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「事件こそが報酬」

探偵【その1】、「ホームズの部屋」の中央付近の戦利品(ナポレオン像あたり)を調べた時のホームズのセリフ。第4話でホームズがアンナに依頼を受けた時にも聞ける。
原作でも、ホームズは解決した事件の手柄をスコットランドヤードの刑事たちに譲ってしまうことが多く、謎解きができる事件こそがホームズの報酬である、という話を良く聞くことができる。
そもそも長編第1作「A Study in Scarlet (緋色の研究)」からして、「ホームズが事件解決の手柄を刑事たちに横取りされても何も言わないので、ワトソンがホームズの活躍を世に知らせようとして書いた小説」という設定なのである。

なお、この後に龍ノ介が戦利品についてどんな事件だったかホームズに尋ねるのだが、ナポレオン像については「忘れた」と一言言い放つのみ。
ナポレオン像については前作の色々ネタも参照。

青いガーネット

探偵【その1】(第3話の探偵【その1】でも聞ける)、「ホームズの部屋」のアイリスの思いつきボードを調べると書かれている文字。
短編集第1作「The Adventures of Sherlock Holmes (シャーロック・ホームズの冒険)」に収録された短編「The Adventure of the Blue Carbuncle(青いガーネット)」のことと思われる。
アイリスによると、「昔ホームズが解決した宝石盗難事件」だそうだが、更にアイリスは「実は青いガーネットは存在しない」と説明してくれる。
「何が盗まれたのかわからないのが一番の謎」という事件らしい。

この「青いガーネット」とは何なのか? という件については、原作を解説したウェブサイトにも書かれているのでご参照いただきたい。
青い紅玉 - Wikipedia

緑柱石の宝冠(ティアラ)

探偵【その2】以降、「ホームズの部屋」のアイリスの思いつきボードを調べると書かれている文字。
短編集第1作「The Adventures of Sherlock Holmes (シャーロック・ホームズの冒険)」に収録された短編「The Adventure of the Beryl Coronet(緑柱石の宝冠)」のことだと思われる。
ちなみにこの時、「緑柱石の宝冠(ティアラ)」以外にも「しっかり、なるほどくん」というメモも書かれており、アイリスは来月号のタイトルをどちらにしようか迷っている、という話が聞けるだけで、アイリスが「緑柱石の宝冠」の内容をどのように書くつもりなのかは不明。

ダンカン・ロス

短編集第1作「The Adventures of Sherlock Holmes (シャーロック・ホームズの冒険)」に収録された短編「The Red-Headed League(赤毛連盟)」に「Duncan Ross(ダンカン・ロス)」という登場人物が存在する。
原作「赤毛連盟」のストーリーは「銀行強盗を企む犯人は、銀行の近くの家の地下から、銀行の地下まで穴を掘ろうと企んだ。そこで、銀行の近くの家に住む人を追い出すために、赤毛連盟を作って誘い出し、その間に家に侵入して穴を堀った」というようなものである。
つまり第2話の「ペテンシーが、目的の部屋に入るために、ガス中毒を利用して住んでいる人を追い出そうとした」「ビリジアンが、目的の部屋に入るために、ペテンシーを手紙で追い出した」というのは「赤毛連盟」のトリックが元ネタでもある。
ミステリの世界では、この「犯罪者が理由をつけてターゲットを外出させ、その間に留守宅で悪事を行う」という手段を、「赤毛トリック」という専門用語で呼んだりもするらしい。
「赤毛トリック」のことは、以下のリンク先の「備考」を参照のこと。
赤毛組合 - Wikipedia

アルタモント

瓦斯(ガス)会社の名前として登場する「アルタモント」だが、Altamont(アルタモント)は、短編集第4作「His Last Bow(シャーロック・ホームズ最後の挨拶)」に収録された短編「His Last Bow(最後の挨拶)」の登場人物。その正体については実際に「最後の挨拶」を読んで確認していただきたい。

なお、第3話の証拠品「倫敦万博の新聞記事」の裏側、「《死神》襲撃事件」の記事の右下あたりに、「ALTAMONT GAS COMPANY」という文字が見える。アルタモント瓦斯(ガス)会社が新聞に広告を出しているようだ。また、本作においてもアルタモントの綴りが「Altamont」であることもわかる。

2021年発売の英語版(The Great Ace Attorney 2 Resolve)においても、「Altamont」がそのままローカライズ名として使用された。

セルデン

死刑囚の名前として登場する「セルデン」は、長編第3作「The hound of the Baskervilles(バスカヴィル家の犬)」に登場する、脱獄囚のSelden(セルデン)から取られたと思われる。
本作のセルデンは「バスカビル家の紋章のついた犬の首輪を盗み隠していた」という点で「バスカヴィル家の犬」との繋がりがある。

技師の親指

陪審員4号ことアルタモント夫人が、今月号の「ストランドマガジン」(PlayStation4 / Nintendo Switch / Steam版では「ランドストマガジン」)に掲載されていたタイトルが「技師の親指」だったと話すシーンがある。
短編集第1作「The Adventures of Sherlock Holmes (シャーロック・ホームズの冒険)」に収録された短編「The Adventure of the Engineer's Thumb(技師の親指)」のこと。
このシーンはちょうど「指痕」に関する話をしていたところなので、「指」に関係のあるこのタイトルが登場したと思われる。
(指の痕跡という意味では、「ノーウッドの建築業者」など他にも向いている話があるだろうが、ここではあくまでもタイトル自体を重視したと思われる)

番外 「ソーンダイク美術学校」

ビリジアンが通っている美術学校の名前が「ソーンダイク美術学校」であるが、この「ソーンダイク」自体は「シャーロック・ホームズ」シリーズには登場しない。しかし、オースティン・フリーマンの推理小説「ソーンダイク博士」シリーズが、かつては「シャーロック・ホームズ」シリーズと人気を二分していたことがあり、ここからの命名である可能性がある。

シャーロック・ホームズシリーズ関連作品#ライバルたち - Wikipedia

なお、2021年には、「大逆転裁判1&2 -成歩堂龍ノ介の冒險と覺悟-」公式開発ブログの最終回で、1920年~1930年代の名作へのオマージュとして、『ジョン・イヴリン・ソーンダイク(Dr John Evelyn Thorndyke)』が登場していることが明かされた。

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