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 超高速!参勤交代 
[COMEDY & HISTORY]
2015 日本アカデミー賞[最優秀脚本賞]
2014.06:日本映画(松竹)
監督:本木克英
出演:佐々木蔵之介深田恭子伊原剛志西村雅彦寺脇康文上地雄輔知念侑李六角精児柄本時生
近藤公園舞羽美海
陣内孝則石橋蓮司市川猿之助忍成修吾和田聰宏甲本雅裕
神戸浩前田旺志郎/他
予告を観た瞬間吹き出し笑いしてしまいました…速攻で観る事決定!
ネット何かで観ると高々200kmを5日間で何が超高速か?などと言う…歴史が苦手だった人の意見にガッカリ
参勤交代業が存在したことなど知らなければ、全く楽しめないだろうな…まう、そういう人は置いといて
楽しみに行きましょう!ってムビチケ購入…TOHOシネマズ日本橋は「TCXスクリーン」で100円UP
しかもムビチケなのに、事前予約出来ずの…当日劇場対応ときたもんだ!
前回「白ゆき姫殺人事件」で同様の事象の際には、ネットで全て対応できていたことを伝えたが
カウンター内は全てバイトで同じ言葉を繰り返すだけのロボット軍団ゆえ…諦めた!

STORYは…
享保20年(1735年、八代将軍・吉宗の頃)、磐城国 湯長谷藩(福島県いわき市に実在した藩)
1年に渡る江戸の参勤から…久々の故郷への帰還、藩主・内藤政醇(まさあつ)、口うるさい家老・相馬兼嗣
ようやく穏やかな日々が戻ってきたと…自国の居心地の良さを噛みしめる
名物“沢庵”の出来に自信!
(乳母のせいで閉所恐怖症の藩主、便所の扉も閉められない!)
そんな折り、江戸屋敷詰めの家老・瀬川が慌てふためいて駆け込んでくる
「5日以内に参勤せよ!」(8日以内に参勤せよ…伝令に3日使用)
せっかく戻ったばかりと言うのに「また参勤!?」
江戸の老中・松平信祝(のぶとき)が、湯長谷藩の金山の届け出に疑義の疑いがあると言ったため…
どうも…新しい金山の利権を手に入れたい松平信祝、湯長谷藩を直轄(自分のもの)にするつもり
「なぜ我らが疑われねばならんのだ」「逆らえば謀反だ!?」「降参すればお取り潰しは免れるのでは?」」
忍び泣きする瀬川
聞けば、無理難題を阻止しようと嘆願も…酷い恥辱
「小藩と侮りおって!5日のうぢに江戸に行く!!」…宣言する藩主・内藤、あと4日!
人が足りない!大名行列には50人は必要、昨日の今日では半分も集まらず
費用が足りない!昨今の飢饉に対して…隣国までに米蔵を開いた結果
どうやって宿役人のチェックを切り抜けるのか?千恵者の家老・相馬の案…江戸へ一直線の道!
知恵者の家老・相馬に委ねられる戦略、ポイントは「高萩」と「牛久」のチェックポイント、早速危機!
先頭が裏手を回って最後尾にUターンを繰り返す、100名の行列作りに成功!
高萩宿
水戸の徳川宗翰(むねもと)の一行と遭遇
駕篭に向かって挨拶する宗翰、藩主・内藤政醇は馬の上から腹話術!(中には猿の菊千代)
険しい山道を右往左往、野宿、道案内に雇った抜け忍・雲隠段蔵が用意した鶏肉と酒
あまりに甘い作戦の湯長谷藩…次の牛久で逃げる算の段蔵段
足を痛めた藩主・内藤政醇、察知している家老、馬を用意、牛久の里で待っていて…と
身分の低いものが泊まる宿に隠れる藩主、それでも湯長谷藩の家紋が配られる宿場所、捜索
宿では自分の客を取った取られたの大騒ぎ、首謀者とされたお咲は縄に縛られる始末、興味を示す藩主・内藤
便所の扉を開けている内藤を見て。首をかしげるお咲
夜、部屋にお咲を頼んだ藩主・内藤、境遇の会話、SEX抜き、按摩、過去の身の上話に同情する藩主・内藤
捜査が及ぶ宿、押入れに隠れる2人、あれっ?閉所恐怖症は?彼女となら大丈夫?逃げる藩主・内藤
一方、人の好過ぎる湯長谷藩、全額前金払いの報酬を貰って…逃げる
家老・相馬は井戸に落ちて行方不明、先を急ぐ一向
豪遊する段蔵…報酬の袋から出てきたのは小銭に古銭、無理しやがって…心打たれる雲隠段像、湯長谷藩を追う
行列のために雇ったガラの悪い中元達、湯長谷藩の行列道具を持ち去ってしまう
参勤交代、最大のポイント取手の宿、まさか追い越して行く大藩の大名行列…磐城平藩が…!


映画を観るにつけ、極まれに自分の知識のなさを大々的に晒してしまった上で…
同じく知識のない人間を味方にして、ボロボロの評価になってしまう映画がある
この映画はそのパターンになる要素が多大である…危険
「参勤交代」と言う言葉を受験用語としてしか覚えていない人々には無茶かもしれない?本質は知っておこうよ!
ネットで評価を見ると…200kmを5日間(実質4日)が超高速か?などと言う…
歴史と算数が苦手な人の意見にガッカリ
参勤交代が元々普通に歩いていても、時速4km×8時間で32kmで「約1週間」を要する
(「下〜に〜、下に!」「ジャラン」「下〜に〜、下に!」のペースじゃ実際にはもっと掛ってるだろうな)
しかし今回は「超高速」!倍の時速8km×8時間で64km…200kmなら実質4日で済むことになるが…
参勤交代の場合、大都市では藩の規模・勢いを見せるべく、豪華かつ華麗に練り歩くわけだ…一種のショウである
今回の場合は、「高萩」「取手」の2か所は「藩の勢い」を見せる必要がある(本当は江戸もなんだろうけど…)
時間と金が必要なのだ!幕府は多大な費用を藩に課しているのである
更に江戸が近付けば…参勤交代が交錯してしまう場合もある…力関係では動きが取れないんだよね
ということで…「参勤交代盛り上げ業」が存在したことなど知っていれば、更に楽しめるんだろうな…
今回の「湯長谷藩」なら、それなりの人数で…(献上品が沢庵という弱小藩には厳しいは厳しいが…)
大大名ほど、その力を見せつけるため大都市前後には彼らの力を利用するんだよね!(準備に金と時間が!)
見せる場所と端折る場所…その強弱の付け具合が面白い!
今回は時間短縮のため、無理無茶の最短距離の山中ショートカットまで強行、金が無ければ頭を使え!
だからこそ今回の映画は笑えるんだけど…結局笑っていたのは極少数でしたね…
ギャグじゃなくて、命懸けの戦略なんだけどね!
もしかして日本映画にして、日本の歴史映画が成立(理解)しない日がやって来るんだろうか?寂しい…
でも、今の私は涙して&笑って&再び涙してた!
あとケチつけるなら、少しは調べてみようね!恥かくのはあなた、さらに誤情報を掴まされる方々も…迷惑だね!

ところで、前回「白ゆき姫殺人事件」で朝一のTCXスクリーン公開の100円アップに関しては
ムビチケでクレジットカードで100円加算で通過できたのだが
今回のムビチケは…インターネット・サイトを開いたら当日窓口対応となっていた
上述のとおり(白ゆき姫殺人事件)、同様の事象の際には、ネットで全て対応できていたことを伝えたが
カウンター内は全てバイトで、まずは何が何だか分からない状況
同じ言葉を繰り返すだけのロボット軍団ゆえ…諦めた!
でもね…何度も言うように、スクリーンの両サイド1m以上は使用していないんだよね!
7.9m×18.7m(147.73u)が→7.9m×16.7m(131.93u)だとしたら…
「売り」の面積だと0.893倍なわけで
1800円の映画はTCXスクリーン使用+100円ではなく、1600円となる訳だし
ムビチケ1400円なら、予約できないどころか1250円にダウンすべき話である!
劇場変更っていうのはそういうことじゃないんですかね?
周囲の誰も文句言わないので1人浮いてしまいましたがね…相手がアルバイトでは無理な会話ですかね…
TOHOシネマズの各映画館の特色が分かってきましたので、使い分けようと思います…
ちなみに公開初日の第1回(9:25)、406席の映画館で100名程度の入り(TOHOシネマズ日本橋 SCREEN7)
2011.09format



 超高速!参勤交代リターンズ 
[COMEDY & HISTORY]
2016.09:日本映画(松竹)
監督:本木克英
出演:佐々木蔵之介深田恭子西村雅彦寺脇康文知念侑李六角精児柄本時生
近藤公園橋本じゅん上地雄輔伊原剛志舞羽美海富田靖子
陣内孝則石橋蓮司市川猿之助古田新太田口浩正
宍戸開渡辺裕之中尾明慶
斎藤歩神戸浩福本清三橋本じゅん斉藤暁山中聡板橋駿谷/他
まさかの続編である
更なる超高速!参勤交代の内容はいかに?

STORYは…
享保20年、4日で参勤交代を成し遂げた湯長谷藩主・内藤政醇、老中・松平信祝の野望を打ち砕き…
あれから1ケ月、参勤を無事に終え、牛久宿で内藤政醇とお咲の祝言を開いていた
一行の前に江戸家老の瀬川が慌てた様子で駆け込んできた
「大変でございます!一揆が起こりました」…なんの冗談?本当?
幕府から派遣された目付が湯長谷に着くまでに一揆を収束できていなければ、藩のお取り潰しは確実
目付が到着するまで、あと2日!祝言終了!
「参勤の時の倍の速さで帰るということですか?」「絶対に無理だ!」
何か策はないか?「時がありませぬ、よって、飲まず、眠らず!そして休まず!止まらず!」湯長谷藩出発!
そのころ江戸
徳川吉宗の日光社参の恩赦により、蟄居を解かれた信祝が不穏な動きをを見せていた
那珂川、ボロ船一艘の身で川を渡る一行、ところがカナヅチの相馬が船から転落
助けようとした鈴木に丸太が激突、流されて行ってしまう鈴木
大沼宿
帰り〈交代〉でも大規模な大名行列を披露しなくてはいけないが、集まった中間は30人足らず、道具もボロボロ
今度はどうやって宿役人のチェックを切り抜けるのか
猿を連れた家老の相馬が役人話し込み、後方を通り抜ける30人+70体の案山子、100人が通ったことに
高萩宿
「湯長谷藩の者、謀反人なり、通すべからず」との手配書
しかしここを通らなければ先へ進めない、そこで知恵者・相馬が出した作戦とは…死ぬしかありませぬな
棺桶に入った死体に扮してどうにか通過
故郷が目前に近づいてきた頃、突如、謎の刺客が一行に襲い掛かる
信祝が味方につけた尾張柳生家の刺客達だった、しかもその中に段蔵の姿が!
娘を人質に取られている段蔵だが…機転を利かして人質奪還の湯長谷藩、逃げる!仲間に戻る段蔵
その頃、ひとり江戸に残っていた秋山、この一連の出来事の背景に信祝の陰謀があること
そしてそんな信祝の動きを見張っていたもう一人の人物、南町奉行の大岡忠相が秋山に近づく
尾張柳生の柳生幻道の片腕・森極蔵、老中・松平信祝との連絡役
湯長谷藩と内藤政醇の後片付けに現地に赴く松平信祝
見送る森、その後をつける南町奉行・大岡忠相と秋山、罠、戦い、証拠品を掴む秋山
大岡に捕らえられる森、お白洲での攻防、明らかにされる松平信祝の悪事
湯長谷藩乗っ取り、そして将軍・吉宗の暗殺(つるんでいる尾張藩・徳川宗春)

湯長谷
疲労困憊でようやく湯長谷に辿り着いた一行
ところが既に田畑は踏み荒らされ、城は尾張柳生に乗っ取られた後だった
このあまりの不自然な事態に、ようやく内藤政醇達は全てが信祝の差し金であることに気付く
7人でも正論を述べて、一歩も引かない湯長谷藩<br>
村人達の心配して走り回る湯長谷藩の面々、その裏で…人質に取られるお咲、松平信祝がくる情報、城内の人質を殺す話
人質奪還作戦、城内との連絡、呼応、嘘の情報に城を飛び出す尾張柳生藩士、入れ替わりに城を取り返す湯長谷藩の面々
人質解放、遅れてきた鈴木も到着、ここで愛の言葉を要求するかお咲、答える内藤政醇
湯長谷藩の策略を知らせる花火、Uターンする柳生幻道、直接対決へ
荒木源八郎と諸坂三太夫との戦い、負けを認める諸坂、悪あがきの柳生幻道、背後から刺す諸坂、撤退を宣言
納得いかないものが、迫りくる松平信祝&尾張柳生本隊へ連絡、戦闘態勢に入る松平信祝

城を取り囲む尾張柳生藩士に加え、信祝が江戸から大軍勢を率いてやって来る
道を埋め尽くすその数は1000人、対する湯長谷藩はたったの7人
果たして彼らは、城を取り返し、民を守ることができるのか?


柳の下にドジョウは2匹いなかったかな?
面白くないわけじゃないんだけどね、前作のインパクトの強さには勝てなかったかな
前回のあの手この手の必死さによる笑いに対して
今回は前回の結末への復讐と反逆に対するドタバタ劇なのだが、意外とアッサリとしてて、笑う場面が少なかった
いや笑わそうとしてたのかな?
話も出来過ぎ、巨悪過ぎ?笑うためには、もっとセコくても良かったんじゃないかな?
まあ全く笑えなかった分けじゃなかったので良かったんだけどね
チョット期待しすぎでしたかね
ちなみに公開2日目の第2回(11:05)、228席の映画館で9割程度の入り(TOHOシネマズ日本橋 SCREEN5)
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