#399 デジカメも8代目

2017/09/16

<前目次次>


 3年前から使っていたコンパクトデジカメ(コンデジ)は、電池込みでも重量が100gほどで、小さく軽く、100円ショップで買ったベルトにつけられるフォルダに入れて、常にお出かけのお供にして、いろんな写真を撮ってきたのであるが、先日見たところ、一部の写真に黒い染みのようなものがついていることがわかった。

 レンズのズームを動かしてみたところ、最大ズームの手前あたりで染みが大きくなるようである。レンズの表面を拭いても残っているので、恐らくカメラ内部に潜り込んだゴミが映りこんでいるものと思われる。

 修理に出すのも一つの方法ではあるが、保証期間はとっくに過ぎているので、無償というわけにはいかない。もとが1万円ほどのカメラなので、どうかすると修理代が購入代金に匹敵する可能性もある。こうした時はあわてず騒がず、少々乱暴ではあるが、レンズ部分を掃除機の吸い込み口に当てて、思い切り吸い込ませてやると、その勢いでゴミが取れることがある。実際、何度かその方法で実際にゴミを取り除くことに成功したこともある。(試してみる場合は自己責任でお願いします。)しかし今回は、どうやってもゴミが取れなかった。

 それ以外のところは特に問題なく機能はするものの、外観をよく見たら、時々落下させてしまった時についた傷や歪みなどもあったりする。まあ約3年間、1万5千枚以上の写真を撮ってきたのだから、この辺でお役御免にしてもいい時期なのかも知れない。

 そんなわけで、できれば新しいコンデジが欲しいと思っていろいろ探しているのであるが、前回購入した時もそうであったように、最近はスマホと本格的な一眼デジカメの間にあって、どっちつかずとなったコンデジはすっかり数が少なくなっている。特にスマホのカメラについては、このところ目覚ましく性能が良くなっており、コンデジの画質を凌駕するような写真が撮れてしまったりする。

 ではスマホで綺麗な写真が撮れるからと言って、それで用が足りるかと言うと、やはりそうは思えないのである。スマホにとってのカメラはあくまでたくさんあるアプリの一つに過ぎないから、起動が面倒臭かったり、シャッター位置が画面にあるので片手で撮れなかったり、たくさん撮影するほど電池がもたなかったり、光学ズームが効かなかったり、どうしてもカメラとしては中途半端であると言わざるを得ない。

 さりとて一眼レフカメラならいいかと言うと、どうしてもあの重さになると持ち歩いて撮るという感じではなくなるし、お値段も張るものである。もちろん、コンデジに比べてはるかにいい写真が撮れることはわかりきっているけれど、持ち歩くものはなるべくコンパクトにしたいという自分の要望に応えるものでは、残念ながらない。

 そんなわけで、世の中の流れに反して未だにコンデジを探し求める私であるが、もはや私の求めるような、小型軽量なコンデジというのはもうあまり出回っていないようである。スマホもそうなのであるが、軽量を競う時代から、ズーム倍率とか画素数とかを競うようになってきており、出回っているものの中では、自分の欲しいと思うものは見つからない。

 現在のラインナップに欲しいものがなければ、昔出ていた製品を中古品で求めるというのも一つの選択肢である。たまたま、アウトレット店の店頭で、自分の希望に近い製品が出ていたので、スペックをネットで確認してみて購入しようかと思ったところであったのだが、詳しく探すと、同じ型番の店頭展示品を提供してくれるところがあったので、結局ネットを通じてそっちの方から買ってしまった。

 購入したのは4年前に発売されたSONY製のDSC-WX30で、これは二代前に使っていたDSC-WX7の後継機にあたるものである。従ってスペックそのものはそれに近く、小型軽量でCMOSを採用し、F2.6と比較的レンズが明るく、またケーブル類などの付属品もWX7のものがそのまま使えるのが都合が良い。

 WX7との大きな違いは、メニュー操作がタッチパネルとなっていることである。その分液晶が大きく高精細になり、またタッチパネルでのメニュー操作も比較的わかりやすい。可動部分が少ないので、WX7の時のように可動部分の反応不良による故障の可能性も低いと思われる。

 これまでのところの実績では、コンデジは3年くらいの周期で新しいものに買い替えてきているようである。とすれば、次に買い替えるのは2020年くらいになるだろうか。そのときにこのデジカメが切り取る風景はどんなものになっているのだろうか。


<前目次次>