#429 バンド型活動量計は手放せない(前編)

2020/03/16

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 今やほとんどの人が持っているスマホは、通信しながら常に時刻校正をしている。海外ローミングに対応していれば、海外に行った時でも現地の時刻に校正されていたりする。そのため、持っている腕時計が電波時計である場合を除けば、正確な時刻を知りたいという用途において、スマホは腕時計よりも頼りになる存在である。時刻を知るのに腕時計を見ず、スマホを見て確認する人が多かったり、そもそも腕時計をしていない人が多かったりするのも道理である。

 一方で、最近はスマートウォッチという、スマホと連携して時刻のほかに各種の通知をしたり活動量を計測したりしてくれる腕時計型の機器をつけている人を多く見かけるようになった。ファッションやステイタスシンボルとしての高級腕時計よりは廉価でありながら、つけていても恥ずかしくない程度のスマートさがあるのもいい。

 こうしたスマートウォッチの嚆矢と言えば、これまたAppleのApple Watchである。iPhoneを取り出さなくてもiPhoneと連携して各種の通知を確認したり、音楽を再生できたり、決済ができたりするというのは確かに便利である。とはいえ、電池が一日も持たないのというのが腕時計としてどうなのよ、ということで、個人的には全く食指が動かなかったところである。

 吝嗇家である私は、腕時計は正確であることをもって良しという判断基準のもと、廉価なデジタルの電波時計ですませている。また日々の健康管理のため、スマホでデータを管理できる活動量計(万歩計)やねむり記録計も使っているところである。ただこれらの機器は、定期的に手動でスマホにデータを転送しなくてはならない手間がかかるほか、活動量計は身に着けるのを忘れたり、ねむり記録計はスイッチを押し忘れたりして、記録を取りそびれることも多かった。

 そうした状況であるなか、中国メーカーのXiaomiが発売しているMi bandというリストバンドのシリーズが、第4世代になって技適を取得し、日本でも使えるようになったので、値段が安いこともあってAmazonで注文して購入した次第である。

 届いたパッケージを開封すると、本体のほかには、USB充電器と、小さな取扱説明書がついているだけである。まずは説明書に従い「Mi fit」というアプリをスマホにインストールし、ユーザー登録すると、本体とBluetoothでペアリングせよと言われる。最初ここのところが何度やってもうまくいかず、もしかしたら手持ちのスマホのBluetoothのバージョンが古くて認識されないのか、などと冷や冷やしたが、何度かやっているうちに無事にペアリングされた。そのあとはファームウェアとアプリのバージョンアップのためしばらく時間がかかったが、どうやらそれらも無事に完了して使えるようになった。

 本体は22gと大変軽く、付属のシリコン製のバンドにつけて腕につけると、ほとんど着けているのを忘れるくらいである。縦長の0.95インチ、120×240pixelのAMOLEDカラーディスプレイは、小さいながらも視認性は良い。明るさを調整したり、夜間のみ照度を落とす機能もついている。

 本体には6軸センサー(3軸加速度計+3軸ジャイロスコープ)が内蔵されており、体の動きを常時計測してくれる。また裏面にはLEDライトがあり、脈拍を計測するギミックもついている。これらのセンサーにより本体に収集されたデータは、スマホにインストールした「Mi fit」アプリで収集解析され、活動量や脈拍、睡眠時間を記録してくれるものである。年齢や身長を入れると、同じ年齢や身長の人の中で、自分の活動量や睡眠の質が優れているとか劣っているとかというのを知らせてくれるのが、励みになってなかなか良い。


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