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 陰陽師 
[HISTORY&PSYCHIC WAR?]
2001.10:日本映画(東宝)
監督:滝田洋二郎     原作:夢枕獏 「陰陽師」
CAST-1:野村萬斎伊藤英明真田広之小泉今日子今井絵理子
CAST-2:岸部一徳柄本明夏川結衣矢島健一石井愃一蛍雪次郎下元史朗国分佐智子立原瞳
     八巻建弐宝生舞石丸謙二郎木下ほうか萩原聖人山本麻生城戸裕次
CAST-3:小柳友貴美津嘉山正種/他
最近何かとブームの陰陽師、夢枕獏の原作の映画化、魑魅魍魎が跋扈する平安時代、それらを鎮める陰陽師…安倍晴明、帝に待望の男子誕生、藤原家の権力争い、次々に発生する怪異、晴明を敵対視する陰陽頭・道尊との確執…

STORYは…
1200余年前、弟・早良親王を謀反の罪で殺害した桓武天皇、相次ぐ災難を祟りを恐れ長岡京を捨てる、怨霊鎮護の儀式、平安京へ遷都… 150年後、政争、人心の乱れ…平安の闇を跋扈する魑魅魍魎、それらを鎮める陰陽師…天地の理、森羅万象に通じ(暦の管理も行う)、世に起こる事象を読み解き、祭儀を執行、時には直接 法術を駆使し穢れを払う… 時の帝、女御・任子に男子誕生・敦平(既に更衣・祐姫に男子1人)、朝議のおり陰陽頭・道尊…「都の守り人が現れる」と星が示したと告げ祝福、喜ぶ帝と左大臣・藤原師輔(女御の父)… 朝議に出席せず更衣の相手をしていた陰陽師が1人…安倍晴明、朝議を終えた面々、彼を侮る男達、法術を見せろと煽る(手を触れず蝶を殺せ)、呪文、飛んでいく葉に切り裂かれた蝶、懐紙に蝶を包み帰っていく晴明… ある日、中納言・藤原兼家の屋敷の松に瓜がなる?悩んだ末、安倍晴明に遣いを出す、使者役を愚痴る源博雅、荒れた屋敷、待っていた案内の女性・密虫?人払い(紙人形と化す女性達)、兼家からの依頼、博雅自身の質問”先日の蝶はどうなったか”…密虫が蝶に戻る、一連の出来事に驚く博雅…、兼家の屋敷、瓜の正体、掛けられていた呪をヘビとして実体化、呪を返す、ヘビを追いながら”呪”について訪ねる博雅、”名前を与える”ことに似ている…?橋の下に消えたヘビ、女性の骸、再び兼家の屋敷、呪文、兼家のそばで幸せそうな女性の姿が見える…件の骸を手厚く供養すれば問題無し… 笛の名手でもある源博雅、彼の笛を毎夜 聞いていく女性、牛車から顔を出さない女性(彼女の読む歌から”望月の君”)に恋した博雅… 内裏、敦平誕生に沈む右大臣・藤原元方、帝の寵愛が娘・祐姫から離れたこと、孫の広平親王の立場、かつて帝から送られた歌を読みながら泣くだけの祐姫…、政敵・師輔が力を増していく、憎悪、察したように近付く道尊… 再び晴明を訪れた博雅、敦平親王に異変、容態説明、全てを察し向かった先”将軍塚”、博雅に笛を所望、姿を現した女性・青音を連れ内裏へ、敦平の体に呪文の文字、横たわる青音、邪気を青音に移す、快癒した敦平、晴明の屋敷、半裸の青音の背中に打たれる針、呪文、青音の体から解き放たれた邪気、切れとの命令、力無く振り下ろされる博雅の刀、飛び去る邪気、全てを見ていた道尊の式神、呪を掛けたのは道尊…六壬式盤で定めた次の標的は…博雅


10/6は、ついていない、週末の星座占いは確かに最下位だったけど…ココまで酷いか?「トゥームレイダー」にガッカリ、勢いで15分後に始まる「陰陽師」(同じく公開初日第1回)に駆け込んだが…
多分に個人的な好みの問題かもしれないが”CAST&特撮”に違和感と不満、なるほど、安倍晴明に野村萬斎(狂言師)を選んだ理由は分かるような気がするが、源博雅の伊藤英明、早良親王の萩原聖人は違うと思う…
それから特撮面ですが…クチバシだけを竹ひごで動かしているような道尊の式神、引き摺られるように進むヘビ、呪をかけられ気味悪く動くデキモノ以外ピクリとも動かない(人形のマンマの)赤ん坊・敦平、博雅が自分を食べろと差出した腕を噛む事さえできないナマナリの牙、しかも2本の牙を繋ぐ…盛り上がりたくても、ところどころで突然 水を注される状態
そういえば、道尊が戦いを仕掛けてくる理由も判らない?早良親王に固執する理由も不明のまま…、最高位の陰陽師と設定の道尊が…晴明の”護符”をあれほど軽く扱ってしまうものか?心の中でアーアの声、私は普通、重箱の隅を突つくような見方はしませんが、これだけ重箱に山盛りにされてしまっては…それでもにしていない理由は、これを読んだ誰かに”呪”を掛けられたくないから(冗談)
気になりだすと、アチラコチラの問題が目につき、全体像を把握しにくくなりますが、内容的には大好きな分野です、平安時代の時代考証など(私の知る限り)シッカリしているとも思えます、当たり前に見えてしまうくらい頑張っているシーンも多数あります、上記以外でもかなり頑張っているところと相殺のうえ、てとこでしょうか
(新宿コマ東宝劇場)
2000-2009format



 陰陽師U 
[HISTORY&PSYCHIC WAR?]
2003.10:日本映画(東宝)
監督:滝田洋二郎     原作:夢枕獏 「陰陽師」
CAST-1:野村萬斎伊藤英明中井貴一深田恭子市原隼人今井絵理子
CAST-2:伊武雅刀古手川祐子蛍雪次朗鈴木ヒロミツ山田辰夫五代高之八巻建弐能世あんな
     大富士小柳友貴美津嘉山正種
CAST-3:伊藤俊/他
私も懲りないというか…「U」を見てしまうのでした、今度こそと…、前作における小手先の失敗の数々に反省?今回は大技過ぎる展開、中井貴一の怪演、野村萬斎の晴明の頑張り…ケッコウ良いが、今回は女優で…

STORYは…
■平安の世、都で起きた日隠れ(日蝕)以来…鬼が貴人達を襲い体の一部を食らう事件が続発、右大臣・藤原安麻呂の屋敷、鬼封じの儀式、止める家臣を振切り現れた男装の少女…安麻呂の一人娘・日美子、弓を射る姿…「鬼も恐るる男姫」の噂も、凛とした美しさ…一目惚れの源博雅 ■儀式も効果なし、儀式を執り行った神官・斎部定行が犠牲、警備強化、闇夜に響く琵琶の調べ、笛を合わせる博雅、意気投合、琵琶の男・須佐…故郷に伝わる曲 ■庶民達も祈る…不思議な力を持つ男・幻角、火傷した娘、呪文、完治 ■安麻呂の不安…夢遊病?毎夜さまよい歩く日美子、事件に関係?博雅を通じ安倍晴明に依頼、怪しいところはないと晴明 ■納まらない怪異…内裏の温明殿、秘宝アメノムラクモの剣…ひとりでに音をたてる事件、原因を探る晴明(帝の面前)の呪、輝く龍の文様…飛立つ剣を掴みとめる晴明、そのまま無反応、失態? ■故事を調べる晴明、博雅の訪問…宙に浮く巻物に驚き、笑う蜜虫、見るなと晴明、覗き見る博雅…伝えられる歴史と異なる内容…大和族が出雲族を滅ぼした?諸説・解釈は様々と晴明 ■幻角のもとを訪れる殿上人…平為成&三善行憲、鬼退治の依頼、晴明の先を越せば…藤原一族の鼻をあかせる、殿上人達の疎ましさを見る幻角 ■夜の闇、再び鬼が出現、巫女の景子が犠牲、検非違使・橘右近の放った矢が鬼の肩を射る、逃げる鬼、人の顔に戻る…正体は須佐、安麻呂の屋敷外に倒れる須佐、屋敷内…夢ウツツで歩む日美子、差出された手…塀越しの光…傷が癒えていく須佐、事態を目撃した安麻呂 ■襲撃現場を検分する晴明、矢に残された血、呪、四匹の龍が浮かぶ、幻角を連れた平為成達、これは真の鬼ではないと晴明、幻角と並び歩く大路、「ほろぶるものはほろぶ」と晴明、では…自分は鬼退治に加わらないと幻角 ■日美子を訪れた博雅、覚えたての曲を披露したい…須佐との再会、件の曲を奏でる2人、涙する日美子、須佐の左腕&日美子の右腕に激痛…何?自分近づくな…走り去る須佐、訳が分からず呆然とする博雅 ■晴明を呼出す安麻呂、告げられる日美子の秘密、18年前…出雲族の討伐、生残りの娘を養女とした安麻呂、事件の鍵は出雲!日美子を連れ出雲族の村へ向かう晴明、出雲に伝わる出雲八卦、鬼の目論見を見抜く晴明、アメノムラクモの剣に封印されたヤマタノオロチのカ、鬼はその封印を解くために…


前作に懲りずに「U」を見てしまいました、本当は別の映画を見る予定で新聞広告で上映館と時間を確認(分かりづらい内容)、出かけたものの上映していない?なぜ?せっかく映画を見るつもりでいたので…急いで情報誌を開く、「陰陽師U」なら時間が合うというかなり積極的でない理由で見てきました
ストーリーは単純だが、まあ展開的には良いと思う、前作の…重箱に山盛りとなった特撮の指摘事項はどうやら解消?大掛かりになった分、細かいとこに目が行かないという点もあるあるでしょうか?但し、顔の動きに追従できない仮面のようなスサノオの特殊メイクはマダマダ改善の余地ありでしょう、それからキャスティング…晴明役の野村萬斎、幻角役の中井貴一は良いのだが、平安的美女のために “ふくよか系” の女性のキャスティング?私の個人的な好みの問題ではあるのだが…深田恭子の声と演技は、あの役には向かないように思えるし、古手川祐子(随分と久しぶり見ましたが)も何か違う気がする、まあ適任だと思う方がおられて当然ですが…、最後に一つ…京の都と出雲族の村の距離は一体どのくらいなのだろうか?(いつものお店、H様より感想を聞かれましたが、ハギレが悪かったのは、そういうことでした)
ちなみに…公開初日の第4回、ガラガラでした(渋東シネタワー4:渋谷)
2000-2009format



陰陽師0                           ( 連続性?一応最近流行りの「0」) /2024.04 )