!」という感じ強まる。1KHzを越えるような帯域も試してみたが、小口径ではあってもあまり上限を高くしない方が落ち着いていて良いと感じた。これはホーンドライバーの質感との比較にもなるので、あまり厳密ではないが。

なお、音楽の聞こえ自体はFlat Panel Speakerとは大分違うようにも感じる。音の自然さや臨場感、音場感は間違いなくFlat Panel Speakerかもしれない。しかしながら、ハイファイ・オーディオしている~、ということを感じさせてくれるのはAccutonの独壇場だ。オーディオ的快感というものがあるとすれば、これは間違いなくAccutonに軍配が上がる。音がすっきりとしていて晴れがましいのだ。音の広がりや浸透力、力感などの能力が非常に高いのだろう。従って所謂高音質のソースや鮮度感の高い録音とのマッチングは抜群である。歪感などなく、とてもスムーズなので、ついつい音量が上がる、というタイプだ。ピアノやギターなどはとても気持ち良い。その分弦の醸し出すヴェールのような柔らかさは少し出にくいかもしれない。受持ち帯域を180Hz~710Hzとしていることも関係あると思うが、音楽の表現がAccutonサウンドで織りなされたようにも感じる。

軽々に結論を出すのは禁物と思うが、最初の印象もとても重要なので、まずは感覚的な部分として記してみた。もう少し多様な音楽ジャンルや録音状態の異なるものなどを聴いてどう印象が変化するか徹底的に聴き込んでみようと思う。なお、現状の3way構成も質感のまとまりなど、それなりに仕上がっていると思うので、4wayとする場合との違いは結局のところ「好みの差」ということに落ち着いてしまうかもしれない。だが、いろいろと試すのはとても面白く、興味深いのでもう少しチャレンジを続けてみようと考えている。

なお、Accutonのユニットで3way構成のサブスピーカーが欲しくなってしまった、、、もちろんマルチアンプ駆動で。


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