#473 たまにシェアサイクル

2023/11/13

<前目次次>


 新しい街で暮らすようになって半年が過ぎた。前回住んでいた街は、結構坂が多いところだったので、電動でない普通の自転車を自分で持っていてもあまり出番がない(そして電動自転車は高い)と思って、必要な時だけ電動のシェアサイクルを使うことにしていたのだが、新しい街は比較的どこもフラットなので、電動でない普通の自転車の出番もそこそこあると判断し、住み始めてから比較的すぐに中古の自転車を購入した。新品なら6万円くらいする自転車を9千円ほどで購入。引っ越しにかかる自転車の運搬費は高額なので、いずれまた引っ越すことになったら、処分するか中古屋に売るか誰かに譲るかするつもりであるから、この街で使う分には、中古のもので十分である。

 自転車を自分で持っている場合は、自転車用の空気入れも必要になるところであるが、こちらの方は、無償で空気入れを貸してくれる近所の自転車屋に行って気が付いた時に空気を入れることで済ませている。

 いつも肌身離さずつけているMi bandには、エクササイズの項目として自転車というのがある。これを起動させて自転車を運転すると、どこをどう走ったかをスマホのGPSで正確に追跡してくれるので、あとで行動記録を振り返る時に参考になる。余談だが、この自転車モードはほかの乗り物(バスや乗用車や電車)に乗っている時にも有効に動作する。運動記録ということにはならないけれども、新幹線で試したときは時速250kmなんてのも出たりするので、自分が今どのくらいの速度で移動しているのかもわかって面白い。

 ところで自転車については、今年の4月からヘルメットの着用が努力義務化されたところである。確かに自転車で交通事故に巻き込まれた時に、頭にヘルメットがあるのとないのとでは死亡率に大きく差が出るので、空気入れは買わずに済ませたがヘルメットについてはAmazonで安いものを購入した。中国からの輸入品のようで、来るまでに少し時間がかかったが、作りはしっかりしており、デザインもなかなか恰好がいい。

 この自転車用ヘルメットの着用率は、県によってだいぶ差があるそうで、高い県だと半分近くが着用している一方、低い県だと3%くらいしかないらしい。確かに私のいる街でも着用している人を見かける方が珍しいという感じである。私自身もいちいちつけたり外したり、盗難を気にしたりというのもあって煩わしく感じることもあるが、自身の安全のためと思ってちゃんとつけるようにしている。

 自分の持っている自転車とは別に、私の今住む街にもシェアサイクルのサービスはある。前に住んでいた街がやっているサービスとは別の会社がサービスしているようで稼働台数もポート数もかなり多く、むしろ便利に使える感じがする。料金も、電動なしの自転車の場合は1分6円ととても安い。ただしサービスの範囲がかなり限定されており、残念ながら私の家の近くにはポートがない。自前の自転車を購入した理由はそこにもある。

 利用するには、スマホに専用のアプリを入れて、利用する際には自転車についているQRコードを読み取らせるだけでOKなので、使い勝手も良い。実際に街の中心部に行くと、多くの人が利用している感じである。私も自分の自転車を置いて出てきている時に、ちょっとした距離(電車で2〜3駅分)だけ利用すると、電車よりも廉価で移動できるので、以前ほど頻繁にではないが、たまに便利に使っている。

 難点があるとすれば、こうしたシェアサイクルにはヘルメットがついていないことであるが、シェアサイクルにヘルメットを用意するのは、盗難防止の観点などからもなかなか難しいところであろう。そこは自転車の側も車の側も、気を付けて事故のないように譲り合って運転するしかないのかなという感じである。


<前目次次>