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 悪夢探偵 
[PSYCHO SUSPENSE]
2007.01:日本映画(ムービーアイ)
監督:塚本晋也
CAST-1:松田龍平hitomi安藤政信大杉漣塚本晋也
CAST-2:原田芳雄猪俣ユキ村木仁ふせえり金守珍津田恵一
CAST-3:鈴木卓爾利重剛塚本敦子川原伸一黒沼弘巳康すおん宇野祥平/中沢旻江/他
塚本晋也監督の長編映画10作目、「鉄男」以来ずっーと描かれ続けて来た「都市と肉体」のテーマのもと…アンチポジティブ&ダーク・ヒーロー?悪夢探偵…「ああ、いやだ、ああああ、いやだ、ああ、いやだ…」

STORYは…
■古ビル、帰宅する男・大石、壁から垂れ下がる毛髪、男の背後に黒マントの青年、父の恩人の依頼…悪夢を調査、毛髪の主…男の生まれることのなかった娘の髪と…報告、あちらへ帰ろうと男、あんな家族の下には帰らない!自分を心配し…夢に現れてくれた娘と暮す…と大石、危険を察知、あちらへ向かう男 ■病室、覚醒する影沼、ベッドで死亡する大石、何故死んだ?家族に責められ追い出される男、家族の心の声を聞き…絶望と落胆 ■ガードレールに座るゴスロリ・パンク少女、自殺サイトの電話番号をコール、電話を掛けながら心中を…本当に?まず男からと少女、電話の向こうで音…自らに包丁を刺したと…、恐怖、アチコチに衝突を繰返しながら…何かが迫り来る、切り付けられ出血、自宅へ逃げ込み&ロックも…何かが侵入、滅茶苦茶に切られる少女 ■現場に到着するパトカー、現場を希望…着任早々のエリート刑事・霧島慶子、煙たがる叩上げの関谷刑事、初現場、全ての扉に鍵、荒らされた様子のない部屋、不審者侵入の形跡なし、自殺を主張する関谷、疑問の霧島、携帯電話を調べるよう若宮刑事へ指示、最後の通話相手は誰? ■肥満体のサラリーマン・肥枝田、菓子パンを貪りながら…自殺サイトへの連絡、帰宅、枕下に置かれるカッター、突然…地下駐輪場に肥枝田、不審な音…自転車に衝突を繰返す音、何かが迫り来る、切り付けられ出血、隣で眠っていた妻…目覚め、カッターで自分の首筋を切り裂<夫を目撃 ■霧島達の現場検証、「夢の中で誰かに襲われているよう…」と妻の言葉、明らかに自殺!の筈が…、若宮の報告、パンク少女との共通点、死の直前に同じ携帯電話へ連絡…名前は「0」 ■会議、「0」が携帯で暗示を掛け…自殺させたとの意見、単純リダイアルでは警察の動きを知られる恐れ、慎重な対応が必要、厄介そうな事件と判断した上司…表の捜査は関谷、裏の捜査?を任される霧島…裏って何? ■資料室内、特殊能力者の情報を集める若宮、これが裏?非科学的とする霧島、肥枝田の件…キーワードは“夢”、他人の夢の中に入る特殊能力を持つ“悪夢探偵”の情報、影沼京一を訪ねる霧島と若宮 ■アパートの一室、首吊り自殺に失敗し…介抱されていた影沼、そんな場で…状況説明&依頼、アッサリ拒否、特殊能力…嫌でも他人の心の薄汚い本質を見てしまい…人間に対して深く絶望、強い自殺願望、他人の夢に入ることはリスキーな行為…依頼者が狂人と化したり、影沼が夢の中で命を落とす可能性もあり、「ああ、いやだ、ああああ、いやだ、ああ、いやだ…」 ■夜、夢にうなされる霧島、影沼から突然の電話、件の電話に掛けるなとの忠告、夢を見られた? ■若宮の報告、2名の最後の電話が録音されていた、助けを求める声?「0」への電話が決定、関谷が掛けるも反応なし ■霧島の自宅、連絡、若宮が「O」へ電話…ヤツとのコンタクトに成功&暗示らしきもの無しとの報告、若宮が危ない!影沼に助けを求める電話、自身は警察へ急行、階段の踊り場、ソファーで仮眠中の若宮、不機嫌そうに現れた影沼、迷惑!他人の夢の中は…最悪、何もできないかも知れない&自分が危なくなれば…逃げる!と、嫌々ながら対応、夢の世界へ ■若宮の夢、荒れ果てた世界に失望、簡単に世界を終える方法…自殺!と若宮、何かが迫り来る気配、切り付けられ出血、自転車で逃げる、トンネル、迫り来る…血でヌラヌラとした影、影沼が出現、揉み合い、負傷する影沼、ズタズタにされる若宮 ■こちらの世界、悪夢を見ながら自傷する若宮、必死に止める霧島、騒ぎに駆けつける関谷、救急車要請、覚醒した若宮&影沼、一瞬の隙…階段に転落・死亡する若宮 ■病院に収容される影沼、悪夢…過去の出来事、京一少年を恐れる母親の姿 ■霧島の見舞い、若宮の敵討ち…犯人検挙への協力要請、リスクを背負うの自分だけ…拒否する影沼 ■霧島の部屋、悪夢…赤い服を着た&自殺願望を持つ自分が霧島を死へといざなう夢、彼女にも…自分では気付かない心の空洞 ■進まぬ捜査、自ら「0」へ電話する霧島…


塚本晋也監督作品ということで…見に行きたいと思いつつ、スケジュール的に半ば諦めていたのですが…強行!
謎だらけ&破壊的暴力(殺人事件)、それに巻き込まれ…嫌々協力させられる男・悪夢探偵(久しぶりに見ました…松田龍平)
彼を利用しようとするエリート刑事・霧島慶子、(Hitomi…ミニスカでの歩き方はチョットな〜、塚本監督の趣味?)、リスクを勝手に&共に背負い…悪夢探偵を強引に引き摺りこむ、眠ったら死?
「ああ、いやだ、ああああ、いやだ、ああ、いやだ…」
事件解決に向けた無謀な戦いが始まるのだ
GO的にはナカナカ良い!が、塚本作品に触れた事のない方には…どうかな?わけわかんない状態かな?どうだろう?ともかく…GOとしては楽しめました(但し…仕事で連日遅いためコメントが短くてスイマセン)
ちなみに公開19日目の第2回(13:50〜)、221席の映画館で40〜50人程度の入りでした(シネセゾン渋谷)
2000-2009format



 悪夢探偵2 
[PSYCHO SUSPENSE]
2008.12:日本映画(ムービーアイ)
監督:塚本晋也
CAST-1:松田龍平市川実和子光石研橋本拓人関遼輔
CAST-2:三浦由衣韓英恵安藤輪子松嶋初音内田春菊北見敏之播田美保鈴木一功/他
前作がナカナカ面白かっただけに…チョットがっかりの続編でした…

STORYは…
■自分を取り囲む世界全てを怖れる女性、落ち着いているのも僅か、悲鳴を上げ、何かに恐れ慄き&隠れ怯える、そして嫌でも見えてしまう他人の心、夫ですら化け物に見える、周囲を傷つけ、やがて首吊り自殺で命を絶つ…幼少の京一が見上げる、女性は母・逸子…最悪の目覚め ■父との二人暮し、何かが見える幼少の京一、夜…トイレに行けず、おもらしの日々、自宅周囲を徘徊する影、窓ガラスに手、恐怖!オマルに小便、布団に潜り込む、窓から入り込んでくるもの、目覚め!同じような夢を見ると京一 ■嫌々ながら…他人の夢に人るという特殊能力を持ってしまった影沼京一…通称“悪夢探偵”に依頼者・女子学生の間城雪絵、悪夢に登場するのは同級生の菊川夕子、彼女は異様な怖がり、それを面白がった雪絵は睦美とアキ子を誘い…ちょっとしたイタズラのつもりで彼女を体育館倉庫に閉じ込め、翌日から不登校となる菊川、雪絵の夢に姿を現すようになった、「そんなに心配するのは自分が最も酷いことをしたからでは?」「本当に悪いと思うなら、ちゃんと会って謝ればいい」と冷たく突き放す京一 ■学校、雪絵を待つ睦美とアキ子、悪夢探偵は役立たなかったか?の質問、菊川に謝りに行かないかと誘う雪絵、取り合わない2人、自分も悪夢を見ていたと睦美、夢の中で謝っちゃったから大丈夫!と、菊川の噂話…昔イジメられて、シャープペンシルで反撃したらしい… ■連日の睡眠不足…授業中に居眠りする雪絵、体育館のトイレ(扉なし)に座る雪絵、隣のブースを出て行く菊川の後姿、手には液体の入った容器、後ずさりで急接近、投げられる液体、ギリギリ回避、背後に…顔面に液体を浴びた睦美、突然教室内で大きな物音!目覚める雪絵、睦美が居眠り中に原因不明の心臓発作で急死&隣の机に頭を強打、「次は私?」パニくった雪絵、母子家庭、母親の貴理子は仕事のことで頭が一杯、雪絵の問題に時間を割く余裕なし、頼りは京一のみ、「ああ、いやだ!ああああ、いやだ!ああ、いやだ!」と重い腰を上げる京一 ■菊川家、2階を…怪物でもいるかのように見上げる両親、上がる京一達、ノックも無反応…が、突然の物音、部屋へ突入、開かれた窓、駆けて行く影、追いかける京一、遠く離れた階段を駆け上がる菊川の姿 ■亡き母の夢を頻繁に見る京一、人の心の奥底に潜む悪意までも透けて見えてしまう繊細な心を持った逸子、自分を取り囲む世界全てが恐怖の対象、そんな世界に京一を産んだことにも罪の意識、自分と同じように他人の心が見えてしまう京一をも怖れていた母、菊川に母との共通点を感じた京一、再び菊川家へ、菊川は行方不明のまま、嫌がる父、強引に2階へ、押入のバッグ…彼女が描いた暗黒の闇を思わせる絵画の数々、自分を取り巻く世界そのものを怖がる菊川の精神性、父親のもういい加減にしろという…心の声が大きくなる、引き上げる京一 ■うたた寝する雪絵…夢、体育館のトイレ、前回同様投げられる液体、隣のブースへ、液体を浴びたアキ子の姿 ■アキ子急死の知らせ ■菊川に「今会わないと取り返しのつかないことになる気がする」…雪絵の悪夢に入る決意の京一、最後は…自分の存在を拒絶したまま亡くなった母との絆を取り戻そうとする京一の強い意志


各種メディアには絶賛のコメントがアップされておりますが…本当でしょうか?塚本監督作品の中でも異色というか…らしくない感じのする映画と思われる、塚本監督がここまで展開してきた「過激、凶暴かつ破壊的な暴力シーン」で「都市における肉体の死とその覚醒」についてだが、「都市における肉体の死とその覚醒」は…「悪夢探偵」そのものなので問題はないわけであるが、それを構成する要素である「過激、凶暴かつ破壊的な暴力シーン」は、ホラー映画風として一部シーンに押し込められ…ハアハアと息づくもの、ドキドキするものがないのが寂しい、まあ「VITAL」あたりから、外に吐き出すというより、内にコモって自爆する的な方向へ転換したのかな?いつもいつも同じではないと言われればそれまでなのだが、前作がナカナカ面白かっただけに、期待して見に行った私としては拍子抜けなのである、まあ悪夢探偵としては中途半端、かと言って…ホラー映画にはなりきれていない…とでも言うところか…、まあ幼い頃に亡くした母親と自身の関係構築がメインであり…多分に女性的視点に立ったがための変容?それから、「ああ、いやだ、ああああ、いやだ、ああ、いやだ…」も僅か、なんか積極的な悪夢探偵だったりして…
今回の映画ですがともかく「リアル」と「夢」、「今」と「過去」、「母」と「少女」がゴチャマゼのため、見ていて混乱を招くは、必死についていっても…似た様なシーン連発で記憶に留めるのに苦慮、この後に着手する「あらすじ書き」は大いに混乱するであろう、ハッキリ言って、自信なしである…困った…、間違ってたらゴメンね状態だろう…多分
話は飛びまくるが…実は「1,500円」で前売券を購入してあったのですが、公開初日の初回に行ったら…「舞台挨拶付き前売券(2,000円)」を持ってないと入れない!?そんなの知らなかったぞ!座席が残っていると宣伝しているので、差額分を支払うから入れないかと聞くと「ダメです」の一言、已む無く帰宅、それから数日後…朝から病院に行った後に映画館に行けば、「本日は当館の映画サービスディで 1,000円ですが、この券でご入場されますか?」と…前売券持ってて酷い目に合わされまくりました、もっとシッカリとチェックしなければ…
ちなみに公開5日目の初回(11:40〜)、221席の映画館は30人程度の入りでした(シネセゾン渋谷)
2000-2009format