#430 バンド型活動量計は手放せない(後編)

2020/04/12

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 通常の使い方でも歩数や脈拍を自動計測してくれるのだが、「ワークアウト」というエクササイズ専用のモードにすると、スマホのGPS機能と連動して、更に細かい記録をつけてくれる。ウォーキングやランニング、サイクリングなどエクササイズの種類を選び、GPSの受信状況を確認した後スタートすれば、1kmごとに経過を振動で知らせてくれたりする。信号待ちの時などは、長押しで一時停止し、動き出した時に再開してインターバルをカットすることもできる。5気圧防水なので、スイミングのワークアウトも可能である。

 ワークアウトの結果は実に詳細で、ウォーキングの場合、GPS計測した正確な経路を地図表示してくれるほか、時間、消費カロリー、総歩数、ケイデンス(1分あたりの歩数)、ペースや心拍数の経過や平均値、心拍ゾーンの時間などがわかる。だいたい私の場合、1kmを11分くらいのペースで歩いているようだ。

 画面についてもいろいろなデザインのものが公開されており、それらをダウンロードして置き換えることができるほか、自作することもできるようである。私もいろいろと試してみたが、結局デフォルトのデザインが一番見やすいと感じて元に戻した。元に戻すには、本体のメニューからその他>バンドディスプレイを選んで、保存されているディスプレイの中からスワイプし選択しなおせば良い。

 一番便利と感じるのは、スマホのアプリの通知を振動で知らせてくれる機能である。通知するアプリは任意で選ぶことができ、メールであれば差出人とタイトルが、LINEであれば投稿者と内容がディスプレイに表示される。日本語のフォントがややしょぼい感じはするものの、小さいながらかなりの文字数を表示してくれるので、(老眼でなければ)通知とともにバンドを見ることでだいたいの内容を確認することができる。私はスマホを腰のベルトにつけたフォルダに仕舞っているが、状況によってはこれらの通知に気付かないことがままあるので、腕のバンドで知らせてくれる機能は大変重宝する。通知については、Do Not Disturb(DND)の設定により、睡眠中は通知しない設定にもできる。

 そのほか、地味に便利なのが、再生中の音楽のコントロールである。普段私は、BBCのGlobal NewsのPodcastをスマホに拾って、それを分離型のワイヤレスヘッドホンで通勤中などに聞くことが多いのだが、ヘッドホン単体では、再生と一時停止、曲送りくらいしかコントロールできない。Mi band4のコントロール画面では、これらのほかに曲戻しや音量の調整などもでき、曲名やステイタスも表示されるので助かる。

 またスマホの現在位置に応じて、その場所での現在の気温や、当日から4日先までの天気予報を表示してくれる機能もありがたい。アラームの機能もあり、決まった時間が来ると振動で知らせてくれる。音が鳴るわけではないので、周囲に迷惑をかけずに気づくのがスマートである。ストップウォッチ機能もついているが、0.1秒刻みながら実に20回分のラップタイムを記録してくれるというのも地味に便利である。ペアリングしているスマホをアラームで見つけてくれる機能もある。

 驚きなのは、これだけの機能がありながら、3週間は充電しなくても電池が持つというところである。充電するためには、バンドから本体を取り外し、クレードル型のUSB充電器につけるという迂遠な方法を取るしかなく、あまりスマートではないのだが、3週間に一度という頻度であれば許容できる手間である。

 ワークアウトの間、その他の表示を見ることができなくなるとか、アラームの設定は本体からだとオンオフしかできないとか、細かい不満はあるものの、その他に関しては大いに満足するところである。価格も4000円以下であるので、相当にコストパフォーマンスの高いガジェットであると思う。何よりこれ一つで、これまで使っていた電波時計の腕時計、活動量計、ねむり記録計、GPSドングル(これは2年前の出張の時に無くしてしまった)が不要になってしまった。

 もちろん機能的には、Apple Watchをはじめとしたスマートウォッチには敵わない部分も多々あるが、充電頻度が少ないことと軽くて装着感が良いことが、個人的には大変気に入っている。目下のところ、一日8000歩という歩数目標を毎日クリアしつつ、楽しみながら日々使用している次第である。


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