【スケッチ 高橋 儀助】 父方の高祖父
高橋 兼助(二代目儀助)
福島県伊達郡川俣町在住の絹商人。
川俣は福島県の田舎町ではあるが、絹織物の産地として繁栄を極めており、直接京都や横浜とつながりを持っていた。日本銀行の支店が仙台市ではなく福島市に設けられたのは、ひとえに川俣の絹織物が当時の日本経済において重要な位置を占めていたからだと言われる。
その川俣町で絹商人高橋商店の2代目を受け継いだ高橋儀助は、その財力を背景に書画などに親しみ、さまざまな趣味をたしなんだ。
この旅日記は明治6年、お伊勢参りに行った時に道中したためたもの。
維新後まもなくの頃、高橋儀助はお伊勢参りを思い立ち、仲間を誘い福島を旅立つ。鉄道はまだ敷かれておらず、足での道中である。お伊勢参りを果たした後は、京都、金比羅まで足を伸ばし、日本海を回って帰路に着く。
その約5ヶ月に及ぶ旅の道中、欠かさず日記を記しており、事細かにその土地土地の風景、文化、食などを絵入りで記録。さらに食べ物や見せ物、運賃、宿賃など当時の料金も記している。
(この旅日記は、従姉がブログで公開しているものです)

安芸、音頭の瀬戸

安芸の宮島

岡山の臥龍松

岩国錦帯橋

七里ヶ浜

住吉大社などの松(右側)

住吉大社などの松(左側)

神武天皇御陵

大阪、淀川の砂利取り船

富士山、足高山

田子の浦と富士山

二見浦

磐台寺

和歌浦
旅日記 清書版の表紙と裏表紙
(実際の旅日記の表紙はもう少し長い)


下のアクリルケースの中に、清書版を展示いたしました。
その横には従兄がまとめた旅程表・出納帳。
【高橋 儀助 プロフィール】
福島県川俣の絹商人 高橋兼助。
高橋家の二代目儀助。
明治6年に仲間とともに、福島から栃木〜千葉〜東京〜愛知〜伊勢神宮〜奈良〜大阪〜四国の金比羅さん〜広島〜京都〜岐阜〜新潟と回る4か月以上の旅をした。
今回の展覧会では、その日記のスケッチも展示。
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