#363 デジカメも7代目

2014/10/10

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 最近ではデジタルカメラの市場においても、デジタル一眼レフのカメラが人気で、メーカーもそちらの開発や生産に注力していることもあり、デジタル一眼レフに対してコンパクトデジタルカメラの方を「コンデジ」と呼んで区別したりもしているようである。

 かたや、最近では携帯電話やスマートフォンにも1000万画素のデジカメ機能くらいあたりまえについており、性能も画質もそこそこ改善されてきているということもあって、所謂コンデジは市場における需要もあまりなくなってきたようでもある。そういうこともあるせいか、昔に比べるとコンデジの値段はかなり下がってきているように思う。

 とは言え、私に関して言えば、写真撮影において最も愛用しているのは相変わらずコンデジである。デジタル一眼の方が良い写真が撮れることはわかっているが、どうしてもあの大きさと重さを考えると「撮るぞ!」という気合の入った時を除けば出番がなく、宝の持ち腐れになってしまいそうである。さりとて携帯電話やスマートフォンに付属のカメラでは、ズームがないとかフラッシュがないとか、条件が厳しくなると途端にいい絵が撮れなくなり、記録写真としてはいささか物足りない。

 そんなわけで、1998年に初めてデジカメを購入して以来、ずっとコンデジを愛用しているのであるが、先日また新しいコンデジを購入した。数えてみたら、メインで使うコンデジとしてはこれで7台目となっている。持っている家電製品の中でこれほど代替わりが早いものはほかになく、これはひとえに、デジカメ自体が短期間でどんどん進化していること、それ以上に自分の中でデジカメを使う場面が多く、必然的に酷使によって電池がへばったり機械の調子が悪くなったりするサイクルが早いということがあるのだと思う。

 とは言え、私の中でコンデジ自体があたりまえのものになり、コンデジとしても機能が成熟してあまり目新しい機能がなくなってきたこともあって、気がつけば5代目、6代目のコンデジについてはこのページで紹介すらもしていなかったりする。今回7代目のコンデジを買ったのを機に、ここ最近使ってきたコンデジについても比較しながらレビューしてみることにする。

 5代目のコンデジは、PENTAXのWS80という機種であった。4代目のコンデジであるPENTAXのS5nはわが子が1歳の時からずっと使ってきていたのであるが、出番が多いせいかしょっちゅう落下させたりしてガタがきていたのと、子どもを撮影するのであればプールなどで撮れる防水機能のある機種がほしいと思ったことで購入したものである。ちなみに4代目まではなぜかすべて別のメーカー(Minolta、SANYO、CASIO、PENTAX)だったのだが、このときは初めて連続して同じメーカーの機種を購入した。

 ただ残念だったのは、レンズが明るくなく、室内などちょっと暗いところになるとノイズがひどいということであった。ノイズを低減させようとISOを小さくすると今度は被写体ブレがひどくなる。ただ、インターバル撮影などという面白い機能もあり、三脚に固定して設定しておけば、一定時間ごとに同じ風景を撮影してくれるので、パラパラ漫画みたいな面白い効果が得られる。なお、このコンデジは稼動部分が少ないためか、今でも特に不具合なく動き、現在では子供のオモチャになっている。

 6代目のコンデジは、SONYのDSC-WX7という機種で、暗所での撮影に比較的強いことを理由に選択した。カメラをスライドさせることでパノラマ写真を撮ることができるスイングパノラマ機能や、動画撮影中の静止画撮影が10枚まで撮れるなど、観光や子どもの撮影に便利な機能がいろいろついていた。子どもの行事や海外出張が多い時期でもあり、かなりの頻度使ってきたが、これも何度も地面に落下させたりしたせいか、ボディはあちこち傷つき、ジョグダイヤルはぐらついてメニューが正しく選べなくなり、入出力端子の接点も甘くなってきた。

 そろそろ耐用的に厳しくなってきたこともあり、今回買ったのが7代目となるPanasonicのDSC-XS3である。これまでに買ってきた製品もそうであったが、小型軽量であることを一番の旨として選択した、だいたい100gちょっとのコンデジである。レンズも比較的明るく、メディアはついにSDカードではなくmicroSDになってしまった。まだ使い始めて日が浅いが、起動が早く、夜景にもそこそこ強く、メニューも比較的わかりやすい。先代のSONYのものに比べると、液晶モニタの解像度や発色や情報表示がいまいちなのと、動画の際の静止画撮影が2枚までで、音声がモノラルというのがやや劣っているのだが、実売1万円近くでこれだけの性能のコンデジが買えるのだから、いい時代になったものである。


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