#381 宅配使いまくり

2016/04/07

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 一人暮らしの常として、通信販売を利用する機会は非常に多い。近くのお店で見つからないもの、近くのお店で買うよりも安いもの、大きくて自分で持ち運びできないものなども、ネットで注文決済すれば、ほんの数日で手に入る。便利な世の中である。何だかんだで私も月一度以上は利用しているように思う。こうした通販を支えているのが宅配便のサービスである。こちらが頼んだ商品を迅速に確実に玄関先まで届けてくれる配達員の皆様には、本当に頭の下がる思いである。

 とは言え、一人暮らしの場合だと、平日昼間は仕事のため不在にしているため、折角運んできてくれても、受け取ることができず、不在票が入っており、あとで再配達をお願いすることになってしまう場合が多い。実際、こうした再配達にかかるコストが宅配業者に大きくかかっており、いかに再配達を減らすかということに各業者とも腐心しているとのことである。

 自分が通販で注文した商品の場合は、大抵の場合、出荷した旨のお知らせメールに、宅配業者と追跡番号が記録されている。そこで、その宅配業者のWebサイトにアクセスし、追跡番号で配送状況を確認するとともに、可能な場合はその段階でなるべくお届け希望日時を指定するようにしている。こうすることで、不在のため配達員に無駄足を踏ませてしまうのを防ぐようにしている。

 また、配達時間にどうしても家にいることができない場合は、配達先を最寄のコンビニエンスストアに指定して、自分の都合のいいときにそのコンビニで荷物を受け取ることができるサービスもある。宅配業者にしてみれば、コンビニには確実に人がいるわけだから、そこに預けてしまえば配達業務を終了することができるし、コンビニは宅配の集荷なども行っているので、集荷と配達を一度に行えるという利便性もあるということだろう。配送業者にとっても利用者にとってもメリットの大きいサービスであるが、注意点として、コンビニで受け取った場合は、そこから先は自宅まで自分で運ばなければならないので、大きな荷物を受け取る時や雨の時などはかえって面倒なことになることもある。

 前も書いたが、私など、昨年単身で引っ越した際には、布団や椅子・机などの大型のものは新しく通販で購入して配送してもらい、それ以外の自分の持ち物もダンボールに詰めて複数個口の宅配便で送ってしまったくらいである。年度替りの書き入れ時になると、引越し業者の手配も難しく、また遠距離だと運送料がかなり高額になってしまう。もちろん、搬入の際には自分がいなければならないが、運送の都合上、自分の都合のいい日時を指定できるとは限らない。その点宅配便の場合は、十分に時間的余裕があれば、こちらの都合のよい受取日時をあらかじめ指定することができる。特にゆうパックの場合は、重い荷物の配送が比較的廉価で、複数個口送ると割引もしてくれる上に、自宅集荷をお願いすると配送先を印字した伝票を持ってきてくれるので大変便利である。大型の家財を処分・新調してもなお、トータルで見ればコストダウンになる場合があるため、単身の引越しの場合の選択肢の一つとして検討の価値があると思う。

 それにしても、通販サイトでの購入など、本体価格が1000円もしないような商品を配送料無料で立派な箱に入れて届けてくれるのには、感謝を通り越して何だか申し訳ないような気がしてしまう。どんなに小さな商品であっても緩衝材をいっぱいつめて一回り大きい箱に入って届けられるのは、荷物の大きさを規格化して取り扱いをスムーズにするためだとは思う。それにしても1000円しないものを無料で配送してくれるとは、一体どうやって利益を上げているのか、こんなありがたいサービスがいつまでも続くものなのか、と思っていたら案の定、通販大手のAmazonが、4月6日から全商品配送料無料サービスを改め、2000円未満の商品については350円の配送料がかかるようになった。残念ではあるが、むしろこれまでの何でも配送料無料というのを当たり前と思う方が変な話で、仕方のないことかとも思う。


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