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 帝都物語 
[SF&PSYCHIC WAR]
1988.01:日本映画(東宝)
監督:実相寺昭雄   脚本:林海象   原作:荒俣宏 「帝都物語」
コンセプチュアル・デザイナー:H.R.ギーガー
CAST-1:嶋田久作勝新太郎原田美枝子石田純一姿晴香山本清美
CAST-2:寺泉憲桂三枝坂東玉三郎佐野史郎いとうせいこう安永亜衣寺田農峰岸徹修建
     中川比佐子中村嘉葎雄宍戸錠井川比佐志島田正吾大滝秀治西村晃高橋幸治平幹二朗
CAST-3:志水季里子長江英和/他
荒俣宏・原作「帝都物語」の映画化、全10巻の前半あたりです、明治時代、陰陽師やら風水師、地霊…今だに暗闇を魑魅魍魎が跋扈、東京の軍事的・霊的守護のため改造に乗り出す時の実力者達、その前に立ち塞がる謎の男・加藤?

STORYは…
天慶3年(940年)、関東に独立国を築こうとしたが、謀反人として討伐された平将門…深い恨みが眠る”日本最大の霊場”、帝都・東京… [明治45年]実業家・渋沢栄一、秘密裏に召集される各界の実力者、帝都・東京の軍事的・霊的な守護のための「東京改造計画」、立ちふさがる謎の魔人・加藤保憲(自称・役小角&阿部晴明の末裔)…スクラップ&ビルドを繰返す都市が生んだ”都市〈破壊〉の邪霊”ともいうべき男… 将門の怨霊を喚び醒ます道具して狙われる将門の末裔”辰宮由佳理”、阻止に動く陰陽師・平井保昌、文豪・幸田露伴達だが…由佳理の胎内に新たな生命が宿る、敗戦(&明治天皇の訃報)に…「帝都壊滅」を”大正12年9月1日と予言し自刃する平井 [予言の日]幸田と加藤の死闘…深い傷を負わせるものの、帝都・東京を大地震が襲う、しかし幸田達の努力の成果…将門は目醒めなかった、渋沢達の努力で急速に復興する帝都・東京… [昭和2年]日本初の地下鉄建設現場、加藤の放った魔物(式神)のため混乱…人が入れない現場、ロボット”学天則”の存在を思いだす学者・寺田寅彦、尊徳像(要石)で地脈を正す風水師・黒田茂丸、闘い続ける人達…そんな中、加藤の最強の宿敵となる人物が現れる…将門ゆかりの相馬俤神社、宮司の娘・目方恵子…将門の命により由佳理の兄・洋一郎に嫁いで来る、しかしその目前、大胆不敵な加藤に由佳理の子・雪子を誘拐されてしまう…


荒俣宏氏の原作「帝都物語」は全10巻(この後+3巻)とも読んでます、こういう話が好きなもので…
長い原作のうち1〜4巻あたりが映画化、時間の都合上?陰陽師や風水師はともかく、何故こんな人が加藤と戦うの?状態ですよね、まあ戦ってもいいんですけど(原作は天皇家のマジシャン・土御門神道一門という設定)、まあ全体的にハショリ過ぎて内容がチョット分かりずらいものになった感じ
SFXに関しては、ナカナカやるじゃないと思わせた次のシーンではガッカリ…の繰返し、ストーリーを含め、もう少し作り込んで欲しかったという感じでしょうか… まあ不満も多いがソコソコに面白いといったところでしょう(原作のおかげ?)
また当初は自分のイメージした加藤保憲と嶋田久作氏のギャップが有り過ぎて違和感も、でも見終わってみれば、彼しかいないか…と思うに至りました、プラス要因になってたりして… 余談ですが、新宿・歌舞伎町の某映画館(別の映画)で並んでいたら、真後ろに嶋田久作氏が立っていて驚いたことがあります、異相の怪人(失礼!)も普段は穏やかな顔でした
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 帝都大戦 
[SF&PSYCHIC WAR]
1989.08:日本映画(東宝)
監督:一瀬隆重     原作:荒俣宏 「帝都物語11巻・戦争〈ウォーズ〉篇」
CAST-1:嶋田久作加藤昌也南果歩丹波哲郎
CAST-2:野沢直子斉藤洋介戸恒恵理子桂木文岩間沙織草薙幸二郎土屋嘉男高橋長英中丸忠雄
     日下武史荒俣宏/他
太平洋戦争末期の東京が舞台の続編、空襲で焼かれる首都・東京を眺める怪人・加藤、彼と立ち向かうことになる1人の女性…、この映画、香港のワイヤー・アクションありき?やりたいことと手法が違う気がするのだが…

STORYは…
[昭和20年]長い太平洋戦争、疲弊した日本、飛来するB29、降り注ぐ焼夷弾、死に絶えようとしている帝都・東京… 霊的指導者、高僧・観阿彌光凰、日本を奇跡の勝利に導く秘密計画を準備していた… [1月1日]未明からB29の攻撃、焼夷弾に焼かれる家、人…、地獄と化した帝都・東京、深い悲しみと怒り、怨み…それらの力が、魔人・加藤保憲を復活させる、[1月27日]爆撃を受ける有楽町、観阿彌の側近にして霊能力の持つ青年・中村雄昂、空襲を酔いしれるように眺めている男を目撃…加藤、そして同時に、加藤の宿敵にして帝都の守護神・辰宮雪子と運命的な出会い、彼女の霊能力の高さに驚く中村、[2月4日]帝都・東京の息の根を止めるべく、観阿彌の秘密計画の前に立ちはだかってきた加藤…、自らの肉体を蝕む危険を冒しながら対峙する中村だが…加藤の前では赤子同然、重傷、偶然!運び込まれた病院で働く雪子との再会、2人はそれぞれに、加藤と戦う運命に有ることを悟る、そして[5月1日]秘密計画決行の日、連合軍、そして加藤との戦いが始まる…

うーん、どう反応しよう、香港アクション映画という手法が先に立ってしまった?スクリーミング マッド ジョージの参加?大変なのは分かるが、お寒い状態…照明?フィルム感度?編集技術?結局これらの技術ありきからストーリーの持っていく先を誤ってしまった…、最新SFX技術大好きの私でも思う、本当にやりたかったストーリーに合う技術を探すべきだった、ローテクでも… せっかくの題材を陳腐なものに、残念…
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帝都物語外伝   (1995)