奥の細道二人旅・憧れの松島

松島・瑞巌寺
瑞巌寺の総門  十一日、瑞岩寺に参詣した。当寺の三十二世にあたる昔、真壁平四郎が出家して唐に渡り、帰国後、再興して開山した。その後、雲居禅師の徳化によって、七堂伽藍が改築され、金色の壁や仏前の飾りが光り輝き、仏の住む世界をこの世に実現した大伽藍となったのである。かの見仏上人の寺はどこにあるのだろうと、慕しい気持ちになった。
 「松島の瑞巌寺ほどの寺もないとよ」と歌われた瑞巌寺。さすがに見事なものでした。総門をくぐると真っ直ぐに延びる杉並木が続き、中門の奥には、ともに国宝に指定されている本堂と庫裏が立ち並んでいます。
 本堂と宝物殿である青龍殿を見学した後、芭蕉の碑を探したのですが、これが難しかった。何しろ同じような碑が多数並んでおりどれかわからず、お寺の方に聞いてしまいました。
瑞巌寺  拝観料 700円
 瑞巌寺は、仙台藩藩祖伊達政宗の菩提寺で、正式には「松島青龍山瑞巌円福禅寺」といいます。平安時代の初め開創され、天台宗延福寺と称しましたが、芭蕉が書いたように鎌倉中期に法身性西和尚(俗名真壁平四郎)を開山として円福寺と改称。戦国時代には寺盛も衰えましたが、伊達政宗は、五大堂を完成させた後、五年の歳月をかけこの寺を再建しました。そして政宗公死後、遺言により雲居禅師を招き、今のような大禅刹となりました。
総門中の道標 参道から見た中門
国宝の本堂 国宝の庫裡
芭蕉碑
芭蕉句碑
 「松島湾の段」が刻まれています。

 最後に松島のシンボルとも言われる「五大堂」を拝観。実は昨夜ライトアップされた五大堂を見ているのです。塩竃から夜出ている遊覧船にあわせてライトアップしているようで、とても幻想的で美しかった。昼間もいいのですが観光客が多すぎてやや興ざめ。
五大堂 拝観自由
 五大堂は、古くは大同2年(807年)に坂上田村麻呂が毘沙門堂を建立しました。滋覚大師が不動明王をはじめとする5つの明王像を安置したので五大堂と名付けられました。現在のお堂は仙台藩藩祖伊達政宗が再建したものです。
五大堂全景

五大堂に架かる透橋
橋桁の間が空いており、下の波が透かして見えるので透(すかし)橋といいます。

五大堂とライトアップされた五大堂
五大堂前にて

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