沖縄ツーリング


2000.05.06.Sat.
 6:00起床。今日は沖縄本島に戻る日だ。飛行機は 8:55発の JTA600便なので、8:00頃チェックアウトした。  離島桟橋でタクシーに乗り、空港まで行く。チェックインを済ませた後、朝食として八重山そばを食べた。そばと言うが、麺は白く太めで腰があり、長崎ちゃんぽんの麺に似ている。結構美味い。
 8:50分頃、予定通り JTA600便に搭乗。程なくして機は石垣空港を飛び立った。今日も八重山地方は天気が良く、上からは鮮やかなエメラルドグリーンの海が見られる。そして石垣島と西表島。今回の旅でもっとも思い出深いところになった。波照間島とか行きたかったので、いつかもう一度来たい。その日まで、さらば八重山。
 飛行機は 10:00には那覇空港に到着した。手荷物預かり所で荷物を受け取り、駐輪場へ行く。駐輪場でサンダーエースのカバーを外し、4日ぶりの再会を果たす。ほったらかしにしちまって済まねぇなぁ、相棒。
 異常が無いか入念にチェックした後、荷物を積載。そして、これも4日ぶりのS&Sの赤いジャケットに袖を通す。myメットを被りグローブにはめてマシンに跨ると、妙に落ち着くと同時に昂揚感も覚える。やっぱこれだよな。
 明日の午後にはフェリーに乗って帰る。沖縄滞在日程はあと一日となってしまったが、今日一日で思う存分走ってやろう。ツーリングに来たんだから!
 今日は、先日行けなかった本島北部を走る。目的地は当然、辺戸岬だ。那覇空港を出発し、那覇北ICへ向かった。
 高速に乗り一路名護市を目指す。しかし、ここでやってしまった。速度違反。
 速く辺戸岬へ向かいたかった為、逸る気持ちを抑えきれなかった。沖縄自動車道は基本的に空いていて、初めはそんな無茶な走りはしていなかったのだが、ちょっと集団になっているところで追い越しをかけたときに、ミラーの中で何かがピカッと光ったのだ。しかし、その時も大してスピード出てた訳ではなかった。70マイルも出てたかどうか。車がみんな80km/hぐらいで走っているから、それでも速いのかもしれないが。
 とにかく覆面が追ってくる。一瞬振り切ろうかとも思った(マジで)。サンダーエースの高速性能なら、セドリックぐらい直線で振り切るのは楽勝だ。しかし着いた先が、パンダウがウヨウヨする名護市ではすぐにお縄にかかってしまう。サンダーエース目立つし。仕方なく、速度を落として路肩に寄った。
 まぁ、この時の速度が103km/h。沖縄自動車道はバイク、車関係なく80km/h規制なので23km/hオーバーですな。んで、覆面の中に連れ込まれる訳ですが、この時ある事に気付いた。助手席に座ってる偉そうにしてる方の息が臭い。しかもアルコール臭のよう。もっとも、ただ本当に口の臭ェ奴なのか、アルコール摂取していたのか臭いだけでは確信が持てなかったのだが、そいつの口調が微妙にろれつが回っていない感じなのだ。
 怪しい!
 オイラは露骨に顔を歪め「何だコイツ」って顔をした。それから運転席に乗っている方の奴が妙にフレンドリー。「そんなに無茶な走り方してなかったから1点にしてあげるから」とか言って恩着せがましい。
 怪しい!!
 普段、市民を抑圧しておきながら、己がルールを守れないとは何事かと怒り心頭に達しそうだった。折しも、オイラが住んでいる神奈川県警が不祥事を繰り返していた時だけに。
 んがしかし、確証がない(ろれつが回らないのも訛りかもしれないし)以上、つつく事は出来ない。それから、実はオイラは昨年の夏に免停をくらったばかりであり、この一点で免取りにリーチが掛かるのだ。藪蛇になるのもイヤだったのでここは抑える事にし、不本意ながらも青切符を受け取った。
 あーあ。今回のツーリングはここまでイイ感じだったのになぁ。これ一発で意気消沈しちゃうんだよ。でも違反したのは事実だし、要反省だな。皆さんも気をつけましょうね。
 落ち込んでてもしょうがないので、気を取り直して出発する。今度は、仏様のように80km/hピッタリで左車線を巡航。タ、タルい。しかし、こういう時に限って右車線をセルシオとかセドリックとか3ナンバーのオヤジが物凄い勢いで抜いていく。そう言えば、あの手のオヤジがスピード違反で捕まってるの見た事ないよなぁ。バイクよりよっぽど危ない運転したり、明らかにスピード違反してるのに。絶対Kどもは捕まえる相手選んでるよ。こういうところも日本が交通後進国たる所以なんだとなぁ。あー、ムカムカ。
 とまぁ、ゆっくり走ってると目的地に着くにも時間が掛かるので、イロイロ余計な事を考えてしまいます。
 名護で高速を降りて、R331、R57と先日、那覇に戻る時に使ったルートを逆に走って  まで来た。いよいよ県道70号。ここは沖縄ツーリングのハイライトと言えるところ。海はあまり見えないのだが、ヤンバルの山を見ながら走る。車は殆ど走っていないし民家も少なく信号も無し。緩いコーナーが連続し、アップダウンが多いのでバイクで走るにはうってつけ。沖縄にバイクで来たら、ここは必ず行くべし。但し、ガソリンスタンドが全然無いので、タンク容量に不安がある人は県道70号に入る前に給油しておいた方が良い。ツーリングマップルにもそう書いてあるしね。
 沖縄自動車道での鬱憤を晴らすかの如く、オイラは夢中でコーナー攻めました(ォイ
 途中R1とすれ違ったし、地元ライダーにとっても走りを楽しむ絶好の場所なのだろう。それにしても、すれ違うときのR1のライダーの目が、如何にも「珍しいもん見ちゃった」って感じだった。同じYZFなのに、こっちは天然記念物みたいね('_')
 で、ひたすら走ってたので辺戸岬までどこにも寄りませんでした。ノンストップ(^^;
 でも一時間ぐらい掛かったかな。峠の走りを満喫できました。そして辺戸岬。ちょっと天気が良くなくて曇り。風も強くて今一南国っぽくなかったかな。石垣で快晴の久保平崎とか玉取崎を見た後だからかもしれないが。ここも天気が良ければ絶景なんだろう。


辺戸岬にて。曇ってたから看板と一緒に撮りました。

 この時点で丁度昼過ぎ。腹も減ってきたので岬の食堂でソーキそばを食べた。麺は八重山そばと同じで腰がある。ソーキがけっこう美味かった。
 腹ごしらえした後は辺戸岬を後にし、R58で南下した。途中、県道2号に入る。ここ、曽田正人の「シャカリキ!」という漫画に出てきた「ツール・ド・沖縄」のコースなんだな。「坂バカ」の主人公テルが、死に体の表情ながらド根性で登っていくシーンにドキドキした。沖縄来たら、この道を見てみたいと思ったので寄り道してみたのだ。
 漫画では見晴らしの良い山のように描かれていたが、実際には鬱蒼とした樹林帯に囲まれていて上から下の方を見る事など出来なかった。それから、峠までずっと登りだけじゃなくて、多少のアップダウンもあった。まぁ、漫画で描くには多少デフォルメが必要だし、フィクションなんだから現実に即している必要はない。何より楽しめるならその方が良い。
 それでも、本物の県道2号も細かいコーナーが連続していて、バイクで走るにはかなり楽しめる。反対側の県道70号に出たら引き返して、二往復もしちゃった(^^)
 その後は再びR58を南下し、名護市を迂回してR505に入り海洋博記念公園へ向かった。しかし、着いてみてあまりにも観光地ライク(<--当たり前)な為に入るのをやめる。だって沖縄まで来て、お金払って人工物だらけの公園入るのってバカバカしいし。ここ来たのは巷で噂の  を見てみたいだけだったので、あっさりパスした。
 この時点で15:00過ぎ。もう他に行く所も思いつかなかったので、今夜の寝床を探す事にした。
 この近くに瀬底島があり、無料キャンプ場があると高田さんから教えてもらっていたのでそこへ向かうことにした。
 30分程で瀬底島に到着。名前の通り島であるが、本島とは橋でつながっておりバイクで行き来できる。瀬底ビーチに行くと、まだ日が高いので海水浴客が沢山いた。キャンプ場はビーチに隣接した林の中で、そこにバイクを乗り入れてテント場の横につける。手早くテントを張り、荷物を運び込んだ。
 ふと周りを見ると、他にもバイクが何台か来ていて、暫く居を構えてると思われるものもあった。沖縄で無料なのはここだけらしいから、渡り鳥ライダーも居るようだ。リッターバイクで装備満載のオイラの方が場違いな感じ。ビーチの方に行ってみると、シャワー横の手洗い場で包丁、まな板を使ってシャコ貝をさばいている人もいた。成る程、ここなら取れたて新鮮な海の幸がタダで食べられる。豊かな海の恵みのお陰で飢えなくても済む訳だ。長居もしたくなるな。
 とりあえず寝床は確保できたので一安心。まだ日も高いし、適当に周辺を走ってみる事にした。タンクバッグに財布とデジカメだけ入れて、軽装備で出る。R505を名護市方面に向かって走った。このあたりは工事中で道がガタガタしている。多分、夏にひらかれる沖縄サミットに向けて整備しているのだろう。名護市周辺だけは、急ピッチで開発が進んでいるようだ。折角自然のままの綺麗な海なのに、人工物で固めてしまうなんて勿体ない気がする。
 名護市街に入ってぐるっと回ってみたが、特に何もない。これだったら下手に開発などしない方が良いと思うのは、余所から来た旅人の勝手な考えだろうか?
 あんまり遠くに行く気もなかったので、キャンプ場に戻る事にする。同じ道を引き返すのもつまらないので、山道らしい脇道に入って少しコーナーを楽しんだ。
 キャンプ場に戻る前に国道脇のガソリンスタンドで給油。今日は結構走ったと思ったのだが、給油は二回目。やはりこの島は狭いのだ。  その後、このツーリングレポートのトップに貼る写真を撮る為、夕日が見られるポイントを探す。沖縄に来る前から、トップ絵はどんなものにするか決めていたのだ。まだ工事中で開通していない道に勝手に入って、海辺で写真を撮る。それがコレ。


海を見ていたジョニー、てなもんよ。

 水平線に沈む夕日を眺めた後は、夕飯を食いに。キャンプ場に戻りがてら、食事が出来そうなとこを探した。瀬底橋のすぐ近くに鮮魚店があって、その裏が食堂だったのでそこに入る。メニューはマグロや鰹などの魚の刺身ばかりという店だ。オイラは鰹のたたき定食を頼んだ。値段は \1,500だったが、たたきが沢山あって結構オトク。流石に新鮮で味も良し。丁度初鰹の時期だったし。ここはオススメかな。


鰹のたたき。結構ボリュームがある。

 腹一杯になったところで瀬底橋を渡る。島には街灯も殆ど無くて辺りは真っ暗。星がよく見えるので、キャンプ場に戻る前に自動販売機の前で停まり一息入れて星を眺めた。
 その後はキャンプ場に戻って寝袋に潜り込んだ。おやすみ。
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